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備忘録

そりゃメモ書きにきまってるさ

続・英文法の謎を解く

2014年02月28日 | 英語・翻訳
1997 筑摩書房副島 隆彦


 謎として取り上げられている項目はあまり謎っぽくなかったなぁ・・・。謎なのは、世界標準というもの。日本は世界標準に近づかないといけないっていうけど、何がそれなのかしら?
 少し謎が解けた点は、英語の文字面だけを学んでもダメで、ものの捉え方や感じ方のレベルまで掘り下げていかないと、本当に学んだことにはならないということ。
 でも、そこに何か共通項が見出せるのかどうかはわからないままね。
 全く異なるのだとしたら、国際基準に合わせるという理由が、やっぱりわからない。
 どういう書き方をしたら、日本語の世界では反感や顰蹙を買うのかがすごくわかりやすいという点では、パーフェクトなので、評価は5つ★ねppp

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
英文法の基本体系のエッセンスを説き明かして好評の前作につづく第2弾!「日本人しか使わないヘンな英語」を槍玉に挙げ、さらに独創的着想に磨きをかけた「発音論」から「英文法とドイツ文法の関係」「日本の英語教育がかかえる深刻な問題点」にいたるまで、白熱の講義を展開する。わが国の英文法理論がかかえる混迷と謎に鋭く迫るとともに、日本人論・日本文化論にも説きおよぶ。ますます舌鋒鋭く冴えわたる基本英文法の徹底講義パート2。

続・英文法が謎になる…, 2005/1/30
By 簿記受験生 - レビューをすべて見る

本書第2章で Good morning が You have a good morning の略であろうとの前著の「珍説」の誤りを本職の渡部昇一氏に指摘されつつ、なお「私は語源的に溯って、古英語、中世英語まで言及までするつもりはない。私は英語圏の国々で今現在使われているごくふつうの英語を日本人は学べばいいのだ」と開き直る著者の態度に首を傾げる。それに渡部氏が言うように副島氏は「英語を学問としてやったことはないことは」確かである。第2章は英語とドイツ語の関係を扱っているが、さらに著者が大学教養課程程度の独文法の知識さえ持たないことも明らかである。「使う英語」を勉強するのに英語史を本格的に取り組んだり、ドイツ語までやるのは本末転倒だろうが、英文法の変則的な部分、つまり「謎」を解明するのは、やはり英語史であり、言語学である。そのような地道な方法を取らず、珍妙な「新思考」を導入し「謎」を解いたつもりになるのは、読者ひいては英語学習者を混乱させるだけである。


5つ星のうち 2.0 確かにレヴューどおり, 2007/3/20
By ミヤコ - レビューをすべて見る

このレヴューも見ずに本を読み出したが、読み終わってレヴューを見てみたら、私も同感するものばかりだった。

一言で言えば、「とげとげしい本」である。
この本は何を主張したいのかが、伝わってこない。タイトルから見れば英文法を扱うということなのだが、読んでみるとそうでもない箇所が多い。また、その論調は日本の英語教育に対して、英文学科卒業者に対して、言語学で今まで築いてきた学識に対して、ひいては日本に対してほとんどが批判的である。批判するのはいいが、ではどうしていけばいいのか、建設的な主張は汲み取れない。そこが筆者のこの本におけるメッセージが見えてこない理由だと感じる。
所々に「アメリカが世界覇権国であるから、その方式で云々…」という主張が散見できるが、世界覇権国が何を持ってそう言っているのかが分からないし、その方式に従うならば、日本らしさは?、日本のアイデンティティーは?と感じる。

また、英文学科卒業者を一括りにして論ずるのもどうかと思うし、このレヴューでも書かれたいたが、渡部教授の主張に対する反論(I wish you a good morningという表現は聞いたことがないということ)は、おそらく論点がずれている。渡部教授が仰りたいのは、「比較言語学の視点から通時的に見て」ということだと思うが、筆者はそれを言語学の視点を無視し反論している。しかも共時的な主張としてもその根拠は学問的に見れば「聞いたことがない」という極めて主観的なものであり、学問的根拠はないといっていい。

