キャッシュレス化

2018年10月29日 | 日々のできごと

みなさんこんにちは。

だんだんと肌寒くなってきました。風邪をひかないように気を付けましょう。

 

みなさんはクレジットカードや電子マネーのカードはお持ちですか?一枚だけの方もいれば、用途に合わせて何枚も所有しているかたもいるかと思います。

もしくはカードではなくスマートフォンで決済される方もいらっしゃるかと思います。現金を持ち歩くよりかさばらないので身軽になりますね。

ちなみに私はクレジットカード2枚と移動用の電子マネーカードを1枚持っています。

 

日本は現金志向が強く、2016年の段階でキャッシュレス決算比率は19.8% およそ2割となっています。

各国の状況を見渡すと、韓国96.4% イギリス68.7% カナダ56.4% アメリカ46.0% インド35.1% ドイツ15.6%となっています。

経済産業省は2025年までにキャッシュレス決済比率を40%程度に引き上げることを目標としています。

 

支払は現金で管理したいという方も多いと思いますが、その考え方は今後難しくなる可能性があります。

政府は、中小小売店でキャッシュレスで購入した場合、消費税の2%をポイントとして還元する制度を打ち出しています。

いままで、10,800円(税込み)で買えたものが増税後は11,000円(税込み)となります。現金で買うと11,000円のままですが、キャッシュレス決済を行うと、11,000-200(ポイント還元)=10,800円となります。

一度の買い物では大きな差はないですが、つもりつもれば大きな差なります。

 

実際の負担額は上記のように差ができ、決済に必要な時間も現金決済よりキャッシュレス決済に軍配があがると思います。

自分の資産と限られた時間の浪費を減らすためにも、少しずつでもキュッシュレス化に対応してみましょう。

 

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監査部 十塚

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


年収別の消費税増税

2018年10月22日 | 税制改正

朝晩冷え込む季節となり、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

徐々に寒い季節に向かいますので、体調管理には十分気を付けてください。 

さて、今回は、平成31年10月1日からの消費税率引き上げについてお話したいと思います。

消費税増税(10%)で、いくらの負担増になるか...。年収別に考えてみたいと思います。

 

消費税が8%から10%に引き上げられた際に気になるのが一体いくらの負担が増えるのかということではないでしょうか?

 

消費税はあらゆるモノ・サービスの消費にかかる税金です。 

一つ一つの金額は小さくても一年を通してみるとたくさんの消費税を支払っていたことに気づくと思います。

たったの2%ですが、年間でいくらの負担増になるのでしょうか。

年収ごとの消費税増税で増える家庭の負担額についてまとめました。

 

8%から2%上がるだけなので一つ一つの買い物では金額が小さく、影響はあまり感じられないかもしれません。

でも年間を通して合計してみるとかなりの金額になるのです。

年間の消費税額はその人の年間の消費支出に依存します。

 

当たり前ですが、収入の多い人の方が買い物に使う金額も多く消費税負担額も多くなります。

一方でどんなに給料が少なくても食料品など最低限の消費が必要になるので、割合で見ると収入の低い世帯の方が増税の影響を受けやすくなります。

 

ここでは年収別にどれだけの消費税負担が増えるのか見ていきましょう。

 

以下の表は総務省「家計調査」(2014年)をもとに金額を試算したものです。

また軽減税率は考慮していません。 

年収

消費税8%

消費税10%

負担増分

~200万円

8.7万円

10.9万円

2.2万円

200万~300万

13.1万円

17万円

3.9万円

300万~400万

14.9万円万円

19万円

4.1万円

400万~500万

16.7万円

21.2万円

4.5万円

500万~600万

18.2万円

23.3万円

5.1万円

600万~700万

20.5万円

26万円

5.5万円

700万~800万

22.7万円

28.7万円

6万円

800万~900万

24.8万円

31.3万円

6.5万円

900万~1000万

25.3万円

32.4万円

7.1万円

 

どうでしょうか。思ったよりもたくさん消費税を払っていたと思いませんでしたか?

