ガリガリ君の車に乗っけてもらい、遠征気分で遊んでまいりました。
目的地は静岡県の興津川、もちろん鮎の川です。
子供たちが川で遊ぶ姿を当たり前に見ることのできる風景・・・こんな素晴らしい里川でのんびりビールなど飲みたかったんですよ。
でも、釣り具も持ってきちゃったし(かなり迷いました)、それに日釣券も買っちゃったし(かなり迷いました)、風上にはおけませんがなんせったって一応は釣り師の訳ですし、竿だけでも出してみっぺと鮎組と別れた僕とワカモッチャンは釣りを始めるのです。
鮎の釣り場にしては上流域にあたる河内地区ですが、さすがこの時期に渓流スタイルで本流を釣り上がる釣り師と、それを喜ばせるような魚の姿を見掛けることはできません。
それなのに、ああそれなのに竿を振ってもまったく飽きがこないのは・・・ヤマメともイワナとも違う、もっとちっちゃくって臭くてヌルヌルするオサカナ君やちっちゃいウロコでちっちゃいお口のオサカナ君が入れ食いだったからに他ありません。普段は嫌われ者の両君ですが毛ばりだと釣れても面倒ではないので意外と、いや、とっても楽しい釣りができるのです。(フライとルアーは禁止です)
ただ、鮎師との関係が良くわかりませんでした。鮎釣りには“頭ハネ”という言葉はないそうですが、やっぱり人を追い抜くことに躊躇してしまうのです。
と言うわけで沢に入ります。
あいかわらず両君は遊んでくれっぱなしです。
「釣れるかい?」と野良仕事のおじさんが話し掛けてくれました。照れ笑いながら首を横に振ると、「僕はもう釣りはしないけど、それでも自分で卵の放流はしているんだよ。だから絶対にいるはずだよ」「はあ、頑張って釣ってみます」「小さかったら逃がしてあげてね」「それは大丈夫です・・・ってか、僕らに限って言えばまったく無用な心配事です」
物静かそうなおじさんの表情が少しだけ釣り師に戻ったように思えました。
大切にされているお墓、栗の木下の養蜂箱、もう渡れない釣り橋、目に入る里沢のひとつひとつがなぜか初々しく思えた午前中の釣りでした。
待ち合わせの場所に戻ると、ガリガリ君がへらへら顔で流れておりました。
この二人はこの興津川で知り合った鮎仲間です。アホと真面目の絵柄は不自然で楽しいのです。
鮎組の釣果は思わしくないようです。
午後からが勝負だと励まし、一軒の店の前まで送ってもらいました。
『だいこく屋』・・・実はさっき見付けた食堂なんですね。
一応はコンビニで昼飯にとおにぎりを購入してはおいたんですけど、やはり里を知るには風景だけでは語れないのです。里の味を味わうことなく里を語る資格などないのです。ということでまずは店に入ると、ああ、あああ、涼しい♪ これで里を味わう準備は整いました。まずは咀嚼嚥下運動をよりスムーズに促すためには口内に潤いを与える必要があります。しかも脳細胞を喜ばせるものでなければなりません、迷わずに生ビールを注文。ああ、あああ、たまんね♪ 半日も炎天下に耐え抜いた体内からはすでに大量の水分が奪われておったことを改めて実感させられる瞬間も里を知るうえでは必要なことなのです。さてメニューを見ると、おお、おおお、嬉しい♪ ラーメン類から蕎麦うどん、定食類、丼ものご飯もの・・・まさに僕の好きな大衆食堂メニューが勢ぞろいです。さて、この中から里を知るために選んだメニューは・・・それはカツカレーです。冷えたビール、とろとろに煮込まれた深い味わいのルウ、その下に隠れたサクサクカツ・・・ああ、あああ、満足♪
涼しいこの店から、あえて炎天下の蒸し暑い渓に身を移すことも面倒になり、と言いましょうか午前中から酔っ払っていた僕らに“ヤル気”などまったくなくなっておりました。
それでも、店を出てしまいます。
たとえ風上にはおけなくとも、なんせったって一応は釣り師の訳ですし、さっきの沢をもう少し探ってみたいとは思う訳で上流目指し徒歩を始めてから5分ほどでしょうか、早くもその徒歩は止まってしまいます、トホホ。
氷の暖簾が風になびく一軒の商店の前でした。
