大野耐一(1912-1990)氏はトヨタ生産方式を体系化したとされる人物。その言葉は生産:工場からの視点をわたしたちに訴えている。日本で生み出された発想を私たちは誇りをもってきちんと評価する必要がある。
利益を生むのは工場
機会損失は算術上の損失だが作り過ぎは実損
「利益は工場でしか生み出せない」
「金を使うのは営業、利益を産むのは工場」
「作り過ぎはいかん、会社をつぶす元だ」
「算術経営はいかん、身を滅ぼす元だ」
「こんなに売れるから、作っておかないと機会損失になる。もっと作れ、なんてやっておるが、売り損ねたからといって実際に損失が出るのかというと、なんか儲け損なった気がするだけで実際には損をしておらん。ところが、今度は売れると思って作りすぎて在庫になったら、機会損失どころか実損だ。」
車の場合は、他の商品に比べて製造コストが高い。それだけに、流通には最小限の在庫を徹底。
車の場合は、他の商品に比べて製造コストが高い。それだけに、流通には最小限の在庫を徹底。
休まず絶えず改善を
「やり続けてみるというのは非常に大事なんで改善というのは『倦まず、たゆまず』であって、みんなが亀のようにならないとトヨタ式というのはできんのだ」
「今まで改善してきたことが頭にあるとどうしても改善の手が止まる。」
「改善に優先順位なんてものはない」
「今日に最善をつくすのがトヨタ式である。」
「改善した今が一番悪いと思え」
議論よりは実行を
「百の議論より一つの実行を」
「大切なことは実行するということで、だからといって手抜きはいかん」
小さなムダも見過ごさない
外国の教会で発見したドアについての工夫、ドアを押すか引くかを迷わないための工夫。押して入る側は「大きな金属板が外側に貼ってあり、それで内側は引いてもらうように引き手がついておる。」「片方が押す、もう片方が引くようにしてあれば誰も迷わなくて済む。」大小を問わずムダを見過ごさないことが大事。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます