馬体のバランス編もこれで最後です。
今回はバランスを見るときのコツのようなものを紹介します。
「釣り合い」
前躯と後躯の大きさの釣り合いは言うまでもなく、馬体の各部分の大きさ、発達に釣り合いが取れていることが大事。
運動の主力になって働く部分、肩や前膊、股や脛は筋肉がよく発達していなければならない。
頭が大きすぎたり、頸が躯幹に比べて細長く見えたりするのは釣り合いが取れていない。
馬体の各部分が取れた馬は運動の動作が滑らかでぎこちない感じを受けない。
体重のバランスの中心、馬体の重心は帯径の下5分の2のところにあるといわれている。
騎手が重心の真上に乗っているときは、馬の運動を邪魔しないから
軽快な動作が表出してくる。
前勝や後勝の馬は重心が前後にずれてくるから、騎手が乗ると歩様が不安定に見えることがあるので注意が必要。
「資質」
外見から品の良さ、血統の良さが分かることが重要。
毛並みがいいこと、馬体の被毛が繊細でつややか、
顔面や肩先にうっすらと血管が浮き出ていかにも皮膚が薄く見えるものが馬の資質として最良である。
頭部の輪郭が木彫りのノミの跡が見えるように明瞭で、関節の形や腱の筋もはっきりわかるようなものが資質として最良。
形のいい引き締まった耳、柔和で豊円な眼、堅く結んだ口元などが馬の品位を高める大事な要素になる。
「スタイル」
スタイルのいい馬は、ジッと立っていても運動していても優美な感じを与える。
やや高く斜めに差した頸やキリッと直立した耳、軽く力を入れて突っ張った四肢など一分の隙もない。
緊張した態度が分かるのがスタイルのいい馬である。
「滑らかさ・スムーズさ」
バランスと滑らかさは密接な関係があり、釣り合いのいい馬は馬体の各部分の移行や連接が滑らかで不自然な感じを受けない。
サラブレットは、頸から肩、頸から胸前、背から腰、腰から尻への移行が滑らかでなくてはならない。
頸とき甲の間に大きなへこみがあったり、腰と尻の間に段がついていたりするのは滑らかな移行とは言えない。
胸部の下縁と腹の境目がはっきりわかるほど巻き上がったり、膨満していたり、ひばらが大きくへこんで
腰角が出っ張って目につく馬は滑らかさに欠ける。
牡馬は男らしく、筋肉たくましく、堂々とした容姿を持っていなければならない。
牝馬は、女性らしい優美さと柔和さを感じさせなければならない。
以上で馬体のバランス編は終わりになります。
次回からは馬体の各部分の詳しい説明に入っていきます。
それでは次回をお楽しみにノシ
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