グレゴリーペックのある日あの時

還暦を過ぎた極真空手家の人生のつぶやき

高峰秀子の人望 2

2014年12月17日 | 日記
斎藤明美著「高峰秀子の流儀」より

松山家の「旦那様」と「奥様」が彼らとどんな人間関係を結んできたかということがわかるエピソード。
自分の家で作る新米を定期的に送ってくれるお手伝いさん。夫妻の誕生日に花を届けてくれるお手伝いさん----
皆、何年も前にこの家を退職した人達である。
かつて高峰さんが沖縄で講演した時、講演が終わるや、客席の向こうから赤ん坊を背負った女の人がステージに駆け寄ってきたそうだ。「奥様あ~」と叫びながら、「お懐かしゅうございます!」
泣いて抱きついてきたのは、お嫁に行くまで松山家で働いていたお手伝いさんだったという。
彼女達にとっては高峰秀子は「大女優」ではなく、まごうかたなき「奥様」だったのだ。それも心から尊敬できる奥様。

また松山家の運転手だったひとが、高峰秀子から執筆した本をもらった時のエピソード。
高峰 「◯◯さん、私の本もらって下さる?」
運転手 「はい、奥様、ありがとうございます」

数日後、何処かの駅でばったり会った時、その運転手さんは手さげ袋の中に高峰秀子の本をたくさん持っていた。
聞くと、「奥様の本を自分の親せきに配るんだ」という。
自分の財布から本を買って、しかも高峰秀子には一言もそんなことは言わないで。

どの職業でもどんな職場でも、上下や序列がある。その時、上に立つ人の人間性は目下の者に対する態度でわかる。
高峰秀子の人望。そこに一瞬でも「驕り」があれば、それはない。


今朝は大雪でした
久しぶりのデカ雪です
10cmくらい積もったでしょうか

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