囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

初段突破の秘策17

2023年05月02日 | 【カベ突破道場】 全局

 

【あなたが有段者なら、ツケをオススメします】

 

わたしが黒を持ったら

と打つでしょうね

 

図は「ツケノビ定石」のひとつですが

黒石が「9の四」で辺の星より

一路左に寄っていますね

「二間幅の四線」で

ほどよい攻めの着点です

 

白8が「アキ三角」の愚形で

外に脱出しなければならず

黒が一本取ったカタチです

 

黒は左辺が雄大ですし

上辺にも地が期待できます

 

     ◇

 

はオススメできません

白8が「5の八」でなく

「5の九」のトビで脱出できます

上辺にできる黒地が小さいのも

気に入りません

 

     ◇

 

なお、ツケノビ定石は

ほかにも変化が多く

AI出現で、さらにややこしくなり

とても基本定石だけで対処できません

 

級位の皆さんは

相手の石にクッツケないで

スッと中央に頭を出すほうが

勝ちにつながりやすいと思います

 

「身の丈にあった手」を試し

「プロの打ち方」を試し

いろいろやってみましょう

 

ナントカの一つ覚えは

進歩を妨げるだけです

 

いろいろやって苦労すれば

状況に応じて石が打てるようになり

免許皆伝(初段)に近づきます

 

アタマヲヤワラカク!

役に立つ、立たないの意味では

このあたりが碁の滋養なのですから

そう、アマ高段に頑固者は稀ですね

 

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初段突破の秘策16

2023年05月01日 | 【カベ突破道場】 全局

 

【あなたが級位者なら、オススメしたいのはこれ】

 

 

黒番は、を選択

中央にアタマを

スッと出します

 

無難な打ち方ですね

でも「封鎖されない」のは

大事なことです

 

白のふたつの石を

分断しています

これが大きい

 

白2で三々に入ってきたら

左辺が広くなるように

黒3と押え、黒5まで

厚くなって立派な姿になります

 

白は左上に10目ほど

地が出来ますが

碁盤全体を見ると

黒が雄大です

 

     ◇

 

なお、黒1はいいのですが

白2と三々に入られたとしても

「黒3と押えなきゃいけない」

というものでもありません

(と思います)

 

ここは互いに手を抜いても

全滅することはないのですから

右下隅あたりの未開の地に

目を向けても面白そうです

それはそれでやれそうです

 

上手の打った近くに打たねばならない

ということはありません

いや、手抜きできそうなら

手抜きしてしましょう

 

手抜きして、ちょっと損しても

他の大きな場所に先着できて

全体として打てそうなら

そうすればいいのです

(手抜きして大損してはダメですが)

 

    ◇

 

ただし、とアタマを出さず

右辺「16の十」の辺の星に打ち

三連星を敷いたとしましょうか?

これは逆に白にと打たれてしまい

封鎖されては碁はダメになります

 

また、ではなく、

黒が三々に打つのはどうか

〝お弟子さん〟からの質問がありました

「隅に2、3目の地を得て生きても

中央が大きいので、ダメです」とわたし

 

碁は最後の最後数えて

互いに数十目の地が出来ますから

その時点で1目勝てればいいです

最初から地を気にし過ぎてはいけません

最初は大きく構えて大きく戦うことです

 

 

     ◇

 

 

前回の投稿から、どう過ごしましたか?

 

★ 頭の中で考えてみた方 → 初段になれる、かもしれません

★★ 手持ちの囲碁本で調べてみた方 → 三段になれそうです

★★★ 碁盤に並べて研究した方 → いずれは五段になれます

 

 

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初段突破の秘策15

2023年04月30日 | 【カベ突破道場】 全局

 

▲4子局ですから、ハンディ50目ほどでしょうか

級位者でも上級(1~3級)となれば

相手が三段あたりでも1目勝てるようなりたいもの

野球と同じく、相手よりちょっぴり勝てば良いのです

大勝ちしよう」なんて思えば、かえって負けを早めます

 

 

 

【雨の日曜日、ちょいとアタマをひねってみましょう】

 

親愛なる〝まもなく初段〟の皆さん

最後におまけ、いっときましょか――

 

白に両ガカリされたとき

黒番のあなたは、どう打ちますか?

