不思議活性

『趣味の部屋・詩と私』 レミエルさんの詩より



 レミエル・音の魔術師: Lemurian chant より
  レミエルの詩と幻想の世界を、楽しんで頂けたらと思います。

DATE: 01/11/2010 07:20:39 AM

【オープンセサミ】

忘れさせてくれるものを
探してる

それは自分 そして君とのこと

愛し合うほどに苦しむなら
愛し合う前に戻ればいい

互いを知らない頃の二人と
今の僕らは
何が違うのだろうか・・・

その答えを探すために
そしてもっと深く愛し合うために
互いのこの手を切り離す

互いの未来を切り離す

互いの思い出だけを光に晒したら
ほんとうの
僕と
君のココロが

今度こそ見えるような気がするから・・・

DATE: 01/11/2010 07:05:33 PM

レミエルさん、あらためまして、素敵な詩と写真の世界ですね。
みんな、本当の自分に出会うために、さまざまな旅をするんですね・・・。

DATE: 01/13/2010 04:54:10 AM

ふーちゃん:そう思います。
葛藤したり躓きながらも、皆心の中に行きたい場所を持っている。
そこに向かう事が「生きること」ではないのかと、
最近しみじみと思って毎日を過ごしています。  
                      レミエル                  



DATE: 01/15/2010 02:24:44 PM

【闇の朝】

白む空と風の間

立ち込める残り香の余韻

あなたの背中を
綿のような雲が押してゆく

行かないで・・・

その言葉だけがもつれるのは
あの日と同じ
闇の朝

次の約束をしない
その生き方も・・・

DATE: 01/17/2010 11:22:38 PM

【闇の朝 vol.2】

言い忘れた言葉が
窓を流れて行く

ありふれた冬の滴
それとも涙・・・

まるで消えない後悔のように
長く深く
まどろみの底に 落ちて行く

愛されるよりもっと 愛していたと
あの時言えなかった私の弱さを

今頃責める

あなたの陽炎を

壊さぬように抱きしめる
闇の朝・・・




DATE: 01/31/2010 06:26:48 PM

【いない人】

消えて行く星を見てる

あなたのいない夜は
取り残された世界の終わりのよう・・・

あとからあとからとめどなく
凍りつく涙が
胸を突くみたいに落ちてゆく

見えない人との 語らいの時

いない人を愛し続けることが
こんなに寂しくて
切ないのに

あなたのほかに
もう 向かう場所がない

愛のほかに 何もないところ

あなたの姿さえ 見えない世界に昇る
朝のひかり・・・

DATE: 02/06/2010 03:54:09 AM

【ゆびさき】

あなたのために 伸ばした髪

誰かに触れて
ここに帰って来るあなたのために
伸ばし続けた髪が
月の光に濡れている

どこを見ているの?
何を探しているの?
私に触れても温まらないゆびさき

さっきまで見知らぬ闇を
溶かした温もりで
壊れたい・・・

あの子と同じみたいに
私も・・・

あなたのために 伸ばした髪

長い髪の女(ひと)が好きだと言った
冷たい背中に
しがみつく

たった一度の
その時がいとおしくて・・・




DATE: 02/21/2010 02:33:47 AM

【再会】

あれから何年が過ぎただろう・・・
あなたが帰って来る夢をみてる

気まぐれなのか デジャブなのか

心の隙間の落ち葉を
サクサクと踏む音に
思わず振り返る

〝おかえり・・・〟

見たことのない花を両手いっぱいに
抱きしめて走って来るあなたは

つかみどころのない雲のよう・・・

きっとそのままの速度で
なにもなかったみたいに
私の体を 通り抜けて行く・・・




DATE: 03/01/2010 02:37:06 PM

【The Road of Solitude】

その道の向こうには 誰もいない

その道の先に
待つ人などいないと知りながら

それでも真っ直ぐに進んで行く

でもそこに
ただ一人
私を待つ私がいる

誰も行ったことのない世界に
最初に向かう 私がその人だから
心だけを先に行かせ
私は後からそこに向かう・・・

望む世界も夢もない その場所に
まだ見ぬ人の背中だけが
そっと佇んで

空を見てる




DATE: 03/24/2010 03:02:56 AM

【雨とモノクローム】

こんな 雨の日が好きだった
あなたのことを ふと思って
空を見上げる

濡れた夢に満ちた
際限のない清々しさ

呆然と舞う 憂いの鳥たちは行く先を求めず
運を天に任せて落ちてゆく

今の私もきっと そう・・・

あなたを失った春の空に
居場所をもとめてる

虚ろな何もかも・・・

それでも生かされている毎日が
息を吐くたびに苦しくても

あなたを忘れずにいる このココロと
雨が混ざり合って咲く花を
もうひと目でいいから

見届けたいと ただ願って・・・


・サークル「趣味の部屋・詩と私」でのレミエルさんからの投稿詩です。通り過ぎる風のように、サークル「趣味の部屋・詩と私」を訪問してくれたレミエルさん。あの頃から、そんなに変わってない自分を思います。レミエルさんの透明な詩を読みながら、ふと、今は亡き妹を想う私です・・・。



 

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