久里浜から横須賀線に乗り、大船で東海道線に乗り換え、いよいよこの日の本丸、小田原城へ向かった。約1時間半の行程だ。
小田原城は駅から近い。そういうランキングあるかはわからないが、駅から近い城ランキングでベスト10に入るかもしれない。ちゃんと調べたわけではないから私感である。確実なランキングをご存知の方がいたら、ご教示いただきたい。
いずれにしても、駅から近いというのありがたい反面物足りなさがある。何しろ、普段は半分登山のような城攻めをしているので、小田原城はあっという間に攻略してしまった。
10年ほど前に小田原城を訪れたときには本丸が動物園のようになっていて確か象がいたような記憶があったが、現在はゲージの中に猿がいるだけ。後で調べてみたところ、やはり以前ここは動物園であったが、閉園後動物は他の施設に移されていったものの、象(ウメ子)と猿のみは行き先が無くて閉園後もここで展示されていた。そのウメ子も平成21年に死亡し、今では猿だけが残ったとのこと。
在りし日のウメ子
さて、ともあれ天守閣攻略である。遠目には立派な天守閣であるが、残念ながら復興天守閣である。鉄筋コンクリート製で中は博物館になっている。この天守閣の他に城域内には歴史見聞館と小田原城ミューゼという施設があり、3館セットのお得な入場券900円也があったので、せっかくなので3館まわってみることにした。
見た目は立派だが実は鉄筋コンクリートの天守閣
中は博物館のようになっていた
展示については予想通りほとんどが北条関連。江戸幕府草創期の大久保家についても多少の展示があったが、質量ともに北条家のものが圧倒的。なんといっても徳川以前の関東の覇者である。展示の中には房総の里見氏と戦った国府台合戦のことも紹介されている。国府台と言えばわが町市川の名勝である。まさか小田原でこんな形で出会うとは嬉しいことだ。
天守閣頂上に上ると石垣山が見えた。当然城そのものは見えないが、今至近距離で突然敵方の城が現れるたらやはり驚くだろうな。
その後、歴史見聞館と小田原城ミューゼを見学した。小田原ミューゼってなんだ?とにかくお得なセット券ということで何の施設かも確認しないで入場券を買ってしまったが、アール・ヌーヴォー、アール・デコ、ガラスの美術館である。なぜ小田原城にあるのかというのも不思議だが、復興された常盤木門の中にあるというのも、また不思議だった。私はこの方面は良くは知らないが、なんでも鑑定団に出てくる名前ばかりである。当然すべて本物だ。
小田原城ミューゼの展示品、ストロボ禁止と書いてあったので
ストロボなしで撮影
トンボ、カタツムリ、クワガムシ、造詣が面白い
その後、報徳神社にお参りし、尊徳記念館を見学した。よくは知らないが、二宮尊徳(金次郎)は小田原ゆかりの人らしい。さらにいくつかの城下の神社仏閣を詣でて石垣山を目指すことにする。
報徳神社の空掘
復興天守閣よりも重要な文化財かもしれない
報徳神社本殿
外国人観光客がいて、巫女さんが一生懸命お参りの仕方を教えていたのがほほえましい
二礼二拍手一礼