Yassie Araiのメッセージ

ときどきの自分のエッセイを載せます

朝日記170719 青森県沖の中国公船侵入と香港返還20周年のことなどと今日の絵

2017-07-19 10:50:47 | 政治

朝日記170719 青森県沖の中国公船侵入と香港返還20周年のことなどと今日の絵

 

おはようございます。今回は際立って、政治問題を私の友人との会話の形式で書きます。

絵は (Green Shade)と(Adamfrom Genesis , in hommage to Michaelangelo )です。

(Green Shade)

 

~~~

徒然こと 1 敬愛する友人NA氏との会話 青森県沖の中国公船侵入と香港返還20周年のことなど

 

 話題1  第2管区海上保安本部(宮城県塩釜市)によると17日、青森県沖で中国海警局の船2隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。2管本部は、この海域で中国公船の…

青森県沖、中国公船の侵入を初確認

友人NA氏の見解1

 「EEZじゃないんだぞ。領海なんだぞ」と声を大にして言っておきたい。警告射撃されても仕方がないシチュエーションだろうが、どうせ当てやしないと多寡をくくっているから、安心してまた(もっと)やってくるだろう。こういうのは国と国との関係だから「ご町内在住の王さん(仮名)は良い人です」というようなこととは全く次元が違うし関係がない。
 他にも、国民が拉致され、ミサイルで脅されても、それより加計の政治ショーに狂奔する脳天気。政治の限界は国民の限界なんだなとつくづく思わされる。

荒井君の見解1

荒井 康全 Prima facie injusticeということばがあります。自分の都合を相手に押し付ける。相手が黙っているとそれをルールにしてしまう慣習のようなものです。 これはそもそもjusticeの概念が存在するときにその隙間を狙ってくるものです。このことばは実はアメリカ社会を特徴づける表現として知ったものです。国際法を無視している国がこれを覇権的に使い始めていることになり、まことに法外となりますが残念ながら現実です。最後にのこるのが戦時国際法です。その国が国家としてもつ固有権利ですが、日本はこれを憲法9条で放棄してしまっているので、基本的に国内法によって侵入者に実効処置しかできない、つまり警察としての行使です。 こちらが威嚇射撃すると殺人行為と逆に訴えてくるとおもいます。実効ルールの作動が結果的に緩慢であり、気が付くと相手が支配することになります。 戦時国際法においてのみ、当事国間がおなじ現場ルールにおかれ正当化されるというのが本質とおもいます。西山さんのご指摘;「他にも、国民が拉致され、ミサイルで脅されても、それより加計の政治ショーに狂奔する脳天気。政治の限界は国民の限界なんだなとつくづく思わされる。」 そのとおりです。 最近、英国の香港租借は永久条約であったというのを知りました。なぜ英国は香港を捨てたかという記事のなかで、香港のひとたちがみずからの主権を主張する政治的風潮がなかったことによるというものであったようです。

NA氏の見解2

  やはり9条が問題だと思います。現在問題とされている(『これですら問題にされる』とも言える)「自衛隊の追記」では直ちに自衛権の確認とはならず、微温的なのですが、それでもやらないよりはましでしょう。「私の目の黒いうちに1センテンスでも変えることが始まって欲しい」という気持ちを、多くの人と強く共有します。

 荒井君の見解2

荒井康全 尾羽うち枯らして、最後はぼろぼろになるであろうが、安倍現政権の最大の課題であると認識します。目下、国際的には、メルケルとならび執権のような位置に入っていて、その力量が否応なしに問われ、期待されています。地球地政学のなかで一極を担う最大、もしかしたら最終の機会です。くにのファンダメンタルが相対的い強固で安定しており、そしてなによりもアメリカとの信頼関係の深いからです。したがっていまが好機です。あとは私の仮説ですが、それでも後半世紀は日本はアメリカによる「バビロン捕囚」状態が続きます。あるいはローマ帝国の属州ともいえましょう。しかしその存在位置を確かにし、その実力と信頼によって辺りに威を振いなお猛らず、斯くなる主権国家を確かならしめる一石になるべしと期します。バルミア王国の女王のように、ふらふら揺れてはなりませんね。また、脇道にそれました。

 ~~~~

 

 話題2 71日、香港返還20周年の式典に出席した中国の習近平国家主席は、「中央の権力...

newsweekjapan.jp

イギリスはなぜ香港を見捨てたのか

https://www.facebook.com/akira.nishiyama.5/posts/1614318228610628?comment_id=1614602995248818¬if_t=feed_comment¬if_id=1500346056257607

 

