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職業、鍛冶手伝い。

現代の迷工、未来の虚匠

燭台2種類

2012-02-19 19:15:10 | 新作
納品期日ギリギリの仕上げとなってしまいました。

写真はまだ着色前の状態です。



鍛冶屋なので基本的にアンチ溶接派です(どうしようもない場合は除きますが)。なるべく鋲での「カシメ」や古典的な方法で接合します。手間はかかりますが雰囲気が全く違います。



「鉄袋打唐草透長柄手燭」
なんだか漢詩の一部のような題名となってしまいました。

鉄瓶屋さんの高橋さんに無理を言って色付け(着色)をお願いしたものが戻ってきたので記念に撮影しました。高橋さん、毎度毎度ありがとうございます。

大きさはおおよそ一尺と少しです。

柄を長くしてみたのですが全体のプロポーションがいまいち(部分部分も)です。反省を次回に生かせればと思います。

柄の部分は四方(角)の袋打ちで透かしを入れてみました。



皿の部分にも入れてみましたが、あくまで「照明」としての効果は・・・?

どちらも今月23日からのせき宮さんでの展示に出展します。

袋火箸 八種

2011-10-11 17:47:16 | 新作

今回の南部鉄器新作展に出展した作品です。題名は「袋火箸 八種」です。
作った本人ですら本当に八種揃えられるとは最後まで思いませんでした。その裏には壮大な物語があるのですが、ブログの容量が勿体無いので割愛させていただきます。
火箸の先の部分は全てほぼ同じですので、持ち手部分のみ写真を掲載します。

「真鍮流し込み象嵌 菊花」


「真鍮流し込み象嵌 格子」



「唐草透かし」


「大角豆」


「大角豆 総虫喰い」


鉈豆


「美津火箸」



「練りこみ地金」

全て中が空洞の袋火箸になっています。

大角豆袋火箸 完成までの道のり

2011-07-28 18:40:46 | 新作

豆の鞘の凸凹をつくるための第一歩です。地金(0,8mm板材)に溝を切ります。火箸は2本で1組ですので、横着工法で2枚一気にやります(その方が正確にきれいに仕上がります)。

最初に使うのは三方に刃のついたヤスリです。

凹部分の切り口を断面の丸いヤスリで丸く整えて

今度は凸部分の角をとり、曲線をつくります。


さらに断面を45度程度で面取りをして

頭にあたる部分をタガネで切り、形取ります。

ここも面取り。

地金に虫食いを穿ち、

中央に一定の深さでタガネ線を入れます。
これで「地金取り」は終了です。



後は少しずつ火造りです。
鉄の玉を入れながら袋打ちして閉じていきます。



釜屋さんに無理を言ってお願いし色付け(着色)をしていただき、完成。鉄瓶や湯釜と同じ着色方法です(鉉屋は着色技術を持っていません)。

結構長い工程です・・・

実はこの大角豆の袋打ちはほぼ独学だったりします。親方に何度もお願いして教えていただこうとしたのですが、大角豆の袋打ちの品物の注文は近年非常に少なく、まったく機会に恵まれませんでした。
「ワレ(自分)で考えてやってみるのも一つの覚え方。」とおっしゃっる親方。

時間をつくって自分なりに試行錯誤していますが、果たして正解に近づいているのでしょうか…?だんだんと形になってはきていますので、まめに努力していきます。

刀子付手燭・・・仕掛人仕様?

2010-11-26 18:23:50 | 新作
こちらも鉄器まつりの新作展に出展させていただきました作品です。手燭の持ち手の部分を袋打ち(袋張り)にして、小刀を仕込めるものです。

私のことをよくご存知の方は、この作品をご覧になると皆さんなぜか苦笑いです。

刃渡り4.5㎝の片刃です。もちろん法律に触れるような形状、刃渡りではありませんが、このような小さな刃物でも正当な理由がなく携帯することは法律に抵触します。

決して暗殺用ではありません。火を灯しながら柄から小刀を外し、細工物などが出来る「夜なべ仕様」です。通常の手燭は持ち手1本と左右に伸びる脚が2本の3本脚ですが、この手燭は小刀を外しても倒れないように4本脚です。重心の取り方などにも気を遣いました。


真鍮流し込み象嵌 灰ならし

2010-11-23 18:48:15 | 新作

今更ですが今年の鉄器まつりの新作展に出展した作品です。制作工程の一部を記事にしております。
http://blog.goo.ne.jp/forginer1984/e/ec3029a3db7d0f05a69c4918c602bafb

独学で試行錯誤しながらの流し込み象嵌も、ほんの少しですが先が見えてきたようです。


鏨の入れ方、真鍮引きの温度、研ぎ上げ、錆び付け、それぞれの技術を確実なものにするという自身への課題が出来ました。今回の制作でつかんだ手応えを大切に、次につなげたいと思います。

