ジョージのインドネシア体験記

パダン(Padang)という、インドネシア、西スマトラの地方都市での生活体験記。

No.19 学生の仲良しグループ(09.09.14)

2009-09-15 15:12:00 | No.11~No.20
 この日曜日は、ブン・ハッタ大学の学生たち10人が家に来て、断食明けの食事を一緒にしました。以前に計画したのが、一度お流れになって、今回は実現することができました。
 連中は同じ学年の仲良しグループ。何かとしょっちゅう集まる中に、私も巻き込まれているのです。全員だと17、8人ほどでしょうか。男女比はほぼ半々。数人の仲良しグループができるのは、どこででも常の話ですが、十数人が頻繁に集まっては何かやってるというのは、ちょっと珍しい。

 12時過ぎに、2時頃に来るという携帯メールがきて、どのくらい遅刻するものかと、料理の段取りなんかを考えながら待ってると、だいたい集まってきたのが3時半頃。私は一人暮らしだから、たくさん料理するのに慣れてないし、のんびりやってて6時20分の断食明けに間に合わなくなると困るから、さっそく料理に取りかかります。というか、そうさせられました。
 今回作ったのは、親子丼とルンピアという春巻き。ルンピアに要るものや調理の手順がわからないので、限られた場所と器材をどう使ったものかと、ちょっと考える間もなく、4人の女の子たちがルンピア作りを始めたのです。
 止める間もなく、あるものを手当たり次第に使っていきます。親子丼は私が作ることになるので、最低限必要になる鍋2つを確保するのがやっと。さらに同時進行でゼリーまで作り出します。各人がそれぞれ自分の思うままのことをするという感じで、段取りも何もあったものじゃない。使い終わったものをそのままにして、すぐに片づけてくれなかったりもするので、後がつかえてはいけませんから、一つ終わったと見れば、私がさっと片づけてしまいます。
 さらに男どもはほとんど手伝いもしないのに、覗き込んできたり、まわりをうろちょろして、狭い場所が余計に狭くなる。

 料理に限らず、仕事なんてのは一般的に言って、段取り7分。料理番組なんかのように、要るものをそろえてからやれば、あとは楽にキレイにできるのに、そういう習慣はできてないよう。学生なんだから、もうちょっと頭を使ってほしいところ。まあ、日本でも要領の悪い人はいくらでもいるし、彼女たちだけを見て、これをお国柄というわけにはいきません。
 それでも、彼女たちを見ていると、ある程度の役割分担はあるよう。まず、男どもに関しては、手伝いたくても料理ができないから手出ししないのか、初めから手伝う気は毛頭ないのか、こういう時にはほとんど何もしません。一人だけちょっと手伝いをするのがいたから、前者でしょうか。それにしても、後片付けや、飲み物の用意ぐらい、ちょっと気が利くならできることはあるのに、まあ全くしませんね。
 女の子も、火を使う所によくいる子、洗いものをよくしてる子とかって感じで、誰がどういうことをするのか、いつもだいたい同じで、なんとなく決まっているよう。

 親子丼にはもちろん鶏肉が要ります。ルンピアにも鶏を使いました。パダンで鶏肉は、日本のように部位ごとに切り分けては売られていなくて、1羽単位で売られています。市場では生きた鶏が囲いに入れられていて、客があれば、首を切って壺のようなのの中に放り込み、失血死したところを羽をむしって売ってくれます。今回学生たちはスーパーで買ってきましたが、それも1羽丸ごとがパックされてます。
 つまり、家で鶏肉を料理するなら、肉をさばくところから始まります。私は肉をさばいた経験がなく、以前にえらく苦労しましたが、今回は先にルンピアで使うために、ついでに親子丼の分もやってもらいました。

 親子丼の味付けの基本は醤油とみりんですが、両方ともパダンでは売っているのだけれど非常に高いために、私は持っていません。酒もありません。中華の醤油に似たものがあって、それはパダン料理にも使われるので、安く手に入ります。
 だしは、見た目には煮干しが市場でよく売られていますが、おそらく煮ずに干しただけのもので、臭みが強い。昆布はもちろんありません。我が家には顆粒のだしの素があるので、それを使いました。
 という調味料の制約がある中で作ったにしては、自画自賛の出来で、かなりうまくいったと思います。もし日本でこれを食べても、不満はないかもというぐらい。
 しかし、私がおいしいと感じるものは、パダンではウケがいまいち。卵が半熟だとダメで、固めにしないといけないのは承知していたので、十分に火を通したのですが、それだけではありませんね。おそらく、だしの味に慣れてないから、塩気や甘味がかなりしっかりないといけないのでしょう。私の好きな京風の薄味料理は、パダン料理の中にはありません。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