職業、鍛冶手伝い。

現代の迷工、未来の虚匠

愛すべき道具たち7 グラインダー

2012-09-09 23:12:26 | 仕事



この機械はご存知の方が多いと思います。「グラインダー」「回転砥石」と呼ばれる工具です。






円盤状の砥石が高速回転して加工物を研削します。
今は電気の力で回転しますが、一昔前は足踏み式でした。


鉄の場合だとこのように火花が散ります。非鉄金属だと火花は散りませんが、どちらにせよかなり勢い良く広範囲に切り粉が飛び散ることになります。摩擦熱も加わっているので、グラインダーを使う際には必ず安全眼鏡を装着します。眼は大事です。
また、加工中はものすごい騒音が出ることが多いです。難聴にならないためイヤマフ(耳あての工業用?)も装着します。
砥石の代わりにスチールワイヤーブラシのホイールや研磨用バフなどを取り付けると、研磨や仕上げ作業にも使用できます。
拡張性の高い工具です。


こちらは一回り小さいサイズです。

出力も小さいので鉉の「つかみ」を仕上げ成形する作業に使います。


こちらは手持ちのハンドグラインダー。正式にはディスクサンダーといいます。普通のグラインダー(卓上など)は加工物を動かして作業しますが、これは機械自体を直に手で持って操作するので色々応用も利きます。

これも砥石を交換して様々な用途に使用できます。画像で取り付けられているのは切断用砥石です。

手前が研削用砥石、奥がペーパー(紙やすり)が取り付けられた研磨用パッドです。


3台の大きさ比較も兼ねての一枚です。

鍛冶屋というと、一日中火を使い鉄を打つような仕事のイメージがあるかもしれません。が意外と「切断・切削・研磨」の仕事も多いです(鉉鍛冶に限ってかもしれませんが)。