友人NA氏の見解3

 荒井様、ありがとうございます。民主主義の伝統がもともと育っていない国で急に落とし蓋が取れても「オレ主義」にしかならないようだなと、憂鬱に思います。特に『アラブの春』のあと、立派な都市が瓦礫の山になってしまったのを見るに付けそう思います。香港も他の中国よりはましでスキルもあったのでしょうが、「借りものの自由」の限界はあるのかも知れません。尤も相当に洗練された民主主義のスキルがあった筈の日本でも、最近の野蛮な「オレ主義」が跋扈するのを見るにつけ、そろそろ人ごとではないのかも知れないと思います。

 荒井君の見解3

荒井 康全 このところ、とくに世の中がスカスカして密度の薄さを実感します。夏の暑さでの気怠さからくることもありますが、それならそれでひとつやるかと老骨を刺激するおもいであります。ありがとうございます。西山さん、どうかどしどし発信されますよう。読むものにとっても、これを受けて、考え、しらべ、発言しようという勇気をあたえることなりましょう。たしかに「相当に洗練された民主主義のスキルがあった」という自負は、日本人はもってきたようにおもいます。明治開国以来、近隣諸国から、断髪して、西洋の服を着て、西洋の文明をがむしゃらにとりいれ、恥ずかしくないのか、自分の民族の精神はあるのかと、ずいぶん揶揄されました。中央公論文庫の日本の歴史「明治開国」などをときおり読み返しますが、このシリーズのだされたころは、かなり敗戦の記憶のつよいころで、全体が自分たちの国の失敗を全面に出していたころでした。それでも日本開国のところ説明の筋では、兌換制度の運用がうまく行かず、あわや英国の財務支配におかれそうになって、血のにじむ努力で、植民化を防いだことや、普通教育への全国民的な熱意、殖産さらに強兵へと呻吟し、推進するあたりは 著者の先生も熱がこもっていました。政府の掌にあたる高顕も、民間人もこの国の将来を信じて疑わずに邁進した。その素質の片りんを当時の西洋の外交官たちが一様に驚嘆していることも知ります。岩波文庫の出版特集で「黎明期の日本」というセット本が私の書棚にあります。そのなかでのペリー提督の「日本遠征記」というのは私の愛読の書です。たまたま横浜の開港資料館の展示で知った書でした。 そのなかで、吉田松陰の事件の出国願い(亡命)の件の記述が感動でありました。知識を得るために自らの生命を賭けるというところに、ベリー提督をしてキリスト教国にあらざるこの国の紳士において、人類史上まれにみる深淵なる倫理性と崇高な道徳性に深い感動を与えたこと。自由と人権の国である米国に命を託すことの願いを、許可しえないことへの国としての矛盾への負い目を吐露しています。そして、二人の若い紳士への配慮を江戸幕府に委託します。この国の民の国民性の資質の高さに将来性を見み、なるがゆえに、本遠征の最大の特記事項とすると結びます。そういう意味では、和魂洋才と単純には称揚しえないとはいえ、本来的にもつ普遍的なモラリティをすでに確立していたともいえます。もちろん、デカンショで、西洋精神つまり哲学をもみずからのなかで展開していったこと、「近代への超克」として、いまに繋がっていると思っています。内村鑑三、夏目漱石、西田幾太郎、島崎藤村、幸徳秋水と妙な列挙ですが、日本人の近代化への相克の深さを私なりに知ります。したがって、これだけで単層的に、話をしめることはできませんが、昭和という世界史的にも落差の巨大な歴史を経て、それらを抜きにかたることもできません。われわれの精神的位置はいかなりやですね。ヘーゲルあたりが見直される所以もありそうですが。やはり、ここで若きも老いも 世界におけるこの祖国、国民としての矜持を 足元から見直し、レビューしておく時機でもあります。 情報社会の怒涛のなかで、逃げてはいけませんが、哲学的思考に回帰し、本質を考え、共同体としての理念と規範というモラリティに思いを致す、議論をするということが問われているとつらつら思うものであります。スタンフォードの哲学百科(Stanford Encylcopedia of Philosophy)Wikipedia (in English)などネットで閲覧するにつけ、彼らの本質思考に対する姿勢の強靭さに敬服するものがあることを付記もうしあげます。西山さんから刺激をうけ、ついながながしまりのない文を書いてしまいました。失礼しました。

 友人NA氏の見解4

荒井様、丁寧な考察をありがとうございました。大変勇気づけられます。やはり言葉にし、形にし、狭い身辺からでも語っていかなければ行けないことと思います。

 後記

 上記のNA氏は、敬愛する哲人にして芸術家である友人 西山 彰氏です。ご紹介もうしあげます。

 facebookでは以下で発信されておられます → 西山

 (Adamfrom Genesis , in hommage to Michaelangelo )


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 朝日記170719 「神さ... | トップ | 朝日記170729 あらいやすま... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事