GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

平尾昌晃さん死去

2017-07-23 07:27:09 | MUSIC/TV/MOVIE
平尾昌晃さんが亡くなられた。
ウェスタンカーニバルの頃とかは知らないが、この人の作った歌はかなり知ってる。
今回あらためて探してみたら、シングルレコードとか数枚持っててちょっとびっくり。ロッカーとしては隠しておきたいとこだが、俺の音楽歴史の何%かに平尾昌晃は放ってたんだ。

小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」
アグネス・チャン「草原の輝き」

水谷豊「カリフォルニア・コネクション」
梓みちよ「二人でお酒を」

中条きよし「うそ」
五木ひろしの「よこはま・たそがれ」「長崎から船に乗って」「ふるさと」


ドリフターズの「ミヨちゃん」までこの人の作品だったとは・・・。

数ある曲の中でもやっぱり平尾昌晃といえば畑中葉子とデュエットした「カナダからの手紙」
ラーブレターフロームカナーダー
一時期ラジオでずーっとこの曲が流れてた。このフレーズは耳に残る。要は男に振られた女がカナダに行って、あなたが横にいたらなぁって曲なんだが、よくよく考えると怖い歌だ。
結局この女はカナダを一人旅しながら「何を見てもあなたのことを思い出すわ」って、未練タラタラの手紙を執拗にエアメールとして送ってきてたのだ。小坂明子の「あなた」と同じくらい結構怖い曲だ。


当時の曲はやたら外国が出てきた。
庄野真代の「飛んでイスタンブール」
久保田早紀の「異邦人」

八神純子の「パープルタウン」
沢田研二の「巴里に一人」
ジュディオングの「エーゲ海に捧ぐ」
大瀧詠一・太田裕美「さらばシベリア鉄道」

外国がまだまだ憧れの場所だったからかな。

ある人は恋に破れて、ある人は恋を再認識するため、ある人は彷徨い、見知らぬ土地を一人旅する。
これが日本海側の田舎町(特に東北地方がベスト)ならど演歌だが、歌謡曲の場合は海外だ。同じことをしてるのに海外だとお洒落に思えるから不思議。
怨恨ドロドロの感情も日本の港町だと日本酒の匂いだが、海外ならコーヒーや紅茶の香りだ。不思議なものだ。

平尾昌晃が作った平尾昌晃音楽学校の生徒も豪華。
狩人、畑中葉子、川島なお美、石野真子、松田聖子、川崎麻世、大沢逸美、森口博子、芳本美代子、倖田來未、後藤真希・・・など昭和から平成にかけて知ってる名前がずらりと。

畑中葉子はこの「カナダからの手紙」のあと、平尾昌晃との不倫がどうたらとかでどんどん堕ちていって、エロ映画でヌードになったりしてた。
その時出した歌が「後ろから前から」
今なら絶対ネットで「不謹慎だ!」糾弾されるようなこのタイトルの曲は売れた。まぁ山口百恵の「ひと夏の経験」にしろ、西川峰子の「あなたにあげる」にしろ、まだ未成年の学生に際どい歌詞を歌わせてたんだから、当時の人は何を考えてたのかよくわからん。


ちなみにこの曲の作詞は豊兵衛となっているが、これは「四季の歌」の作詞・作曲者の荒木とよひさ氏の別名。
「春を愛する人は〜」から始まるこの曲(芹洋子さんのバージョンが有名ね)は当時の音楽教科書とかに載ってるから、これはちょっとまずいとかで名前変えさせられたらしい。今も昔もクレーム対策は必至だ。

話はカナダどころかあっちゃこっちゃへ飛んでしまったが、平尾昌晃さん。ご冥福をお祈りします。
また一つ昭和が終わった気がします。