グレゴリーペックのある日あの時

還暦を過ぎた極真空手家の人生のつぶやき

私の一番好きな詩

2013年10月26日 | 日記
「入学式の日に」
おかあさん
あなたが若かった頃
桜並木の下を
手をつないで歩きましたね
花びらが色紙のように
舞っていきました

あれはたしか入学式の日
帽子をかぶって
ランドセルを背にかけて
緊張のあまり泣きそうだった
私の手を
あなたはしっかり握ってくれました
励ますように
あの日も麗らかな春の日でした

だが風が吹き
季節が変わるように
あなたはいつのまにか
この世を去り
私も人生の土手を半ば歩き
過ぎました

桜が満開の頃になり
入学式の日になると
つつましい真珠を飾った母親が
子供に微笑んでいるのを見ると
あなたのことを思い出します
おかあさん

これは私が大好きな詩です。
作者は勤務先の10歳くらい先輩のYさん
です。
わたしが40代の頃、社内報に載りました。当時Yさんは50代、よくこんな詩がかけるなあと感心し、ノートに貼り付けていました。
若い時の記憶をこんなにもロマンチックに表現できる感性がすばらしい。
そのYさんも10年くらい前に病気でなくなりました。
文学青年だったYさん。
あなたの詩をいつまでも憶えていますよ。
ご冥福をお祈りします。


早朝のお月さま

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1 コメント

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Unknown (まんまるお月さま)
2013-10-26 19:11:36
今月は頑張って良く投稿してくれましたね。
いい詩もあり、いい写真もあり楽しく見せてもらいました。
これからもよろしくね!
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