福山市神辺町西中条に存在する「遍照寺山城(へんしょうじさんじょう)跡」は、
中世の城跡として、「備陽史探訪の会」の「城郭部会」の会員の手により、
1年掛りで調査・測量・整備を行われ、今回の現地見学会の運びとなりました。
当日は、快晴に恵まれて約100名を越える参加者があり、班に分かれて
「城郭部会」の会員の方の説明を受けました。
2っの主郭(B-1郭とA-1郭)を中心として、その周りを各「郭」が取り囲み、
中世に於ける拠点山城の感を強く抱きました。
その、構築状況は、切岸(きりぎし)跡、土塁(どるい)跡、堀切(ほりきり)跡、
畝条竪掘(うねじょうたてぼり)跡、削り出し土塁等等沢山の遺構が明瞭に
残っている貴重な遺跡であると感じました。
午後からの講演会では、会長の田口氏から、この山城跡の城主についての
推理と考察を講演されました。
講演の内容から、「中世備後一帯に勢力を持ち、戦国末期に滅ぼされた
「宮氏一族の拠点山城」ではないか、その可能性が高い」との講演内容でした。
中世備後一帯には、余り有効な史料が見つからず、
中世史の解明には中々ハードルが高い状況でしたが、
その糸口としての今回の講演は、意義有るものでした。
この様な貴重な遺構が残る遺跡の保存と保護、それに活用の方策が
是非とも必要と強く感じた、現地見学会でした。
現地見学会日時:平成22年<2010>2月21日(日)9:30~
場所:福山市神辺町西中条114(神辺墓苑)
講演会:平成22年2月21日(日)13:30~
場所:福山市神辺町中条公民館2F会議室
講師:田口義之 備陽史探訪の会 会長
演題:「遍照寺山城の謎に迫る」
(B-1郭左手側、A-3郭右手側、堀切部分中央部分:遠景)
(A-1郭部分:遠景)
(B-1郭部分:左手側 遠景 鉄塔は携帯基地局)
(受付風景)
(開会挨拶:田口会長)
(C-5郭南端より中条地域の遠望)
(C-5郭堀切跡と土塁跡)
(C-1郭とC-6の土塁と堀切跡)
(B-5郭跡 現在は寺の墓地に変更)
(C-2郭の説明)
(B-1南西端の石の跡に枘穴跡と西側の遠景)
(A-2郭矢倉台跡)
(A-2郭部分)
(A-1郭説明風景)
(概略以上 文責:福之山)
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