ただ、当時予備校講師ということもあり、英文法を詳しく説明している箇所は分かりやすい。そういった説明をメインにしたら、「とげとげしさ」が抜けるのでは、と感じた。

5つ星のうち 1.0 とんでも本, 2004/6/14
By 山形屋 (東京都) -

一流の英文学者、英文法学者が長い歴史をかけて育て上げてきた道具である英文法を、得意になって批判している。英文法の重要性はいうまでもないが、天才・秀才たちの仕事を、センセーショナルな書き方でけなす本書を読んでも得るところは少ない。


字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

2014年02月28日 | 英語・翻訳
光文社太田 直子


 字幕屋は、制限字数をはじめ、数々の制約の中での作業を強いられる辛い仕事だということがよくわかった。でも、この本では、字数制約が少し、いや、かなーり解除されて、のびのびと文が綴れたんじゃないかしら。あとがきには、4.5畳生活者には広すぎて戸惑うばかりという感想が出ていたけどね。ppp
 翻訳者や通訳や字幕屋さんは、言葉とそのの変化に対する繊細な感覚を持つソムリエのようなものなのかもね。

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
映画の字幕翻訳は、普通の翻訳と大きく違う。俳優がしゃべっている時間内しか翻訳文を出せないので、セリフの内容を一〇〇パーセント伝えられない。いうなれば字幕は、「要約翻訳」なのである。映画字幕翻訳を始めて約二〇年、手がけた作品数は一〇〇〇本余りの著者が、外国映画翻訳の舞台裏、気になる日本語などについて綴る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
太田 直子
1959年広島県生まれ。映画字幕翻訳者。天理大学ロシア学科を卒業後、ロシア文学研究者を目指して上京し、早稲田の杜に潜り込むも1年で挫折。映画の自主上映団体や字幕制作会社でアルバイトをしつつ、字幕翻訳の道へ進み現在に至る。映画翻訳家協会会員


これで英語開眼―「学校英語」は「使える英語」に改造できる! (新書y)

2014年02月28日 | 英語・翻訳
鷲見 顕斉郎洋泉社 2000年11月


 日本語にこだわる人のようだ。
 簡単な英語を、日本語で言い換えていくと言う練習をすれば、その逆コースで難しい日本語を簡単な英語で言えるということのようだ。
 下の感想のとおり、頭の体操になるかもだ。

 点から線という表現にもう少し幅を持たせることができるとかなり面白くなりそう。

 「なつかしいなあ」というのは英語ではどういうかしら、この人は。

 オノマトペや日本的情緒を英語で表すのは1対1対応では無理。
 対応情緒がない恐れがある。
 あったとしても、それは、文の形か文の連なりの中であらわされることになるのかもしれない。

 独習が好きな人のようだから、そういう視点がにじみ出ていて面白かった。






 脳みその体操になります!, 2000/11/23
By カスタマー

高校で真面目に英語を勉強していなかったから、私の英語は中学レベルだ、と嘆く?友達にと思って目を留め、読んでいるうちに自分自身引き込まれました。単語ではなく表現 "点でなく線で"、"英文は頭から読んで「?」をかけよう" など、発想も楽しく、普段言葉を使っているときには忘れがちなことが数多くあり、勉強になりました。
難点は、英語の句読点の使い方、スペースの取り方、半角・全角の混在、「ダッシュ」と「スラッシュ」の入れ違え、と、校正上と思われるミスが読んでいて気になるほど目立ったこと。ぜひ、すみずみまできちんとした英語を提示する、という意味でも、訂正版をすぐ出してほしいです。
とは申しましたが、英語・日本語共に、表現力をつけたい、と考えている人には、(即効力の元としてではなく)「脳みその肥やし」としてとってもお勧めです。


