浄空法師説法研究

浄空法師の説法に学びながら、日本語に翻訳して紹介しています。

『太上感応篇』 日本語訳2/3

2012-06-30 | 『太上感応篇』 大意

<第四段落 悪報>
①道理に背いた大悪
  【苟或非義而動。背理而行。以惡為能。忍作殘害。
  非義でありながら動き、理に背いて行い、悪い事を肯定し、人に知られずに殺生し、

  陰賊良善。暗侮君親。慢其先生。叛其所事。
  陰で善良な人を傷つけ、暗に君主や両親を侮り、その先生を侮り、それらの事を叛き、

  誑諸無識。謗諸同學。虛誣詐偽。攻訐宗親。剛強不仁。狠戾自用。】

  見識のない者をたぶらかし、同学を騙し、偽りを言って人を騙し、親族の過失を暴いて攻撃し、不仁を無理強いし、欲深く独りよがりである。

②役人の悪行
  【是非不當。向背乖宜。虐下取功。諂上希旨。
  是非の分別は妥当でなく、趣向は正しい道に背き、部下を虐げて功積をあげ、上司に諂って迎合し、

  受恩不感。念怨不休。輕蔑天民。擾亂國政。
  恩を受けて感謝することなく、怨み言を言い続け、人々を軽蔑し、国政を乱す。

  賞及非義。刑及無辜。殺人取財。傾人取位。
  功なき者に褒美を与え、罪なき者を懲罰に科し、人を殺して財を貪り、人を押しのけて地位を奪い、

  誅降戮服。貶正排賢。凌孤逼寡。棄法受賂。
  降伏した者を殺し、正しく聡明な者を追い払い、孤児を侮辱し未亡人に無理強いし、法を犯して賄賂を受け取り、

  以直為曲。以曲為直。入輕為重。見殺加怒。】
  真っ直ぐなものを曲がっていることにし、曲がっているものを真っ直ぐだとし、軽い罪を重罪にしてしまい、死にそうな人を怒って罵る。

③世俗の悪行
  【知過不改。】
  誤りと知りながら改めず、

  【知善不為。】
  善と知りながら行わず、

  【自罪引他。】
  自分の過失に人を巻き込み、

  【壅塞方術。】
  価値ある学問や技術を(独占して)人に伝えず、

  【訕謗聖賢。侵凌道。】
  聖賢を誹謗し、道徳を侮辱する。

④殺生の悪行
  【射飛逐走。】
  飛ぶ鳥を射落とし走る獣を捕まえる。

  【發蟄驚棲。】
  土の中の虫を掘り起し、鳥を驚かせる。

  【填穴覆巢。傷胎破卵。】
  虫の巣穴を埋め、鳥の巣を覆い、身ごもっている動物に危害を加え、卵を破る。

⑤気の弱い者の悪行
  【願人有失。】
  人に過失があることを願い、

  【毀人成功。危人自安。減人自益。以惡易好。
  人の成功を誹謗し、人の安穏を危うくし、人の利益を減らし、悪い事を良い事とし、

  以私廢公。竊人之能。蔽人之善。形人之醜。
  私心によって公益を廃し、人の成果を盗み、人の善を覆い、人の醜聞を暴露し、

  訐人之私。耗人貨財。離人骨肉。侵人所愛。助人為非。】
  人の私事を暴き、人の財産を浪費し、肉親と離れるようにそそのかし、人が愛しているものを奪い、人が悪事を行うのを助ける。

⑥気の強い者の悪行
  【逞志作威。辱人求勝。敗人苗稼。破人婚姻。
  勝手気ままに威張り散らし、人を侮辱して自分の勝ち求め、農婦の再婚を失敗させ、人の婚姻生活を破たんさせ、

  苟富而驕。苟免無恥。認恩推過。】
  少々裕福になれば驕り高ぶり、その場だけ罪を免れて恥を知らず、恩を認めて過失は人に押し付ける。

  【嫁禍賣惡。沽買虛譽。包貯險心。挫人所長。
  過失を人に転嫁して悪を売り、虚栄を売り買いし、悪賢い心をもち、人の長所を挫き、

  護己所短。乘威迫脅。縱暴殺傷。】
  自分の短所を護り、勢力を笠に着て人をいじめ、我がままに暴力をふるい、殺したり傷つけたりする。

⑦物を大切にしない悪行
  【無故剪裁。非禮烹宰。散棄五榖。勞擾眾生。】
  理由なく衣類を裁断し、生き物を礼に反して料理し、五穀を無駄にし、衆生を働かせ混乱させる。

⑧明らかな横暴の悪行
  【破人之家。取其財寶。決水放火。以害民居。
  人の家を破産させ、その財産を奪い、水を打ち火を放って民家に危害を加え、

  紊亂規模。以敗人功。損人器物。以窮人用。】
  秩序を乱し、人の功積を無にし、人の器物を損なって、使えないようにする。

⑨陰に隠された悪行
  【見他榮貴。願他流貶。】
  人の栄華を見て、その人が左遷させられることを願う。

  【見他富有。願他破散。見他色美。起心私之。
  人が裕福であるのを見て、その人が破産することを願い、美しい夫人を見れば、欲情を起こし、

  負他貨財。願他身死。】
  人に財産を借りていれば、その人の死を願う。

⑩陰のある悪行
  【干求不遂。便生咒恨。】
  求めたことが思い通りにならないと、恨みを抱く。

  【見他失便。便說他過。】
  人の過失を見れば、その人の過失を言いふらし、

  【見他體相不具而笑之。】
  人の身体的な欠点を見れば、それをあざけり、

  【見他才能可稱而抑之。】
  人の才能を見れば、褒めることなくかえってさげすみ、

⑪理由のない悪行
  【埋蠱厭人。】
  証拠をでっちあげて人を陥れる。(虫を埋めて人を嫌がらせる)

