崎谷博征 「ワクチンの真実」 ワクチン接種とワクチン非接種の自閉症リスク比較研究
今だから知るべき!
ワクチンの真実
予防接種のABCから新型コロナワクチンとの向き合い方まで
崎谷博征(さきたに ひろゆき)
1968年、奈良県生まれ。奈良県立医科大学・大学院卒業。脳神経外科専門医。ガンの研究で医学博士取得。国立大阪南病院、医真会八尾病院を経て、私立病院の副院長を務める。現在は、総合医として、ガン、難病、原因不明の慢性病を対象にした治療を確立し、根本治療指導に従事している。社団法人パレオ協会代表理事、NPO法人日本ホリスティック療法協会理事。エネルギ―量子医学会会長。近著に『ウイルスは存在しない!(上下)』(一般社団法人ホリスティックライブラリー)。他の著書に『患者見殺し医療改革のペテン』(光文社)、『原始人食が病気を治す』(マキノ出版)、『新・医療ビジネスの闇』(学研プラス)、『この4つを食べなければ病気にならない』(主婦と生活社)、『「プーファ(PUFA)」フリーであなたはよみがえる!』『糖尿病は砂糖で治す!』『ガンは安心させてあげなさい』『新免疫革命』『メタ炎症の秘密 慢性病は現代食から』『オメガ3の真実』(以上、鉱脈社)、『病は「リポリシス」から』(風詠社)、『自然治癒はハチミツから』(共著、鉱脈社)等がある。
出版社 : 秀和システム (2021/3/27)
p.178
ワクチン接種とワクチン非接種の自閉症リスク比較研究の結果は?
ワクチン研究では、ワクチン接種と非接種グループとの比較研究は極めて少ないですが、存 在しています。
最初にこの比較研究が行われたのは、破傷風あるいはDTP (ジフテリア、破 傷風、百日咳) ワクチンです。
その研究では、子供と思春期において、ワクチン接種群は、非 接種群と比較してアレルギーとそれに関連した喘息などの呼吸器症状の出現が有意(2倍)に 高かったという結果でした 【494】。
494 DTP破傷風ワクチン 喘息アレルギー呼吸器症状を増大
ちなみに、2017年の研究では、アフリカの子供におい て、DTP (ジフテリア、 破傷風、百日咳) ワクチン接種群は、非接種群と比較して5倍も死亡率が高いことが報告されています【495】。これは、ワクチンによって他の感染症率が高くなる (ウイルス干渉)ことを反映しているとしています。
その後、B型肝炎ウイルスワクチンにおいても、米国の1~9歳の子供で、ワクチン接種群 は、非接種群と比較して有意 (9倍)に学習障害(receiving special education)の発生が高い という結果が報告されました【496】。
また、生後1ヶ月にB型肝炎ウイルスワクチンを接種し 新生児では、非接種者と比較して有意 (3倍)に自閉症と診断されるという結果も報告され ています【497】。 このB型肝炎ウイルスワクチンには、高濃度のアルミニウムが含まれていま す。
497男性新生児の B 型肝炎ワクチン接種と自閉症診断3倍 NHIS 1997-2002
以上のワクチン接種群と非接種群との比較は、あくまでも1つのワクチンに関してのもので した。
しかし、2017年にメインストリームのメディアでは取り上げられることのなかった 優れた研究が報告されています【498】。
この研究では、ワクチン接種群と完全にどのワクチン も接種していない群 (completely unvaccinated) との比較検討がなされたのです。
6~12歳の 米国の子供において、ワクチン接種群は、完全非接種群と比較して、水疱瘡と百日咳は罹りに くい傾向があったものの、肺炎、中耳炎、アレルギー、脳神経発達障害(neurodevelopmental disorders, NDD)になる傾向が確かめられたのです。
とくにワクチン接種群は、完全非接種群 と比較して、自閉症には4倍診断されやすいという結果でした。
498自閉症4.2倍 ワクチン接種済みとワクチン接種を受けていない米国の6歳から12歳の子供の健康比較研究
1980年以降、ワクチンの 接種回数が4倍になるのと同時に自閉症の子供が3倍近く増加した事実もうなずけます 【499】。
*【499】これは本のものより最新のCDCの2000 ~ 2020のデータ
https://www.cdc.gov/ncbddd/autism/data.html
自閉症スペクトラム障害の有病率の特定
すべてのサイトからのデータを結合する ADDM ネットワーク 2000 ~ 2020
監視年 |
生年 |
ADDMサイトのレポート数 |
小児 1,000 人あたりの合計有病率 (ADDM サイト全体の範囲) |
これは子どものX人に1人に相当します |
2020年 |
2012年 |
11 |
27.6 |
36 分の 1 |
2018年 |
2010年 |
11 |
23.0 |
44 分の 1 |
2016年 |
2008年 |
11 |
18.5 |
54 分の 1 |
2014年 |
2006年 |
11 |
16.8 |
59 分の 1 |
2012年 |
2004年 |
11 |
14.5 |
69 分の 1 |
2010年 |
2002年 |
11 |
14.7 |
68 分の 1 |
2008年 |
2000年 |
14 |
11.3 |
88 分の 1 |
2006年 |
1998年 |
11 |
9.0 |
110分の1 |
2004年 |
1996年 |
8 |
8.0 |
125 分の 1 |
2002年 |
1994年 |
14 |
6.6 |
150分の1 |
2000年 |
1992年 |
6 |
6.7 |
150分の1 |
さらに、6~12歳の疫学的調査では、未熟児でワクチン接種している場合は、完全なワクチン非接種者と比較して、脳神経発達障害(NDD)を来す傾向は14倍に跳ね上がります【500】。
つまり、未熟児にとっては、ワクチン接種の与える悪影響がより高く反映されるということです。
500米国 早産ワクチン接種の神経発達障害は満期産未接種の14.5倍
生後1ヶ月以内にワクチン接種しない場合、喘息、発達遅滞、中耳炎などがワクチン接種した場合と比較して有意に少ないことも、報告されています【501】。
501ワクチン接種の子どもの健康転帰 発達遅延 喘息 耳感染症 胃腸障害
生後6ヶ月以内の不活性化ワクチン接種と1 歳時点でのアレルギー (喘息、湿疹)の発症との相関関係も報告されています【502】。
これらの研究は、ワクチン接種と完全なワクチン非接種のケースを比較したものであり、ワクチン研究の中では極めて稀なものです。 ワクチンと自閉症やその他の急性・慢性疾患の発症の関係を調べる疫学的調査は、このようにワクチン接種群と完全非接種群との比較を行わなければなりません。そして、これらの疫学的調査はエビデンスレベルが低いため(相関関係しか示唆できない)、生物学的な研究結果(投与実験や細胞実験など)でそのメカニズムまで調べた結果も併せたデータを俯瞰すると、ワクチンと自閉症 (もちろん他の慢性疾患も)の関係は、強固なエビデンスとなるはずです。
動物実験では、生後まもなくのマウスを用いたワクチン接種と完全なワクチン非接種のケースを比較した研究の結果が、2020年に報告されています【503】。
ワクチン接種群では、身体の発達の遅れ、社会性の低下、不安神経症様行動、学習障害が認められています。
ただし、最終の評価時点(生後67週)では、これらの一部しか残存しなかったという結果が出たことは、吉報です。生後すぐにワクチンを接種しても、それ以降にワクチン接種せずにいると脳のダメージが回復する可能性があることを示しているからです。