英語を子どもに教えるな

2014年02月28日 | 英語・翻訳
2004 中央公論新社市川 力


要するに、半端に教えるのじゃなくしっかりと英語を教えなさいという話。
海外で生活していれば勝手に英語が身につくだろうというのは大間違いで、やっぱりかなり苦労して勉強した人だけが英語を身につけることができるということを様々な実例を挙げて解説しているんで説得力がある。
でも、その結果できあがるのは、精神構造までが完璧な英語人で、日本人とは別の人間になってしまいそうだ。やっぱり。


商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
国際社会を生き抜くために必要な「本物のコミュニケーション能力」とは何か。教育学博士の著者は、のべ13年間アメリカに滞在し、1000人の「帰国生」に学習指導する過程で、発音はぺらぺらでも授業を理解する英語力を身に付けられなかったり、日本語を喪失してしまったりする悲劇を目の当たりにした。この経験をふまえて、日本で進む早期英語教育の現場を徹底取材し、警鐘を鳴らす。終章で親が留意すべき一○のポイントを提案する。

内容(「BOOK」データベースより)
英語も日本語も身に付かない「帰国生」を数多く指導した経験をふまえ、著者は早期教育の現場をルポし、警鐘を鳴らす。国際社会を生き抜くために必要な力を問い、それを養う方策を提案。

著者について
市川力(いちかわ・ちから) 教育学博士。1963年東京都生まれ。88年学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士前期課程修了。二年間、東京都下の学習塾での指導の後、90年大手進学塾の海外進出スタッフとして米国イリノイ州シカゴ郊外に赴任。96年コネチカット州グリニッチに進学舎VERITAS(米国在住日本人子女のための学習塾)を設立。Hamilton Universityで教育学博士号取得。2003年春に帰国。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
市川 力
教育学博士。1963年東京都生まれ。88年学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士前期課程修了。2年間、東京都下の学習塾での指導の後、90年大手進学塾の海外進出スタッフとして米国イリノイ州シカゴ郊外に赴任。96年コネチカット州グリニッチに進学舎VERITAS(米国在住日本人子女のための学習塾)を設立。Hamilton Universityで教育学博士号取得。2003年春に帰国

世界の英語を歩く

2014年02月28日 | 英語・翻訳
2003 集英社本名 信行


英語の勉強と言えば、アメリカ人やイギリス人の英語を勉強することで、お手本どおりじゃないとバツをつけられて育つと、つい日本語の発想で英語を使うとダメなのだなぁと思い込むようになるけれど、世界中で外国語としての英語を使っている人たちは、それぞれの国のカラーを英語に溶け込ませて平気で使っている。
国際語としての英語は、英語っぽいものという程度のもので、そのままでは交流の道具としては不適当な感じがする。なにか共通のものに変換していかないといけないのかもだけど、当分は無理そうな感じがする。何かわけのわからない英語っぽいちゃんぽん言葉が出来上がりそうだけど、それなら日本人の英語は文字通り日本人の英語でよくて、いちいち訂正されるのは、もうお断りということでつっぱねてもいいかもしれない。
そのほうがよっぽど気が楽。



商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
英語は今、世界でどんな使われ方をしているのか。広く各国や地域をめぐり、ネイティブやノンネイティブの英語事情を伝える。英語が使える日本人として、自信をもてるようになる恰好の読み物。


内容(「BOOK」データベースより)
英語は今、世界でどのように使われているのか。―世界一九三カ国のうち五〇カ国で公用語、二〇カ国で通用語とされている。また、「国際英語」という考え方のもとに国際通用語として使われる一方で、それぞれの国や地域の事情を反映し多様化した世界諸英語も多くの人々に使われている。長年広く世界を巡り、ネイティブあるいはノンネイティブの英語事情をつぶさに観察し、新英語(New Englishes)を蒐集してきた著者が、ここで新しい英語とのつき合い方を提案する。異文化間のよりよいコミュニケーションのために、世界に情報発信するために、そして英語が使える日本人であるために…。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
本名 信行
1940年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部教授。青山学院大学大学院修士課程修了。英語学、社会言語学、言語政策、国際コミュニケーション専攻。世界各国の路地裏から行政機関の文化社会政策まで広く深く英語事情に精通