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ハンズオン型経営支援プロフェッショナル(元外資系戦略コンサルタント)の日常
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英語はどの程度必要ですか?(3)

2006-08-08 01:07:36 | コンサル業界を目指される方へ
前回からの続き。

3)英語力が低ければ低いほど、苦労が増える。=“英語力”と“入社後の苦労”は反比例

具体的にどんな“苦労”が発生するかと言いますと、

・オフィス全体として仕事量が多いとき、英語力を考慮されず、お構いなしに英語力要求レベルの高いケースにアサインされる

→ 結構、あります。容易に想像がつくかと思いますが、普通なら26時で終わる仕事が、30時までかかる、とか。しかも、パフォーマンスが低い。う~、最悪。。。

・オフィス全体として仕事量が少ないとき、英語力を考慮され、英語力要求レベルの高いケースにアサインされない

→ すなわち、アサイン可能なケースが減る訳で、野球に例えると相手投手が右投げのときはスタメンだけど、左投げのときはベンチ、みたいな感じ。試合に出場しない=パフォーマンスどうこう以前に、成果を出すチャンスがない、ということ。コンサルタントは、打率はもちろん、ヒット数も重要なので、ベンチはキツイ。

・完全日本人クラアイントのケースでも、英語でデリバリーされている情報へのアクセスが必要な場合が多い

→ 考えてみれば当たり前で、企業のグローバル化がこれだけ進展すると、海外の状況を考慮せずにコンサルティングできるケースの方がむしろ稀(組織モノのケースくらいか)。ちなみに、(ちょっと古い2000年のデータだが)情報収集の重要なアクセスポイントであるホームページに関しての小ネタですが、英語で書かれたホームページは、日本語の約5倍も存在するらしいです。(Global Internet Statistics調査(2000年12月)によると、世界のインターネット人口は約4億人、そのうち、英語を母国語とするユーザーは全体の47.6%と2位の日本語(9.6%)を大差で引き離して、圧倒的に多い、とのこと。)

結局、 “英語力”が低いほど、こういった“苦労”は増える訳で、この“苦労”のマイナス分を含めたパフォーマンスが、そのコンサルタントのパフォーマンスだとみなされます(「日本語やったら、もっといい仕事しまっせ!」、なんて戯言は誰も聞いてくれません)。そして、当然ながら、高いパフォーマンスは年俸UPやプロモーションに、低いパフォーマンスは年俸DOWNや“クビ”に、それぞれリンクします。この辺りの事情を理解すると、“英語が苦手”な状態でのコンサルティングファームへの就職・転職は、あまり得策とは言えないと思います。

と、書いておきながら、私は“英語が苦手”な状態で転職しました。どの程度苦手かと言いますと、転職活動を始める前に受けた最後のTOEICは、、、300点台!(恥ずかしい。。。)“苦手”を通り越した、ひどい状況でした。まあ、それでも何とかなる(!?)といった話はまた後日、ということで。では。