(元)流山スローライフ日記

流山でのアーバン&スローライフを綴っていたBlog。
震災をきっかけに神奈川県相模原へ移住。今はTweetまとめ。

review:最近読んだ本

2006-06-20 03:25:43 | Review
女はなぜ突然怒り出すのか

みのもんたの番組に出てくるコメンテーターのおばちゃんが書いた本。
このおばちゃんがはく言葉が科学的なコメントだとみのもんたの番組を見ている人達が信じこんでいるのならば、
相当やばい。
なんにも根拠が示されていないところが、読みやすいけど、説得力に欠ける本。
でもこういう本が鵜呑みにされるんだろうなぁ。キケン、キケン。

君あり故に我あり

ジャイナ教の考え方、インド哲学のあり方、インド人の民間信仰の様子などが知れたのは面白かった。
読み進めていくうちにカースト制度を成り立たせるために作られたのが、
インド哲学だったり、インドの宗教だったりしたんじゃねぇかと思えてきたりした。
なんで、カースト制度という最悪な制度とインド哲学という素晴らしい考え方が共存しているのか、
そこらへんをちょっと掘り下げてみたくなりました。

基本的にインド育ちの偉い宗教家のおじいちゃんの昔話を聞いているような感じです。

緊急重役会

だいぶ古い本です。
城山三郎さんのサラリーマン小説短編集。

会社のため、仕事のために、生きてきた男達が人生の最後の場面で、
モノの見事に周りの人達に裏切られてしまいます。
そして、失意の中で死んでいきます。かわいそう。

個人と組織の不思議な関係性を、各個人の人生の一場面を切ることで、
浮き上がらせています。けっこう、おもろい。

打たれ強く生きる

これも城山三郎さんのエッセー集。
経済社会、組織社会の中ではたらく男達への応援エッセーみたいな感じですか。

「好奇心を失わない人はどんなときでもどんな場所でも強く生きれる」ということが良くわかります。

シラケちゃだめよ。シラケちゃ。

硫黄島に死す

戦争・軍隊のもたらすモノ・コトを、あくまで個人に寄り添って紡ぎ出した短編小説集。

やっぱ、僕、城山三郎さん好き。
戦争・軍隊を率いた人達・活躍した人達を描くのではなく。
なんでもない、忘れ去られてしまうような小さな事件を、
丁寧に一個人の心情に寄り添って描く。

戦争だと
飛行機からの機銃掃射の1000発中の5発ぐらいで、
人が一人死ぬわけですが、その死んじゃう弱っちい人一人にも、
背負ってるモノはたくさんあるのよう。

で、そのカンタンに殺されてしまう各個人が
背負っている物語より大事なものって
この世の中にあるのかしら?
と本当に強く思わされたのでした。