教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

自分の未来を創る学校 第3回 Doing 自分を観る・世界を観る

2011-02-16 | 研修・セミナー・講演など
今夜は、自分の未来を創る学校「第3回 Doingセッション 自分を観る・世界を観る」でした。

会場は、東京駅徒歩2分の丸の内北口ビル9階の野村総合研究所の広い会場をお借りすることができ、場所のアクセスは抜群でした。

自分の未来を創る学校は、大学生・社会人向けの新しい学びの場で、今年2月にスタートしました。詳しくは、自分の未来を創る学校 公式webFacebook公式ファンページ をご覧ください。

今回のラーニングホスト(ファシリテーター)は、プロセスワーカーの桑原香苗さんと土屋恵子さん。

内容の概略:「まず、その場にいるメンバー同士の間にどんなことが起きているかを、肩ひじ張らない話し合いの場で見ていきましょう。とまどいや、ドキドキ感、「こんなことしていいのかな」という思いなど、自分の内側で自分の行動を規定する感覚が起きるかもしれません。その感覚を大事に、それをどのように読み解き、扱っていくかを、プロセスワークという方法をベースに体験していきます。そして、自分の内側と世界がどんなふうにつながっていくかも見ていきます。一言でいえば、「めちゃめちゃオイシイ空気の読み方教えます!(公式webから)」

まずは、香苗さんが、他人や自分との葛藤についてプロセスワークからみた視点で解説がありました。それによれば、葛藤には浅いものから深いものまで様々で、今日は比較的浅いものを観て行きましょうとのこと。前回の自分の未来を創る学校で演習したシステム思考との違いは、「感情・体の感覚・気持ち」などに注意を向け今、何が起きているのかを感じることが大切ということでした。


図において、普段、自分だと認めている自分、アイデンティティに近いものをプロセスワークでは、1次プロセスといっています。また、葛藤のときに感じるような(例えば不愉快な相手との出会いや喧嘩、不意な事故や病気など)、自分が意図しないのにおきてくることを2次プロセスといっています。そして1次プロセスと2次プロセスを分けているのがエッジ。これまでの人生経験や自分の価値観などが背後にあって、これは自分を守ってくれる大切なものですが、時としてこれが他人とのコミュニケーションの障壁となることもあるということです。
エッジを越えると自己が拡張し、新たな自己に成長することができるわけですが、深い葛藤を伴う場合もあり、エッジを越えるのは簡単ではありません。

まずは、香苗さんが、ご自分の体験談を披露され、何が1次プロセス、2次プロセス、エッジに当たるかを説明してくれました。これをもとに、ワークがさらに進んでいきます。

今日のワークショップでは、次のようなプロセスを行いました。
1.まずは小さな葛藤を選ぶ。Aさん、Bさんを決める。
2.二人ペアになり、AさんがBさんに葛藤の内容を伝える。
3.何が1次プロセス、2次プロセス、エッジになっているかをみたててみる。
 (簡単には、何がいやなことなのか? 人物がいる場合、誰がいやなのか?、
苦手なのか といったこと等を明らかにしていく。)
4.一人がワーカー、一人がヘルパーとしての役割を担う(20分くらいで交代)。
5.ワーカーは、葛藤が起きている場面を再現する。小物などを使って、ヘルパーはその小物を対象となるシンボルとして本人からのメッセージを受け取る。
6.ワーカーは自分としてのメッセージを発した後、ヘルパーの位置に立って、役割を交代してみる。(例えば親子の葛藤でワーカーが子なら、親の立ち位置に立ってみて、感情などを味わってみる) ヘルパーはワーカーの代弁をしてあげる。
7. 5⇒6 を 役割(立ち位置)を交代しながら、演じてみることで、何が起きているか(感情や気持ち、体感覚)を見つめる。
8.自分にとっての1次プロセス、2次プロセス、エッジなどを見立ててみる。また、ワークをやっている中で言葉や感情表現していると、エッジを見つめることができるようになったり、それを越えられることもある。

そのようなことを20分くらい行い、今度はAさんとBさんをチェンジしてみます。
ラーニングホストの香苗さんと恵子さんは、適宜、ワークを行うペアの間に入ってヘルパーをしてくれました。

最後に、輪になり、気づいたことなどや質問などを全体シェアし、ワークショップは終了となりました。

人間として生きている限り、エッジは付きまといます。(たとえ一つのエッジを越えてもまた別のエッジがあらわれるわけで・・) しかし、エッジを越えればそこには新しい拡張された自分がいて、自分の人生の引き出しもまた増えるということですね。なかなか深いです。

自分の未来を創る学校は、シリーズとして設計されています。私も運営スタッフに入っていますが、ミーティングはとても心地よく、世界のミーティングがこんなふうであったら本当に世の中はスムーズに変わっていくのになぁなどと実感しています。






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