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唐招提寺

2007-10-13 18:46:23 | 大和し、うるわし
  「招提」の字義はサンスクリット語からきた「仏教寺院(私寺)」という意味であるから(唐招提寺)とは「唐僧である鑑真和上の為の寺」ということである。
   この寺は戦前の思想家 和辻哲郎が著書(古寺巡礼)で採り上げてから若者の間で一躍有名になり、中でも御影堂にある乾漆の鑑真像(国宝)は近年には
日中友好の架け橋にもなったもので、満天下の人々の尊崇を集めている。

   和上は西暦750年代に日本の仏教者に戒律を与える導師として唐から日本に招かれたのだが、来日までに実に六度の航海、12年の歳月を費やしたという苦難の末、盲目にまでなって漸く来日した。

   上陸後直ちに時の聖武帝ご一家に「菩薩戒」を授けたことにより、この唐招提寺の地を与えられたという。今に残る各伽藍は古いなりにそれぞれ由来があるが、中でも現在{平成の大修理」を行っている中心の建物である(金堂)の柱列はアテネのパルテノンの神殿のそれを彷彿とさせるもので、その柱のエンタシス(微妙なふくらみ)は遠くエーゲ海世界の栄光と優美を想起させるものがある。

   今は10年がかりで進められている(大修理)が終わるという2009年の到来を鶴首して待つばかりだ。