  【用藥殺樹。恚怒師傅。抵觸父兄。強取強求。好侵好奪。】
  薬を使って樹木を枯らし、教師を恨み、両親に反発し、力ずくで奪い取り、侵害することを好む。

⑫志を奪う悪行
  【擄掠致富。巧詐求遷。】
  略奪して金持ちになり、ずる賢い手段で昇進しようとする。

  【賞罰不平。逸樂過節。】
  褒賞や懲罰は不公平で、安逸な享受は節度を越えている。

  【苛虐其下。恐嚇於他。】
  自分の部下を虐げ、人を恐れさせる。

⑬忌諱(タブー)を無視する悪行
  【怨天尤人。訶風罵雨。鬥合爭訟。妄逐朋黨。
  天を怨み人を咎め、(思うようにならない)雨風を罵り、争いをそそのかして訴訟を起こさせ、みだりに徒党に加わり、

  用妻妾語。違父母訓。得新忘故。口是心非。
  妻や妾の道理に合わない話を鵜呑みにし、両親の教訓に背き、新しいものを好んで古いものを忘れ、言葉と本心が一致せず、

  貪冒於財。欺罔其上。造作惡語。讒毀平人。】
  不正な財産を貪り、上司を欺き、悪言をでっちあげ、無実の人を誹謗中傷する。

  【毀人稱直。罵神稱正。棄順效逆。背親向疏。
  人を謗って自らを正しいと思い、神明を罵って自らを公正だと思い、天理を棄てて天理に背いた行いをし、肉親に背いて他人に媚びへつらい、

  指天地以證鄙懷。引神明而鑑猥事。】
  天地を指さして自分の考えを正当化し、神明を引き合いにしながら猥らな事を手本としている。

⑭不仁なる者の悪
  【施與後悔。】
  施しを与えた後で悔いる。

  【假借不還。】
  借りたものを返さない。

  【分外營求。力上施設。淫慾過度。心毒貌慈。
  分不相応な物を求めて、力の限りを尽くし、淫欲は節度を越え、内心は陰険悪辣で外見だけは情け深く、

  穢食人。左道惑眾。短尺狹度。輕秤小升。
  汚れた食物を人に与え、邪道をもって人々を惑わし、標準より短い物差しで長さを狭く測り、標準でない秤で少なく量り、

  以偽雜真。採取奸利。壓良為賤。謾驀愚人。】
  まがい物を本物と混ぜてごまかし、善良な人を卑しい人とし、愚かな人をあざけり見くびる。

⑮家庭における悪行
  【貪婪無厭。咒詛求直。嗜酒悖亂。骨肉忿爭。
  飽くことを知らず欲を貪り、神を呪いながら道理に適うことを願い、酒を好んで心を乱し、肉親と言い争い、

  男不忠良。女不柔順。不和其室。】
  男性は忠義と善良さに欠け、女性は従順でなく、家族は仲が悪い。

  【不敬其夫。每好矜誇。】
  妻は夫を尊重せず、夫はいつも驕り高ぶっている。

  【常行妒忌。無行於妻子。失禮於舅姑。】
  常に寵愛を得ようと争って嫉妬し、妻に礼節を用いず、嫁は姑を敬わない。

  【輕慢先靈。】
  ご先祖様を侮る。

  【違逆上命。】
  年長者の命に逆らう。

  【作為無益。】
  無益なことを為す。

  【懷挾外心。】
  密かにふた心を懐く。

  【自咒咒他。偏憎偏愛。越井越灶。
  自分を呪い人を呪い、人の好き嫌いに偏りがあり、井戸やかまどを跨ぎ、

  跳食跳人。損子墮胎。行多隱僻。】
  食物や人を飛び越え、嬰児を堕胎し、行いはこそこそしている。

⑯天地神明を敬わない悪行
  【晦臘歌舞。】
  月末・年末に歌い踊る。

  【朔旦號怒。】
  月の初めの早朝に怒鳴り散らす。

  【對北涕唾及溺。】
  北を向いて鼻をかみ、痰を吐き、大小便をする。

  【對灶吟詠及哭。】
  かまどに向かって歌を歌ったり泣いたりする。

  【又以灶火燒香。穢柴作食。】
  かまどの火を使って線香をつけ、汚い柴を薪にして食事を作る。

  【夜起裸露。八節行刑。唾流星。
  夜起きだして丸裸になり、八節(立春、立夏、立秋、立冬、春分、秋分、夏至、冬至)に刑罰を執行し、流星に向かって唾を吐き、

  指虹霓。輒指三光。久視日月。】
  虹を指さし、三光(太陽・月・星)を指さし、太陽や月を長く注視する。

  【春月燎獵。】
  春に山林を焼いて猟をする。

  【對北惡罵。】
  北に向かって悪口を言う。

  【無故殺龜打蛇。】
  何の理由もなく亀や蛇を殺す。


>>『太上感応篇』 日本語訳③へ
http://blog.goo.ne.jp/fayuan/e/408a19131c120d1650e5cf091b58ad53


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