教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

「Good&Betterのフィードバック」のすすめ

2023-06-17 | 研修・セミナー・講演など

研修、セミナーなどで、フィードバックにおいて、「フィードバックは、Good&Betterでお願いします」というようなことを聞いたことがある方がいるかもしれません。

私も、フィードバックは、Good&Betterを使うことが多いです。
これは、「相手の良かった点とここをこうするともっとよくなると思いました」というフィードバック方法です。この方法の利点は、先に良い点を述べることから、相手がポジティブに受け取りやすい体制をまずはつくれるということ。次に、改善提案を受けることで、気づきを受け取りやすい形で受け取ることができるということです。

日本人は、概ね「相手に対しての正面からのフィードバック(特に負の部分の指摘)」に慣れていないため、それを批判に受け取られたくないので思っているけど我慢するという傾向があると思います。諸外国(特に欧米系)では、わりとフランクに相手への批判をしてもけろっとしていたりするシーンがあるようですが、日本だと表立った批判と解釈されると炎上・バトルになりやすいですね。表立った負の部分の指摘ができないとどうなるかというと、匿名・陰でのねたみ・陰口・悪口などにつながっていきます。

そこで、日常的(特に学校教育・企業内教育などのシーンで)に、Good&Betterを使っていくことをお勧めしたいです。

特にBetterの部分は、批判でもいじわるでもなく、”相手への成長を願う応援”というように、フィードバックの送り手も、フィードバックの受け手も考えたら良いと思うのです。

Goodの承認は大切です。本人が気づかなかったとしたら発見ですし、本人も自覚していたとしたらさらなる自信につながることでしょう。しかし、いつもGoodだけでしたら、成長への足掛かりをもらえません。Betterがセットになっているからこそ、ちょっと痛いところ突かれたけどがんばろうかな という気になるものです。

Betterはすぐに出てきません。研修中において、常に GoodとBetterを探す努力をしていないと、終わった後にスムーズにフィードバックが出てこないものです。これも持って生まれた能力というより場数(練習・トレーニング)によってスキルアップできるものだと思っています。

世の中全体が、お互いが気持ちよくGood&Betterで改善していく世の中の風潮になっていくといいと思います。

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