灰ならしの柄に平行に4本の溝を鏨彫りし、柄を赤めて捻り、真鍮の流し込み象嵌を施しました。

真鍮線を巻きつけた様な表現をしたかったのですが、なかなか上手くいきませんでした。

何事も積み重ねですね。試行錯誤、創意工夫を忘れず、なおかつ基本を疎かにせずに仕事と私事に励んでいきたいです。

鉄打ち出し花器

2010-11-21 19:57:55 | 新作

11月17日(水)~本日21日(日)まで、盛岡市中央通1丁目のエスポワールいわて1階ギャラリーで開催されました、第41回岩手工芸美術展(岩手工芸美術協会主催)に出展させて頂いた作品です。事後報告の形となってしまい、大変申し訳ありません。作品搬入後初めて会場に足を運びましたが、色々と慌しかったこともあり、会場および作品の写真撮影が出来ませんでしたので自宅の蛍光灯の下で急遽撮影しました。

色の写りが良くないです。天気の良い日に改めて撮影したいと思います。

高さは1尺1寸8分(36cm程度)です。「鶴首」の形は難易度がとても高いです。作りたい形に技術と気持ちが追いついていないことが、出来上がった自分の作品から見えてきます。基本的な形をつくることから始めて、その積み重ねをする必要があると思いました。高望みをしないこと、今の自分が持っているものでベストを尽くしながら、一歩一歩踏み出して行きたいと思います。

練りこみ地金 蓋物

2010-04-13 18:24:59 | 新作

地金の制作(参照記事http://blog.goo.ne.jp/forginer1984/e/d7ec46db94a02ff27594bfb639882de5)から2か月近く経過してしまいましたが、ようやく形になりました。この「私事」に専念しようと思っていたのですが他のことと平行しての制作となってしまい、やたら時間をかけてしまいました(時間をかけた割には結果は残念な感じです)。

香入れ(香合)をモチーフにした蓋物の作品に挑戦しました。鍛造で始めて作る蓋物です。
交互に異なる金属の層で構成されている素材ですので、必要以上の負荷を掛けると「割れ」や「ヒビ」が生じたりします。練りこみ地金の素材による製作では、どこかで平面的な作品から抜け出せないでいる感があったので、今回の作品はやや立体的な形に踏み込むことができ、ある意味少し進歩はしたと思っています。
手仕事、工芸はあくまで「機と美」ですので、「使う」ことと「美しい」ことのバランスが大事だと考えています。今回の作品はあくまで蓋物をつくってみたいという好奇心が一人歩きしすぎた感じがあり勢い、はあったと思いますが「バランス」を思い切り無視してしまったことが悔やまれます。しかしまた一つ興味深い課題ができ、今後の制作にも役立ちそうです。

「練りこみ地金 蓋物」 純ニッケル/極軟鉄 折り返し鍛錬

練りこみ地金(ダマスカス?)の・・・

2009-10-10 05:24:46 | 新作

灰ならし(灰匙)です。第22回南部鉄器まつりの新作展に出展させていただく作品として作りました。普段練り込みに使う「ニッケル」を使わないため、光沢があまりありません。大学時代に使い倒した鉄鋼ヤスリと、私が失敗した鉉の材料などを練り込みました。「静かな主張」をキーワードに作った作品です。

練りこみ地金 灰ならし
ヤスリ鋼/SS400 積層折り返し鍛錬 七寸五分

第22回南部鉄器まつり 南部鉄器新作展にて展示中(平成21年 10月10日(土)から12日(月)まで)

練りこみ鍛造(ダマスカス?)鋼

2009-09-24 18:21:01 | 新作

南部鉄器の技術とは関係ないものですが、独学で研究した技法を用いた作品です。素材の表面に模様が浮かんでいます。この技術については作品の解説とともに少しずつ紐解いていきたいと思います。
「forge」左:マネークリップ、ベルトバックル 右:バングル各種。いずれも純ニッケル・SS400・極軟鉄32~147層折り返し鍛錬材(自作)使用。
現在「絵画・陶・金属工芸展」にて展示中です。

燭台

2009-09-23 18:10:13 | 新作
オーソドックスな置き型燭代ですが、少しひと工夫してみました。燃え上がる炎をイメージして螺旋状の胴になりました。
伝統的なスタイルの可動式手燭台を自分なりに置き型・壁掛け兼用燭台としてアレンジしてみました。取っ手のような部分を壁に掛けると壁掛け型としても使えます。手燭と違いあまり場所を取りません。
「in the cradle」鉄・鍛造/黒鉄仕上げ
現在「絵画・陶・金属工芸展」にて展示中。