死して屍拾うものなし

日々の記録。

岸田森が好きだ その8

2008-05-19 16:14:48 | 岸田森
「歌麿 夢と知りせば」(1977年 監督:実相寺昭雄)

主演:岸田森

とうとうきたわよー、森サマ主人公!ってな具合でw
しかし、実相寺監督の映画であるからにして、きっと
・ムダにエロ
・画面が暗い(時代劇は特に)
…んだろうなぁ、と覚悟してみたら、冒頭から男女のファッ…濡れ場。
そして、夜の場面は「みえねぇぇぇ!」と叫びたくなるような暗さでした。
もうだいぶ慣れたがな(笑)

お話は江戸の半ば、商業が中心だった時代(田沼意次時代)から、寛政の改革
(この映画の内容で言えば娯楽禁止)にかけての喜多川歌麿のお話。
しかも美人画で知られる歌麿なのに、女の絵がかけなくてスランプに陥ってる
ところから話が始まる。
版元(今で言う出版社みたいなもの?)の蔦屋重三郎から「アンタは女の絵が
ダメだねぇ…」とダメ出しされ、すっかり凹む歌麿の森サマ。
蔦屋重三郎は、歌麿、写楽なんかの浮世絵を出版した実在の人です。

根がマジメな森麿(?)は、友人らの手助けで、遊郭の天井裏からファ、いや
濡れ場を覗き見したり、女性が怪しい祈祷で全裸であえぐ姿を覗き見したり、
濡れ場を覗き見したり、濡れ…(以下略)なんとか女の絵を描こうと必死にな
ります。冷静に考えれば怪しい覗きの人です。
必死になったあげく、ある日、家に乞食を連れて帰り、あろうことか奥さんに
「この男とやれ」と奥さんを乞食に犯させたりします
やることが鬼畜すぎ

この奥さんの役が、実際の森サマの最後の奥さんだった三田和代さんが演じて
いまして、森サマが実相寺監督に「絶対彼女やるから!」と三田さんを推薦し
たそうです。それも凄い話だけど。
三田さん、森サマと面差しが似ていました。いい意味で似たもの同士な感じで。
ああ、なんかいい感じの二人だなぁ、と。
TV画面では壮絶なシーンでしたけど(汗)

森麿、この場面を覗き見てなんとか絵に描こうとするのですが、いたたまれず
(当たり前)家を飛び出し(ヲイ)自分も女スリとヤっちゃったりするんです
が(最低)家に帰ると奥さんは居なくなってました。。

まぁ、必死の努力もあり、女の絵が描けるようになったころ、またもや版元の
蔦屋重三郎から写楽の絵を見せられ、森麿、大ショック。旅に出ます。
旅先で訪れた寺で尼さんになった奥さんと再会するんですけどね、いいシーン
でした。ヨリはもどらないが(そりゃそうだ)
旅から戻ると、寛政の改革により娯楽モノが一切禁止とされており、歌麿は、
蔦屋重三郎共々、投獄されてしまいます。芝居小屋なんかも閉鎖。
その後、釈放された歌麿は、以前知り合った高貴な女性の後(というか幻?)
を追って、江戸の町の中へ消えていくのでした。。

と、ものすごいあらすじをはしょってみた(笑)

最後の、高貴な女性役を演じていたのは岸田今日子さん。従兄弟同士。
森麿は彼女にひそかに思いを寄せていまして、二人でお忍びで一度だけ町に
繰り出すのですが、江戸時代版、傷だらけの綾部&辰巳コンビを見ている様で
どうしても笑っちゃいました。
そして、どう見ても森麿をいじめてる?としか思えなかった版元、蔦屋重三郎
は、成田三樹夫が演じてたんですが、成田三樹夫(通称ミッキー)かっこよすぎ!
森サマ映画は基本、森さまかっこえええええなんだけど、初めて
森サマ以外にかっちょいい人が出現したよ。ミッキー。アンタ素敵すぎ。
そんなミッキーももう故人だけどね…(涙)

話は飛びますが、レンタルのTUTAYAって「現代の蔦屋重三郎(つたやじゅう
ざぶろう)になる」という意からTUTAYAっていう名前になったそうですね。
なるほど。

ところで、森サマ出演つうことで集中して実相寺監督の映画を見ましたが、
なんだろうねぇ、この監督の女性の扱いは。
うんざりするエロと書きましたが、なんかさ、濡れ場最中の女性の乳首アップ
とかさ、そんなんが多いのよねー。女優さんは大変だったと思うよ。。
画面いっぱいの(興奮)乳首アップとかって、見ててエロいかね?わからん。
尻のみのアップとかさー、なんか物体扱いなんだよね、女性が。
表情込みでエロなんじゃないかね?と思うんだが。

しかし、現代の京都~山陰地方の風景の美しさだとかは、おおっ!と思うものが
ありました。画面が独特だから、夢か現かって感じで「いいなぁ、山陰。旅行に
行ってみようかな?」と思いましたもん。
TV「怪奇大作戦」で、エロなしの現代京都を舞台にした「京都買います」(も
ちろん監督は実相寺)の回が名作と言われるのが凄く納得。
…てか、実際見ましたが子供向けのドラマとは思えないほどの凄い作品でした。

京極夏彦が実相寺監督のファンってのもなんだか納得。
機会があったら「姑獲鳥の夏」を見てみようかな、と思ったり。なんとなく。
コメント (4)
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週末のこと

2008-05-19 10:06:51 | Weblog
金曜日にヤボ用で新宿へ行ったのだが、用件が思いのほか早く済み
ちょっくら四ッ谷あたりまで歩いてみるべと思い立ち、2丁目経由で
四ッ谷までウォーキング。所要時間30分弱。あっという間に四ツ谷到着。

だったらもうちょっと歩くかなー、と思い直して隣の市ヶ谷まで歩く。
あっという間に到着。
隣の飯田橋まで歩けば、切符代が150円位になるはず…とドケチな事を
考え、飯田橋まで歩く。
…隣は水道橋だし、ここまで来れば切符代が130円で済むかも。。と
貧乏学生の果て(?)みたいな考えで水道橋まで歩く。
…底の薄いスニーカーなので、足が痛くなってしまった。
が、ここまでくれば御茶ノ水ももう目の前!!!と足をひきずりながら
歩いて、御茶ノ水駅到着。2時間弱。
結構な運動になりました。
後で、マピオンのキョリ測で計ったところ丁度7km。
そんなもんなのか。チャリだったらあっという間だな。

土日は妹の家に行ったり、スーパー銭湯に行ったり。
あとはほぼ家で映画見て、映画見て、映画見て、時々TVみて(笑)

家の近所のツタヤがリニューアルして、近所というにはちょっと遠い距離に
なってしまったのだが、運動だと思って歩いて行ってる。
昨日も行ったのだが、ふと思い立ってこちらもマピオンのキョリ測で計測。
そしたら片道2.3kmあった。行って帰って4.6km。
2往復したら、新宿⇔御茶ノ水間よりもあるのか。。
周りになにもないのでそんなに距離を歩いてるとも思えないんだが。
やっぱり東京って密集してるのねぇ、としみじみ。

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