教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

学校と地域の連携はなぜ進まないのか(システム図)

2013-10-28 | 教育事情(国内・脳科学・心理)
学びのイノベーションフォーラムへ向けてのプレミーティングが10/22に政策大学院大学で行われました。
その際、教育全体をシステムとしてとらえて問題を解決していこうというシステム思考、およびシステム思考で使うツールであるシステム図のレクチャーをさせていただきました。

前半は、個人ワークで、システム図の描き方演習を行いました。

後半ではグループワークにし、教育に関する問題提起を各グループ(4~5人)で行い、課題を決めました。
その課題について、グループで1枚のシステム図を描くというワークになります。


今回のブログに掲載したものは、「学校と地域の連携はなぜ進まないのか」というシステム図になります。
グループでシステム図にしたものを私の方で最終的に加筆修正したものをアップしました。

これを見ると、いくつかのセクター別に原因を考えることができます。

1.家族セクター
 核家族化が進み、老齢人口が増え、お年寄りは家にひきこもってなかなか地域との接点がないこと
 核家族化が進み、子育てが若年夫婦の肩にのしかかり、共働きなどで地域に入る余裕がないこと
 結果的に、街づくりコーディネーターや学校と地域を結ぶコーディネーターが不足していること

2.子供セクター
 子供たちが、地域で世代間で遊ぶ機会は失われていること
 ゲームで単独で遊んだり、塾や習い事で忙しく、地域との接点がないということ

3.学校セクター
 業務が過密で教員も多忙化し、地域とのつながりをつくる先生がいないこと
 治安などが悪化し、地域や学校に部外者をなるべく入れない傾向が強くなり、オープン性がなくなっていること
 生徒の学区外登校などが増え、地域に愛着を持った生徒や保護者が少なくなっていること

学校と社会(実社会)との接点もそうですが、地域と学校との連携についても、ますます難しい現状があるようです。
結果的に地域のコミュニティの力や地域への関心低下につながり、学校との連携などについても弱くなってしまうようです。

では、この問題を踏まえてどんな対策が考えられるかといったことは、12月に行われるフォーラムで話し合われることになります。
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