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朝日記160830 Yanus Varoufakiaと民主主義の危機について と今日の絵

2016-08-30 09:56:21 | 社会システム科学

朝日記160830 Yanus Varoufakiaと民主主義の危機について と今日の絵

 おはようございます。 東から九州方面にまで逃げて勢いを増して東へもどる足利尊氏を連想させるような台風です。 きょうも一日湿度が高く、嵐空です。

(望み)

 

徒然こと Yanus Varoufakiaというギリシャの経済学者

まず、敬愛する友人から話題にされているYanus Varoufakiaというギリシャの経済学者の紹介があり、かれの講演をYouTubeで聞き、勢いのよい哲人が現れたなと感心して聞きました。

いまの資本主義経済はTwin peaksといってほんの一部の投資家に富が集中している。その投資家が大企業に投資する。ところが、企業はその国の産業に投資しない。そこ使われない資金が蓄積する。その意味でふたつのpeaksの平衡状態でこう着する。グローバル企業も世界市場でその道をたどる。中国も、世界市場で行き詰れば、民主化などは放逐してしまうであろうと言い切る。

 企業が政治を奴隷化する。そのまま、国民の権利が侵食されるので民主主義の危機をむかえている。 このままでは、国民特に若い世代からの革命がおきるであろうと予見する。 もう一度古典ギリシャの民主主義を見直せともいう。

Yanusはギリシャ経済危機のときに、半年間財務大臣であったひとで、そのときの苦渋からかれの経済理論が展開される。 制度改革で労働者の報酬として、給料と自社株を出せという理論を展開したようである。

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Yanis  Varoufakia

https://www.youtube.com/watch?v=GB4s5b9NL3I

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(移動する民)

 

徒然こと 2 友人A氏への返書

しばらく彼Yanis  Varoufakiaを追ってみます。 ありがとうございます。

私のいた会社で、私も持ち株を持たされて、最後は屑紙みたいな株価の段階で、やむなく売りました。 貧乏人は 貧すれば鈍するの法則で、そのながれにはまり、自己責任としておとなしくしています。 ふと、Yanusの話しから、思い出しました。

 ところで、宮沢喜一内閣のころ、ブッシュの父が大統領のころでした。私は、企業40数社の連合でコンピュータ材料設計の調査研究の主査をしていたころです。 今はコンピュータ・ケミストリーとよばれていますが、医薬も素材も量子化学や分子集合体物理などを駆使した物性構造や反応性予測と設計の研究支援システム構築を目指すものでした。

これはいまでは、相当程度実用になっていますが、これが、当時は、企業のなかのごく一部を除いて、まだ夢ごとの次元で扱われていました。ヒトゲノム解読も 牧野 昇さんたちの声がおおきく、21世紀の半ばくらいと判断して、産業界もふくめ急速に萎えます。(そして1998にアメリカのヴェンチャーが解読完了宣言でした。)

通産省の担当官クラスも、アメリカから買うものがないのだから、コンピュータソフトくらいは買ってあげればいいという程度の理解でした。

一方、当時、アメリカは、国の構造の大転換しようと躍起になっていました。 多少の前後はありますが、ゴア当時上院議員のGreat Challenge Programが出されます。これは最強の軍事、最強の経済、最強の産業、最強の教育を国是とし、そのためのNational Information HighwayつまりITをその基幹において巻き返しを図ろうというものでした。 夢中で読んだことを記億しています。 いずれにしても、アメリカは情報立国での、世界覇権の維持を宣言したとみています。

 当時の日経で、(スクラップノートにのこしているのでチェックしてみますが)日本の全産業のState-on-the artの特集がありました。指導的地位にある識者の一部からの風潮で「アメリカからもう学ぶののはない」といったものがありました。 品質管理の大御所Juranなども、日本に学べと号令をかけていました。1981年であったとおもいますがサンフランシスコでのQuality Conventionのときのある会合で、Juranと同席する機会がありました。 そのときに、私は アメリカと日本の学生の勉強への態度からみて、とても日本はアメリカを凌駕できるとは考えられないと発言したことを記憶しています。

三菱総研の牧野昇さん、いまは懐かしい名前ですが、彼は、率直に情報なんかで、合衆国の民を食わせることができなでいと断言されていたように記憶しています。(結果的には当たっているかもしれません)

 人間の持つ価値の大前提は、生きること、したがって食うことにありますが、市場経済は、ともかく新しい価値の創造が大前提で、これで富が回ります。 価値は「神」みたいなもので 「イワシのあたま」もある力ある集団(collective institution)がそれへの価値を認めれば、それを中心に動きます。

 いまや、情報系ネットが 物(もの)系を完全支配して 当時(1980年代)では想像もできない世界になっています。(もっとも、大英帝国もマネージメント力支配でしたね。)

 なにが言いたいかといえば、市場経済は、瞬間のエントロピー(価値関数)を局所的最小化するだけです。地球環境などのエントロピー(価値関数)の広域的最小化問題には、直接の関心が薄く、どちらかと言えば、無頓着なシステムであるとみています。

 一方、近未来という意味に限定すれば全く悲観的かといえば、そうではなく、新しい価値を作り出す種があって、賢く勤勉でさえあれば新たな価値関数の創出されるのではないかと考えます。 

 友人A氏は、いろいろ悲観的な要因はあるが、 若者ががんばることが やはりこの国の希望であると言明されていますが、これは希望の松明と考えます。

 (ドン・キホーテの進撃)

 (余談)

さて、i-Filterってご存知ですか。 情報のエアカーテンのようなものらしい。誰かが誰かの基準で不都合と判定すると ネットへのアクセスが遮断されるらしいです。中国ではよくありますね。  件のA氏が 忽然として、YouTubeやこの朝日記など他のネットへのアクセス拒否に遭遇されて、私に事態を告げてこられました。

 以上

 

 

 


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