週末、「時間に余裕ができたら。。。」と積み上げてあった本、雑誌類に目を通していたのですが、その中から印象深かったコメントをご紹介。
Harvard Business Review 2007年2月号に大前研一氏の1988年の論文”Getting Back to Strategy” が掲載されていました。
そのまとめの部分から以下引用。
「戦略の本質に立ち返るとは、思いつきや無意味な発想といった思考の癖を厳に戒めることでもある。
顧客に提供すべき価値を追求する際、安易な解決策に満足してはならない。
顧客が心から求めているものは何か、この単純な質問を繰り返す。
これこそ戦略マネジメントの要諦なのだ。」
極めて真っ当なことを言っています。
真っ当過ぎて、以前の私なら印象に残らなかったと思います。
コンサルティング業務に専念しはじめた頃、コンサルタントとしての知識・経験ともに浅いことは否めませんでした。
その浅さを補うために、もちろん勉強はするのですが、前職(営業)の知識・経験からアナロジーを効かすことが多くありました。
そうすると、「(クライアントの)顧客は何を望んでいるのか?」という視点から切り込むことが自然と多くなり、いわゆる顧客視点的発想でのコンサルティング一本槍でした。
そんな頃に、上記大前氏のメッセージを読んでも
「当然だよね。」
で、終わっていたんだろうな、って。
多様なコンサルタントの集合体であるグローバルなコンサルティングファームで経験を積むと、間違いなく“球種”が増えます。例えば、先ほど記載した“顧客視点的発想”をストレートとすると、昔は130km/h そこそこのストレートだけで勝負してた感じだったのが、最近は、カーブもフォークも投げられるし、チェンジアップやシンカーもその気になれば覚えることができる、という感じです。その一方で、下手に球種だけ増えても、どの球も中途半端、なんてことになりかねないです。
実は、つい直近の仕事で、
慣れないフォークの多投を強要(?)され、しかも中途半端なフォークしか投げることができずピンチを招き、結局最後はストレートで何とか抑えた
という経験をしていました。
フォークが通用しなかったこと自体は結構ショックでしたが(それなりに練習したのに・・・)、逆にストレートは、球速が140km/h を軽く越え、コントロールも以前より数段精度が高くなっていることに気が付きました。
今のファームに転職してからは、積極的に球種を増やすように努め、試合でもいろいろ投げてみたのですが、やっぱり勝負球はストレートなんだな、って。
そう思っているときに、大前氏のメッセージを読むと、
「ピッチャーたるもの、ストレートで三振を取れなきゃ!」
って、言われているような気がして。。。
(相当、拡大解釈な気もしますが)
何だかまとまりのない文章になってしまいました。
今日はこの辺りで。
※でもやっぱり、落差のあるフォーク、投げたい(笑)