囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

「並べるだけ」の魔法

2023年06月24日 | 雑観の森/芸術・スポーツ

は1831(天保13)年の江戸城・御城碁の棋譜

は2023(令和5)年の秋田・旧料亭金勇の棋譜

 

 

今月から新聞碁の棋譜が大きくなり

「日本囲碁大系」並みに見やすくなった

盤に石を置いていっても目がチカチカしない

 

棋譜を眺め、解説を読むのも良いが

並べてみるのも一興で、感じるものがある

二百年前の碁が再現されるとは大げさか

 

碁の上達法としては

手間暇かかるといえなくもないが

静かな独りの時間の楽しみ

と考えれば苦にならない

 

これもひとつの趣味として続けたい

 

    ◇

 

大橋成哉七段の著書「棋譜並べ上達法」の

まえがきにある〝棋譜並べの効果〟を

引用する

 

・落ち着いて局面を見ることができるため、さまざまな手に気づける

・一手一手を理論的に考えるようになり、早打ちの癖が抜ける

・碁を俯瞰的に見る癖がつくことで、大局観が身につく

・盤面を客観的に見られるようになり、形勢判断能力がつく

・布石や定石に詳しくなり、序盤で圧倒されることがなくなる

・プロのちゃんとした打ち手を見るので、筋が良くなる

・打つ手の意味を深く考えるようになり、ヨミの力がつく

 

氏は修行時代の勉強の9割は「棋譜並べ」で

一日100局並べることを目標にした、という

棋譜並べなくしては、碁の上達はない

と言っていいでしょう、と断言する

一日1局以上が目標のわたしとは雲泥の差であるが

「ゼロ」と「1」とは全く違うゆえ、よしとしたい

蛇足ながら、わたしもニ、三の項目を付け加えたい

 

・毎日碁石を触るので、手付きが良くなり、所作も洗練されていく

・最後まで並べて整地すれば、ヨセから終局の技術に隙がなくなる

・何より芸術的な打ち回しをいつでも堪能できる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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