1997 筑摩書房副島 隆彦
謎として取り上げられている項目はあまり謎っぽくなかったなぁ・・・。謎なのは、世界標準というもの。日本は世界標準に近づかないといけないっていうけど、何がそれなのかしら?
少し謎が解けた点は、英語の文字面だけを学んでもダメで、ものの捉え方や感じ方のレベルまで掘り下げていかないと、本当に学んだことにはならないということ。
でも、そこに何か共通項が見出せるのかどうかはわからないままね。
全く異なるのだとしたら、国際基準に合わせるという理由が、やっぱりわからない。
どういう書き方をしたら、日本語の世界では反感や顰蹙を買うのかがすごくわかりやすいという点では、パーフェクトなので、評価は5つ★ねppp
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
英文法の基本体系のエッセンスを説き明かして好評の前作につづく第2弾!「日本人しか使わないヘンな英語」を槍玉に挙げ、さらに独創的着想に磨きをかけた「発音論」から「英文法とドイツ文法の関係」「日本の英語教育がかかえる深刻な問題点」にいたるまで、白熱の講義を展開する。わが国の英文法理論がかかえる混迷と謎に鋭く迫るとともに、日本人論・日本文化論にも説きおよぶ。ますます舌鋒鋭く冴えわたる基本英文法の徹底講義パート2。
続・英文法が謎になる…, 2005/1/30
By 簿記受験生 - レビューをすべて見る
本書第2章で Good morning が You have a good morning の略であろうとの前著の「珍説」の誤りを本職の渡部昇一氏に指摘されつつ、なお「私は語源的に溯って、古英語、中世英語まで言及までするつもりはない。私は英語圏の国々で今現在使われているごくふつうの英語を日本人は学べばいいのだ」と開き直る著者の態度に首を傾げる。それに渡部氏が言うように副島氏は「英語を学問としてやったことはないことは」確かである。第2章は英語とドイツ語の関係を扱っているが、さらに著者が大学教養課程程度の独文法の知識さえ持たないことも明らかである。「使う英語」を勉強するのに英語史を本格的に取り組んだり、ドイツ語までやるのは本末転倒だろうが、英文法の変則的な部分、つまり「謎」を解明するのは、やはり英語史であり、言語学である。そのような地道な方法を取らず、珍妙な「新思考」を導入し「謎」を解いたつもりになるのは、読者ひいては英語学習者を混乱させるだけである。
5つ星のうち 2.0 確かにレヴューどおり, 2007/3/20
By ミヤコ - レビューをすべて見る
このレヴューも見ずに本を読み出したが、読み終わってレヴューを見てみたら、私も同感するものばかりだった。
一言で言えば、「とげとげしい本」である。
この本は何を主張したいのかが、伝わってこない。タイトルから見れば英文法を扱うということなのだが、読んでみるとそうでもない箇所が多い。また、その論調は日本の英語教育に対して、英文学科卒業者に対して、言語学で今まで築いてきた学識に対して、ひいては日本に対してほとんどが批判的である。批判するのはいいが、ではどうしていけばいいのか、建設的な主張は汲み取れない。そこが筆者のこの本におけるメッセージが見えてこない理由だと感じる。
所々に「アメリカが世界覇権国であるから、その方式で云々…」という主張が散見できるが、世界覇権国が何を持ってそう言っているのかが分からないし、その方式に従うならば、日本らしさは?、日本のアイデンティティーは?と感じる。
また、英文学科卒業者を一括りにして論ずるのもどうかと思うし、このレヴューでも書かれたいたが、渡部教授の主張に対する反論(I wish you a good morningという表現は聞いたことがないということ)は、おそらく論点がずれている。渡部教授が仰りたいのは、「比較言語学の視点から通時的に見て」ということだと思うが、筆者はそれを言語学の視点を無視し反論している。しかも共時的な主張としてもその根拠は学問的に見れば「聞いたことがない」という極めて主観的なものであり、学問的根拠はないといっていい。
ただ、当時予備校講師ということもあり、英文法を詳しく説明している箇所は分かりやすい。そういった説明をメインにしたら、「とげとげしさ」が抜けるのでは、と感じた。
5つ星のうち 1.0 とんでも本, 2004/6/14
By 山形屋 (東京都) -
一流の英文学者、英文法学者が長い歴史をかけて育て上げてきた道具である英文法を、得意になって批判している。英文法の重要性はいうまでもないが、天才・秀才たちの仕事を、センセーショナルな書き方でけなす本書を読んでも得るところは少ない。
謎として取り上げられている項目はあまり謎っぽくなかったなぁ・・・。謎なのは、世界標準というもの。日本は世界標準に近づかないといけないっていうけど、何がそれなのかしら?