 

いいえ、どう打って、そのさき

どういう絵柄を選びたいですか?

 

わたしも考えてみます

 

 

 

注:囲碁の正解は、まだ誰にも分かりません

なんならChatGPT(対話型AI)に尋ねますか?

次回投稿は〝漂流男のひとつの考え方〟として

あなた様の作戦を立てるうえでの

ヒントとされてはいかがでしょうか

碁なるもの こう打たなきゃいかんとか

なんとしても勝たなきゃいかんとか

堅苦しく考えなくても良いと思います

オススメは〝考えること自体を楽しむ〟ことです

 

 

 

 

 

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初段突破の秘策14

2023年04月28日 | 【カベ突破道場】 全局

 

 

攻めの着点をどこにするか

を、いろいろ見てきました

大体見えてきたでしょう

あとは、実戦で

「ここだ」という局面で

試してみましょう

 

     ◇

 

級位者の悪い癖で

自分優位の局面で相手の石にツケたり

低い位置での地(陣地)にこだわったり

が、いかにマズイか という感覚が

つかめたでしょうか

このあたりを直せば

碁盤の見え方が変わります

 

初段に至る道はひとつではありませんが

「近道」がないわけではありません

要は、自分で見つけるしかない

と、思うのです

 

初段になるためのちょっとしたヒントを

わたしなりに お示ししましたが、

ひとまずおわり、といたしましょう

 

 

 

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初段突破の秘策13

2023年04月22日 | 【カベ突破道場】 全局

 

 

前回投稿とは

黒の配石が少し異なりますが

同じように考えて良いでしょう

 

とにかく

〝富士山〟ができるか

あるいは、作らせないか

それが、当面の課題です

 

そして、四線に高く、

二間幅で打ち込めば

白2子を分断できそうな感じですし

左右の黒石たちがフンワリつながって

「横のライン」ができるかもしれません

白に楽をさせてはなりません

 

左右の隅の配石がビミョーに違いますが

細かいこと(ホントは大事ですが……)は

後回しで、入段してから覚えるとして

石の高さとか、石と石の間隔とか

この辺に気をつけながらも

盤全体を見て着点を見定めましょう

 

 

 

 

 

 

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初段突破の秘策12

2023年04月21日 | 【カベ突破道場】 全局

 

白石と白石の間が「5間」あります

黒は左右の隅にシマリを打っていますから

一定の強度を確保しています

 

二つの白石を分断しましょう

序盤はラインのつながりを断つのが

攻めの常套手段です

白はサバキに苦心します

 

高く打ち込んでみましょう

中心点を占め、二間の位置にあり

中央への出口も確保しています

封鎖される心配はありません

 

逆に、ここに白石を打たれたら

〝富士山〟になってしまいますので

息の長い碁になってしまいます

 

石数の多いところでは

相手を脅かしながら攻めて

得をするようにしましょう

 

ふんわり打って

それでも対応が甘ければ

まとめて取れてしまうことがあります

 

難解定石を覚えるばかりが能ではありません

碁盤全体を見て、攻めていく要領を覚えましょう

相手陣に制限を加えつつ、自陣が大きくなるよう

図柄をデザインするのは気分が良いものです

 

一番悪いのは、

数の少ない白石にツケて

強くさせてしまうことです

級位者ほど難しい手を選びがちです

 

このあたりを雑に打っていると

なかなか初段にはなれません

 

 

 

 

 

 

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初段突破の秘策11

2023年04月20日 | 【カベ突破道場】 全局

 

これも難しい戦いになりそうですが

黒は数が多いので

そこそこの攻めの効果が期待できます

 

小目にある黒石に

白が一間高ガカリした際

黒は5の三への下ツケで

隅を確保する簡明定石が

いまは主流のようです

互いに地を取り合って安心

というのでしょうか

 

図の二間高バサミは

難解な戦いになることが多く

白が大ゲイマ掛けすれば

俗にいう「村正の妖刀」

になる場合もあります

AIが有力な対策を採ってから

すっかり影を潜めました

 