「寄ってく?」「うん、寄ってく♪」
里を知るには不可欠なお店であることを見抜いた僕たちは、まずはチュウハイを注文。うう、ううう、めちゃたまんね♪ さっきの生ビールも美味かったけどこっちのチュウハイの方がもっと美味く感じるこの事実も里を知るうえで見逃してはいけない大切な出来事なのです。メニューに書かれたおでんもところてんもありませんでしたが、几帳面過ぎぬこの緩さが逆に良い感じを醸しているのです。お嫁さんでしょうか、アテにフキの煮付けをいただきました。上品な薄味でした。まさに地の味でした。おばあちゃんとたくさんの会話をしました。「お盆には若い衆が帰って来るんだよ。祭りには屋台だって出るんだ」・・・きっとおばあちゃんはお盆が待ち遠しくて仕方がないのでしょう。「なにもない土地だけどのんびりしてるからいいね。ここは水がいいから子供たちはみんな川で泳ぐんだよ」・・・穏やかに話されるおばあちゃんのこのお店が僕は大好きになってしまいました。
「あっちに大きな石があるから見て行くといいよ。本当に大きな石なんだよ」とまっすぐ行って左に曲がって右に曲がってあっちいってこっちいくとあると教えられましたが、覚えられませんでした。本当はもっともっとここでのんびりしたかったのですが、たとえ風上で屁をここうがウン○を垂れようが一応は釣り師のつもりではおりますので、そろそろ重い腰をあげるとしましょう。
後でまた寄りますと約束し、店を出ます。
本流との合流付近は堰堤が続きましたが、すこし上流になると自然っぽい流れが復活します。
さすがに両君釣りには飽きちゃいましたので、たとえチビちゃんでも本命を見たくなります。ただ道沿いからの入渓が楽なので魚の反応はなかなかありません。
ちょうど橋の下の大きな石の下でビチャッと反応がありました。その魚体の朱点を見てやっとここは静岡県なんだという実感が湧きました。とても小さなアマゴでしたが、ちょと嬉しかったです。
川沿いの雑草がきれいに刈られています。これはマムシの対策なのでしょうかしら?
大きな堰堤が見えてきました。時間もそろそろアレですからここが最後のナニと決めました。ワカモッチャンがラインを絡ませてしまったのでオイシイポイントをいただきますと、やっと6寸ほどのアマゴが顔を見せてくれました。この先あたりからがこの沢の本命っぽい感じでしたが次回の楽しみにとっておきましょう。
道に上がると、ドデッカイ石がありました。おばあちゃんの話してくれた石です。日本一の安産の石だそうで・・・僕にはそんなことになっちゃったら今さら困ることなので手は合わせずに写真だけ撮りました。その昔に土石流で流れてきた石だそうです。
そろそろ戻りましょう。
途中で犬が吠えていたのでシャッターを押します。やはり里川の犬は日本犬が似合いますね。
お店の冷蔵庫から大瓶ビールを取り出すとコップを準備していただきます。まるで都会の“角打ち”みたいですね♪ サービスの枝豆と駄菓子をアテにきんきんに冷えたビールを喉に流し込みます。プハァアアア~♪ ウマイ♪ まさに天国♪ このお店には100年以上の歴史が込められているそうです。この店を語らずしてこの里を語るべからず・・・なんて言葉を勝手に思い浮かべてしまいました。
鮎組とこのお店で合流しレモン味かき氷をハフハフ食らい帰路につきました。
なんとも居心地の良いおばあちゃんの『岩久商店』、そして昼飯のだいこく屋はこの里川を訪れた際には絶対に外せないお店です。途中焼き鳥屋も見付けたので次回は釣り道具を持ってこない覚悟を密かに固めるのでした。
それにしても素晴らしい川の里でした。こんな贅沢な遠征なら毎週でもしたいぐらいです♪
ガリガリ君、またよろしくねっと。
帰りの車内では上品なDVDを上映しておりました。
由比町で念願の桜エビかき揚げ丼を食べました。サクッと美味かったです♪
飲んでぇ~食ってぇ~食われてぇ~飲んでぇ~飲んでぇ~食い潰れるまでぇ~食ってぇ・・・・・・
明日は・・・血液検査でした。