少し謎が解けた点は、英語の文字面だけを学んでもダメで、ものの捉え方や感じ方のレベルまで掘り下げていかないと、本当に学んだことにはならないということ。
でも、そこに何か共通項が見出せるのかどうかはわからないままね。
全く異なるのだとしたら、国際基準に合わせるという理由が、やっぱりわからない。
どういう書き方をしたら、日本語の世界では反感や顰蹙を買うのかがすごくわかりやすいという点では、パーフェクトなので、評価は5つ★ねppp
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
英文法の基本体系のエッセンスを説き明かして好評の前作につづく第2弾!「日本人しか使わないヘンな英語」を槍玉に挙げ、さらに独創的着想に磨きをかけた「発音論」から「英文法とドイツ文法の関係」「日本の英語教育がかかえる深刻な問題点」にいたるまで、白熱の講義を展開する。わが国の英文法理論がかかえる混迷と謎に鋭く迫るとともに、日本人論・日本文化論にも説きおよぶ。ますます舌鋒鋭く冴えわたる基本英文法の徹底講義パート2。
続・英文法が謎になる…, 2005/1/30
By 簿記受験生 - レビューをすべて見る
本書第2章で Good morning が You have a good morning の略であろうとの前著の「珍説」の誤りを本職の渡部昇一氏に指摘されつつ、なお「私は語源的に溯って、古英語、中世英語まで言及までするつもりはない。私は英語圏の国々で今現在使われているごくふつうの英語を日本人は学べばいいのだ」と開き直る著者の態度に首を傾げる。それに渡部氏が言うように副島氏は「英語を学問としてやったことはないことは」確かである。第2章は英語とドイツ語の関係を扱っているが、さらに著者が大学教養課程程度の独文法の知識さえ持たないことも明らかである。「使う英語」を勉強するのに英語史を本格的に取り組んだり、ドイツ語までやるのは本末転倒だろうが、英文法の変則的な部分、つまり「謎」を解明するのは、やはり英語史であり、言語学である。そのような地道な方法を取らず、珍妙な「新思考」を導入し「謎」を解いたつもりになるのは、読者ひいては英語学習者を混乱させるだけである。
5つ星のうち 2.0 確かにレヴューどおり, 2007/3/20
By ミヤコ - レビューをすべて見る
このレヴューも見ずに本を読み出したが、読み終わってレヴューを見てみたら、私も同感するものばかりだった。
一言で言えば、「とげとげしい本」である。
この本は何を主張したいのかが、伝わってこない。タイトルから見れば英文法を扱うということなのだが、読んでみるとそうでもない箇所が多い。また、その論調は日本の英語教育に対して、英文学科卒業者に対して、言語学で今まで築いてきた学識に対して、ひいては日本に対してほとんどが批判的である。批判するのはいいが、ではどうしていけばいいのか、建設的な主張は汲み取れない。そこが筆者のこの本におけるメッセージが見えてこない理由だと感じる。
所々に「アメリカが世界覇権国であるから、その方式で云々…」という主張が散見できるが、世界覇権国が何を持ってそう言っているのかが分からないし、その方式に従うならば、日本らしさは?、日本のアイデンティティーは?と感じる。
また、英文学科卒業者を一括りにして論ずるのもどうかと思うし、このレヴューでも書かれたいたが、渡部教授の主張に対する反論(I wish you a good morningという表現は聞いたことがないということ)は、おそらく論点がずれている。渡部教授が仰りたいのは、「比較言語学の視点から通時的に見て」ということだと思うが、筆者はそれを言語学の視点を無視し反論している。しかも共時的な主張としてもその根拠は学問的に見れば「聞いたことがない」という極めて主観的なものであり、学問的根拠はないといっていい。
ただ、当時予備校講師ということもあり、英文法を詳しく説明している箇所は分かりやすい。そういった説明をメインにしたら、「とげとげしさ」が抜けるのでは、と感じた。
5つ星のうち 1.0 とんでも本, 2004/6/14
By 山形屋 (東京都) -
一流の英文学者、英文法学者が長い歴史をかけて育て上げてきた道具である英文法を、得意になって批判している。英文法の重要性はいうまでもないが、天才・秀才たちの仕事を、センセーショナルな書き方でけなす本書を読んでも得るところは少ない。