JKTS

被災地へ医療スタッフとして行ってきました。

短い間でしたが貴重な体験となりました。

何度でも。

2011-04-06 01:23:50 | 皆様へ
最近になりほとんどのコメントを読むことが出来ました。ありがとうございました。まだ続々とコメントを残して下さっているのでありがとうございます、かな。
時間を見つけて目を通します。
ありがとうございます。


たくさんのコメントの中に避難所でかかわった方々もいて本当に感激しました。

それもこれも広めて、呼び掛けていただいた皆様のおかげだと感謝しています。ありがとうございます。
人と人を介して、本当にびっくりするような方々にも読んでいただけたようで
縁というかつながりも実感しました。



あまりにもたくさんの人に読んでもらって
なかなか次のこの日記が書けずにいたのも事実です。

かなり優しくていい人のイメージが出来上がってしまったようですが
全然そんな出来た人間でなく仕事にも普段の生活にも不満もたくさん抱えています。

被災地に行ったことで
知らないうちにいろいろなことを剥ぎ落としてきたというのもあり
今までハマっていたものや好きだったものも
なんであんなにハマってたんだろう?と考えが変わってしまった面もいっぱいあり、なかなか日常に戻るのも実は大変でした。



もともと災害医療を勉強したきっかけは地元にいたときにフライトナースの資格を取った時にセットで取らないとならないものになっており、
ついでのような感じで勉強をはじめました。


そうして災害医療を学びDMATの資格がもらえたときも
「もしかしたら自分が現役の時にでっかい災害に遭遇することはないんじゃないか」
なんて甘い考えも浮かんでいました。


今回実際被災地で医療活動にあたり、学んできたことは活かされたのかと問われると
胸を張ってYES!とは言えないように思います。


マニュアルをこえた現実というか、マニュアル以上の大惨事でした。


帰ってきてからも医療チームでマニュアルも全て改訂する作業をしています。


今は第3チームが行っており、
医療も急性期から慢性期疾患に重点が置かれているようです。
今後被災地医療に向かうコメントも多々あったので参考にして心構えしてもらえたらと、いくつか・・・。


水道工事がまだ復旧していません。
トイレの衛生面がかなり厳しい状況で気温の上昇に伴い感染の増大が見込まれています。
消毒液も多く持って行き、トイレ掃除は自治会の方や当番の方がしている避難所がほとんどですが
ウィルス除菌の消毒液の使い方の指導も必要になっていきます。
あとは血栓予防のフットケア、心労からの胃潰瘍、メンタルサポートがもうすでに必要になっています。

被災地での薬品不足で見落としがちだったのが交換用のストマ、化学療法の薬品、点眼薬。
これらは自分が向かう避難所と病院にどのくらいの該当患者さんがいるか事前に知っておき予定の五倍は持って行ってください。
歯磨きが十分にできていないので肺炎も合併してきているらしいのでせめてものうがい薬も必要です。


みんな我慢強い傾向も見受けられたので症状も全部言ってこなかったり
ギリギリまで我慢してからの受診や救急搬送のケースもたくさんありました。
なので主訴からもどんどん範囲を広めた診察が大事に思います。


私が次に行くのは6月くらいの予定です。
その頃には求められることも前回とは違ってくるのでまだまだ勉強をしなくては。



復興の手助けには程遠く、自分も限られたことしか出来ないので
ほんの少しでも前回より、より良い医療を提供出来るように日々勉強と仕事に励んでいきます。



あと、コメントの中で
翻訳に関してたくさんありましたが
あのような文章でよければ世界中の皆様にも届けていただくきっかけになればと思うので構いません。

出版に関しては本当に夢のようで嬉しいのですが
ここでこのまま残しておきますので個人ブログとしてここに時々読みに来てもらうだけでお願いしたいです。
もともと友達の友達とかにも読んでもらって
被災地で起きていることや医療チームの葛藤を共有出来たら・・・
そのくらいの考えでアップしたものなので
予想外の反響だけでも嬉しいのと、戸惑う気持ちで精一杯なので本当にすみません。



第3チームも今いろいろな局面にぶつかっているみたいです。

そして変わらず大変なのは医療チームだけでなく
復興に携わるあらゆるセクションのみんなもあの日からずっと同じ大変さとそれ以上の過酷な毎日は続いています。
でも常に気持ちはひとつ。東北地方の復興のため、
被災した全ての人の笑顔のため。






被災地の方々はもう十分頑張ったので頑張らなくていいから元気でいてください。




私達が頑張りますから。