 

年収500万円の人は年間で約20万円も消費税を支払っています。

 

そして8%から10%に消費税が上がると、5万円も負担が増えます。

 

その他の年収でも年間で2万円~7万円負担が増えることになります。

 

もし再来年までに給料が上がらなければ、手取りが減ってしまうのですね…

 

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【監査部一課】 十塚彰文


増える訪日客、広がる宿泊税

2018年10月15日 | 日々のできごと

ご存知でしたか?

東京都、大阪府、京都市ですでに導入済。福岡、金沢市、北海道でも検討中

 

宿泊税は東京都が2002年、外国人向けの案内の充実や、国際会議誘致に充てるため、全国に先駆けて課税を始めました。 2013年に訪日客が1千万人を超えて以降、日本の観光人気が加速して、24018年は3千万人を突破する勢いで、多言語の案内標識設置、トイレの洋式化、災害対策といった環境整備が急務になってきました。

 

宿泊税は地方税

宿泊税とは、宿泊施設を利用した場合に課される税金のことをいいます。

宿泊税は法定外目的税で、地方自治体の条例により制定される地方税です。

よって、導入している地方自治体ごとに税額や対象施設が異なることになります。

既にアメリカやカナダでは多くの地域で導入されており、日本では東京都(2002年)、大阪府(2017年)、京都市(2018年)が導入済みです。

 

納税者は宿泊施設、負担者は宿泊者

宿泊税を納税する義務があるのは、課税対象施設となっている宿泊施設ですが、その金額を負担するのは宿泊者です(特別徴収)。

 

課税対象となる宿泊施設

宿泊税を導入している地域で宿泊した場合でも、その宿泊施設が課税対象外であれば宿泊税を請求されることはありません。 各地方自治体で定められている課税対象施設は次の通りです。

 

【東京都】 

旅館業法に規定された都知事の許可を受けて、ホテル営業または旅館営業を行う施設が対象となります。簡易宿泊施設や国家戦略特区で都知事の許可を得ない民泊は対象外となっており、基本的には民宿やペンションなどは課税対象施設になりません。

【大阪府】 

ホテル、旅館、簡易宿泊施設、国家戦略特区で府知事の許可を得ない民泊などほとんどの宿泊施設が対象となります。

【京都市】 いわゆる違法民泊を含むすべての宿泊施設が対象となります。

 

 税額は?

【東京都】 宿泊料金が 1万円未満 非課税 1万円以上1万5千円未満 100円

 1万5千円以上 200円 二人以上が一室に宿泊する場合は、一人当たりに換算して宿泊料金が算出ます。修学旅行や業務による宿泊者を減らさないように、1万円未満の宿泊を非課税としています。

 

【大阪府】 宿泊料金が 1万円未満 非課税 1万5千円未満 100円 1万5千円以上2万円未満 200円 2万円以上 300円

 

【京都市】 宿泊料金が 2万円未満 200円 2万円以上5万円未満 500円 5万円以上 1000円

 → 京都市は日本屈指の観光都市なのですが、厳しい景観規制のため高層建築物が少なく、非課税の神社仏閣が多いなどの理由で固定資産税を多くとれず、担税力が低い学生が比較的多い事情から、実は厳しい財政状態にある一方で、観光名所の国際化、観光客の増加に伴う公共交通機関の慢性的遅延の解消が課題となっています。そこで新たな財源を確保するため宿泊税導入となったのです。

 

導入の目的、使い道は?

【目的】

国際都市としての発展

都市の魅力を高める

観光の振興

【使い道】

・より魅力的な観光地にするための観光資源の開発・充実

・旅行客誘致のための広告宣伝

・観光案内や情報提供の充実等

 

今後の課題

県と市の二重課税の問題 

地方自治体とは県市区町村の事をいいますので、県と市が宿泊税を導入することになったら、宿泊者は県と市の両者に対して納税を求められることになります。

観光客の減少や地域格差の問題

観光都市としてのブランド力がある地域であれば、宿泊税をはらってでも宿泊したいと思う人が多いでしょうが、それほどブランド力がない地方都市では、宿泊税の導入は観光客の減少につながる恐れがあります。

 

使途が不明確

宿泊税は、観光をよりよくするために使われるとされており、その税額を観光客が負担するということには合理性を感じますが、観光環境をよくするために道路を整備したとすると、この道路は観光客のみならず、その地域の住民も通るでしょう。このように宿泊税は徴収されたすべての税額が観光客のために使われるわけではないのです。

 

宿泊税は今後さらに全国的に広がっていくと思われますが、導入する地方自治体には、不公平感のない、その地域全体が納得できる制度作りが求められると思います。

 

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そんな大袈裟な(笑 → 手遅れ

2018年10月08日 | Weblog

「ジリリリリリリリン!」「火災が発生しました。なんたらかんたら・・・・。」

あなたならどうしますか?

