ジョージのインドネシア体験記

パダン(Padang)という、インドネシア、西スマトラの地方都市での生活体験記。

No.1 水はあれども…

2009-05-04 13:46:21 | No.0~No.10
 記念すべき(?)第1号の話題は何にしようかな?と思いましたが、やはり、ここは黄土高原だよりを真似て「水」の話題にします。

 黄土高原だよりのNo.1は「水が涸れる」でしたけど、ここパダンは赤道直下。ケッペンの気候区分でいえばAfで、年間雨量4000ミリ。大同の約10倍、日本の約2.5倍もあります。
 ですから、水が涸れるなんてことはもちろんなくて、逆に、ひとたび雨が降れば、あちこちの道路が川のようになります。そういう雨の降り方が、一年中いつでもあります。

 こっちの人たちは、普段、朝と晩の二回、マンディといって水浴び(シャワー)をします。他にも、洗濯や食器洗いなどを見ていても、けっこう盛大に水を使うんですね。
 私のパダン人の友人たちが日本で生活していたときでも、水の使い方は無駄使い気味でした。水を節約して使うという意識はあまりなさそう。それだけ水が豊富にあるわけですね。

 普通、家庭には水道が引かれているか、井戸水をポンプで汲み上げています。水道と井戸を併用しているところもあります。ですが、この水道水なり井戸水なりの、水質がよくないんですよ。

 たとえば、我が家には水道がなくて、井戸水を使っています。家の中にポンプが設置されていて、蛇口を開ければ自動的にポンプが作動して、水が出てくるようになっています。出てきてすぐの水は、見た目には透明できれいなんですけど、恐ろしく金気くさい。還元状態で、鉄イオンなどがたっぷりのよう。バケツに汲んで、一晩も置いておくと、朝にはすっかり茶色く濁って、表面は油膜がはっています。
 濁りは溶けていた金属成分が酸化するためでしょうけど、油膜の由来はなんでしょうね?食器などを洗ったあとの水垢は、まるで血でも付いたように見えます。

 以下に、パックテストでテストしてみた結果を記します。蛇口から出してすぐの水と、1日置いておいた水(カッコ内)です。(単位はPH以外すべてppm)

 PH 6.5~7.0 (7.5)
 過マンガン酸カリウム消費量 12~15 (12)
 COD 13~20 (13~20)
 りん酸 0 (0)
 アンモニウムイオン 0.2 (0.2~0.5)
 亜硝酸イオン 0 (0)
 硝酸イオン 0 (0)

 ほかに、大腸菌群も多数検出されました。まだ1回ずつしかしてませんし、パックテストなので正確ではないけど、飲用にできないのは確かです。沸かせば大丈夫なのかもしれませんが、重金属類の何が入っているか、わからないですからね。
 私は、炊事と歯磨き、うがいには、ボトルドウォーターを使っています。膜処理した水が20リットルほどのボトルに入れてあちこちで売られています。
 友人がそのお店をやってるおかげで、私はただでもらってるんですけど、ボトルが2万ルピア、中身の水だけなら、5千から2万ルピアだそう。値段の違いはメーカーによります。
 1円がだいたい100ルピアですから、円に換算すれば大したことなさそうですけど、所得水準からすれば、こっちの一般の人にとっては、けっして安いものではありません。

 あんまりいつまでも、ただで配達までしてもらうのも悪いし、井戸水をマンディや洗濯に使ってて、爪が黒ずんできたり、洗濯物に色がついたりってのも、気持のいいものではありませんからね。

 今、自宅に生物処理(緩速ろ過)の装置を作ろうと思っています。濁り除去の前処理と、ポンプを使わないで数か所の蛇口に配水するのをどうしようか、思案中です。

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2 コメント

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ほぉ~ (M+1)
2009-05-10 17:25:51
興味深いお話しです.
実生活と結びついていて,報告がわかりやすいです.生物処理(緩速ろ過)の装置ですかぁ~ジョージさんらしい発想というところでしょうか.完成を楽しみにしております.
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Unknown (ジョージ)
2009-05-11 10:29:09
早速のコメント、ありがとう
(*^^)/.。.:*☆アリガト♪
早く作りたいけど、なかなか時間がない(;^_^A

家ではネットがまだできないから、ブログの更新も不便><
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