ドゥーダッドの息ぬき

ガラケーで綴る
十穴ハーモニカ、マルチブロック奏法の、花村ようかん
ライブ情報、こぼればなし

十穴のアナ「2と5のハクション」

2021-01-28 | 教室

パッチを履き忘れたのと、
外でお湯割りを楽しめなくなってしまったからか?

昨夜の
駅からの帰り道は、
寒さに震えました


~世界中の10ホールズ吹きの、何パーセントは、
きっとこんなとき

「おお寒い、まるで、2と5の吸いだな、フィァ~」

と、
心の中で呟いているはずです、tabun


たとえば
Cのハーモニカの
2番の吸いは
「ソ」で

5番の吸いは
オクターブ上の
「ファ」

他の楽器なら
特に狙いがない限り
そうそう出ない組合わせだが、
10ホールズでは、
ちょっと事情がちがう

古今東西の
ブルーズの音源を聴くと
「2と5の同時吸い」は
頻発に使われている



「10ホールズは、穴番号ごとに、キャラクターが違う」
というはなしは
以前にも
取り上げました


私なりのイメージですが

どのキーを選んでも、
2の吸音は
ツヤのない太い音色で、
雀卓の緑色のフェルトのようなマットな質感

対して

5の吸音は
きらびやかで、
細かく乱反射する
貝殻の裏のラデンのような音色だ

どうやら
どの吹き手の頭のなかにも
「2、5吸い」には
2声の音程の響きだけでなく、
独自のニュアンスが明確に
あるようだ


10ホールズの和音は、
穴同士が近いこともあって、
それぞれの音色が溶着するように、
混ざる特徴があると思います


ここにも
「小さい、お手軽、かわいい、シブイ?」
などとは、また別の
この楽器固有の特徴が
ひとつ垣間見えます




さて、
ただいま地下鉄です

今夜の
駅からの帰り道も
「2と5の吸い」

のような寒さだろう


あらためて
妄想してみる

~2と5の吸いは、
音楽を冷やす

~音楽が冷えれば
景色も冷えるだろう

~ビブラートをすれば
木の葉もブルブルふるえだす

~横隔膜を
最大まで下げて
叫ぶように、吸う!

すると
音色が変わり

凍てつく景色に
ぽっと
汗ばむような、
篝火がともる


この熱を
お酒にたとえるなら~


冷凍庫で、
ラベルが白くなるまで冷やした「ズブロッカ」を、

喉に放り込んだときの
熱さに、そっくりだ!

☆おしまい

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