 昔、専門学校の自習室で勉強していた時のこと。この時、私は第一に「本当に火事なのか?」ということを考えた。周りを見ても逃げる感じではない。出入口の方を見ても煙がモクモクと見えるわけでもなければ臭いもない。ワーだのキャーだのという声も聞こえない。そこで次にこう考えた。「これは誤報だ」。過去にもあったじゃないか。あの時も結局誤報だった。ここであわてて逃げたらあとで恥ずかしい思いをするなと。

 この状態は“正常性バイアス(Normalcy bias)”が強烈にかかっている状態だ。正常性バイアスとは「多少の異常事態が起こってもそれを正常の範囲内として捉え、心を平静に保とうとする働き」のことをいう。この働きは、私たちが日常生活を送る中で遭遇する様々な変化や新しい出来事に、心が過剰に反応し疲弊しないために必要な働きである一方、上記のように私たちのリスク感知を遅らせ対処を緩慢なものにしてしまう。もともとは適応をうまく行うために行動プログラムに組み込まれたものだが、緊急事態では逃げ遅れなど致命的な結果を招く元凶ともなる。しかも私の例のように過去に同じような経験をしていた場合、正常性バイアスは強化され、「まだ大丈夫」や「今回は違う」と、過去の経験値から都合の良い解釈をしてしまうやっかいな傾向を持つ。

 正常性バイアスは個人だけがかかるものではない。企業、病院等、あらゆる組織がこのバイアスにかかる危険を有している。危機に直面している際に「でも今回は大丈夫だよね」と異常を異常と感じ取れないことは組織を壊滅的な状態へと導く引き金となる。組織に長年いる役職者ほどその豊富な経験値によりこのバイアスがかかりやすくなることから、いよいよ事態が切迫した際には手遅れになっていることが多い。大きな顧客の喪失や従業員の連続退職等、「まあ、そんなこともあるだろう」と軽く見ていたら実はそれが重大な事態の兆候であり、適切に対処しておけばこんなことにはならなかったのに・・・と後悔することも、正常性バイアスがかかっていたことを示している。

 ではこの正常性バイアス。どう対処すればよいのだろうか。ひとつは、いち早く科学的に危機をキャッチする仕組みを構築しておくことだ。これは、営業部門や経理部門、外部のコンサルタント等、外部環境と接する境界点で働く者や、組織の数字と接し定量的な分析が可能な地位にいる者がキーマンになる。私たち税理士事務所が月次巡回監査を推奨している理由のひとつもここにある。毎月毎月を決算だと思い、常に最新の数字を把握しておくということの重要性。第三者である銀行等に適時対応するためだけでなく、経営者として組織の数字をリアルタイムで把握することが、科学的に「危機」をキャッチし素早く対処するための要となる。

 もうひとつは、その組織に対して豊富な経験値を“有していない”若手メンバーの素直な気持ちをいち早くキャッチする環境を整えておくことだ。若手のメンバーはその組織内での経験値の少なさから正常性バイアスがかかりにくい状態にある。その彼ら彼女らが抱く「不安」というのは組織の弱点を見抜いている場合が多々ある。異常を異常と判断できているその意見に、経営者としてアンテナをめぐらしておくというのは有用なことなのである。