周囲の配石によりますから

断定的なことはいえませんし

わたしにはよく分かりません

 

ただ言えることは

石数が多く局地的に優勢な黒が

ムリな戦いを挑むのは

得策ではありません

 

ここは碁盤を広くみて

考えるべきところです

まずは碁盤を四分割して

黒石の数と白石の数を比較し

方針を決めたいものです

定石の形や手順に固執せず

自分なりのストーリーを描いてみましょう

 

 

 

 

 

ひさびさのシリーズ再開です

公開中 初段突破の秘策10

2023/03/08 カテゴリー:【カベ突破道場】 全局
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初段突破の秘策10

2023年03月08日 | 【カベ突破道場】 全局

 

白のこの形も

「幅」がなく

弱い石です

 

定石通り、

3間幅に開いて

安定させておくべきでした

 

白の手抜きに対し

黒から2間に挟まれると

白3子はとたんに不安定になります

 

注意しておかなければならないのは

黒は、3線のような低い位置から

攻撃するのは具合が良くありません

白に中央を制圧されてしまいます

 

4線の高い位置から

それも2間幅でじっとツメると

白3子はシビレてしまいます

 

 

 

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初段突破の秘策9

2023年03月06日 | 【カベ突破道場】 全局

 

【幅と高さで、強さを見極めましょう】

 

目先を変えて

相手の数が多い地域にある石が

「弱石か」「弱石ではないか」

の見極め、といきましょう

 

まず石数を数えてください

北半球は黒の石数が多く

白は孤軍奮闘となります

白は攻められて損をしないために

どんな展開があるでしょうか

黒はどんな攻めが有効でしょうか

想像してください

 

「幅」は、一定の根拠があり

地(陣地)が見込めます

今度は「高さ」を考えてみます

 

     ◇

 

おさらいしますと、

弱くない石=攻めが効かない石

いくら攻めてもムダです

ここをまず

頭の芯に入れておこましょう

 

図の「中央に伸びる三つの白石」は、

棒のように強く、

そう簡単には攻められないはずです

 

しかし

「地」がありません

黒から4線から高く2間に迫られる

白は一気に不安定になります

 

「9の四」の黒石の着点を

よく覚えておいてください

この「4線」と「2間」

攻めるための要点です

 

注意しなければならないのは

「3線」では、攻撃力がなく、

場合によっては

逆に小さく押さえつけられます

 

また「1間」は迫り過ぎで

厳しい反撃を許しかねません

 

かといって「3間」では

間延びして迫力に欠けます

 

 

////////////////////

 

このシリーズの投稿は

久しぶり再開となります

ぼちぼち続けて参ります

 

公開中 初段突破の秘策8

2023/01/23 【カベ突破道場】 全局

 

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初段突破の秘策8

2023年01月23日 | 【カベ突破道場】 全局

 

今度は、

幅はなくとも

高さがある形です

 

二つの石が中央に飛んで

しかも8目以上もあり

黒からの攻撃はムリです

 

以上、

「攻撃できない形」を

見てきました

 

まず「二眼(二部屋)」が

できるスペースがあるのか、

ないのかを見極めましょう

 

石数はともかく

「6目以上のスペース」があれば

全滅の危険はありません

このあたりにこだわることなく

主戦場を変えましょう

 

小事にこだわっては

大きな戦いに勝てません

盤全体で僅差でも

相手を上回れば

それでいいのです

 

   ◇

 

「幅」つまり根拠と

「高さ」つまり発展性と

どちらを優先するかといえば

まずは前者です

後者はその次の段階です

 

碁の布石は、

最初に「隅」から打ち始め

次に「辺」に展開し

それから「中央」へと向かう

この順が、基本のキです

 

むかしの碁(昭和~幕末)の碁を

並べて勉強するのが良い

と思うのはこのためです

 

AI全盛時代だからといって

身の丈に合わない手を打っても

後が続かないようでは

本末転倒でしょう

 

わたしは、現代、昭和、幕末の棋譜を

観賞し、並べ、自分なりに考えるのを

おうち生活の趣味にしています

 

 

 

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