 いずれにせよ、経営者はこれらのメッセージを“キャッチしなければならない”という点は同じである。キャッチできなくなるのが正常性バイアスなのにキャッチしろとはおかしな話だと思われるかもしれないが、誰しもが正常性バイアスにかかる危険を秘めており、一度かかるとこのようになるということを知っておくことは、いざかかった際にそこから素早く抜け出し、危機を危機と認識する手助けになるはずだ。先にも述べたように、正常性バイアスは心の平静を得るためのメカニズムでもあるため一概に否定されるべきものではない。しかし、経営者や管理職等より多くの人に影響を与える立場の人は、頭ごなしに「異常なんてそうは起きない」と考えるのではなく、上記「危機」と「不安」を結び付け、様々なシナリオを想定した上でその都度冷静に物事を判断することが求められるのである。

 私たち税理士事務所は数字を根拠とした分析から異常が発生していないか常に御社・御医院の経過を観察しています。月に一度訪問させていただく際にはお話をさせていただき、その不安や想いに耳を傾けています。そこから見えてくる“まだ見ぬ事態”を、組織外部の立場から進言させていただく“最後のキーパーソン”としてご活用いただければと考えています。

■参考リンク
正常性バイアス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E5%B8%B8%E6%80%A7%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9

監査部一課 原浩恭


天高く馬肥ゆる秋

2018年10月01日 | 税務情報(個人関係)

皆さんこんにちは!

夏が過ぎ風あざみ?天高く「馬」肥ゆる秋となりましたね。

「馬」といえば、先日こんな記事を目にしました。

以下 税務通信より抜粋

 

【最高裁判所は8月29日、競馬の馬券の払戻金に係る所得について「事業所得」か「一時所得」かを巡り争われた事件で、納税者の上告を棄却し、国側が勝訴した一審・二審が確定した】

 

ご存知の方も多いと思いますが、競馬の馬券払戻金については、以前より所得の区分をどう判断するかで争われてきました。

 

これまでの馬券裁判では、払戻金が「一時所得」と「雑所得」のどちらに該当するかが争点でした。

しかし、今回は払戻金が

 

「事業所得」・・・事業を営んだことによるもうけ

「一時所得」・・・突発的・偶発的に生じたもうけ

であるか、という点で争われました。

 

この裁判の原告は横浜市の男性で、平成20年~27年の計8年間で約5億1千万円の馬券を購入し、約5億5千万円の払戻しを受けていました。

 

 原告は、自らが開発した競馬予想プログラムを使い、一定の法則のもとに馬券を大量に購入することを反復継続して、長期間、全体として利益を得ていました。

 

よって、原告は、「競馬所得は、偶発的なものでなく、必然的な利得であり、安定的・継続的に収益が見込まれたものであるため、『事業所得』である」と主張していました。

 

これに対し、国側(税務署)は、

・「事業」と認められるには、相当程度の期間継続して収益を得られる可能性がなければならないこと(原告の馬券の収支は8年間のうち3年間は赤字であり、継続的・安定的に収益を得ていたわけではない)

・馬券の購入に際して、ソフトを使用していたものの、完全にプログラムによるものではなく、最終的には原告の判断が反映されていることから、一般的な競馬愛好家の買い方と質的に異なるものではないこと

 

以上のことから、原告の競馬所得は一時所得であると主張していました。

 

最終的に、最高裁は納税者(原告)の上告を棄却し、国側が勝訴しました。

 

 

さて、みなさんこの件に関してどうお考えでしょうか?

 

私としても、競馬所得を事業所得にするには確かに無理があるよね・・・

 

と思いますが、

 

一方で、今回のケースでは8年間で何年か赤字の年があったものの、今後、毎年安定的に馬券でプラス収支を達成する猛者が現れた場合はどう判断するのか・・・

 

という疑問は残ります。

 

また、一般的な競馬愛好家の私からすると、

 

「一般的な競馬愛好家による馬券の購入様態と質的に異なるものではない」

 

という主張には?マークがつきます。

 

ソフトを使って馬券を購入するのはともかく、8年間で5億円もの馬券を購入するのは、量的には一般的とは言えないような気もしますよね・・・

 

馬券裁判に関しては、今回は国側(税務署側)が勝訴しましたが、まだまだこれから色々な事例が出てくると思われます。

 

動向に注目しましょう。

そして、競馬は程よく楽しみましょう!

大儲けしたときは申告をお忘れなく!

 

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監査部 長野(牡)