医療の歴史専門家ではないので、中途半端な知識となります。ドイツ流の精神医学が日本に輸入されたときに出来たの精神病科です。(東大だろうと思いますが。)
幻覚や妄想を中心とした「精神病」の研究と治療ですね。(精神病に「」をつけています。通常の精神状態でない知覚と思考の異常をここでは「Psychotic state」という意味で使っています。)
一方神経症 neurose 日本語でもノイローゼといいますが、これも 一般的にpsychoticもneuroticもごっちゃになって使っています。
このふたつが 精神科と神経科の定義の本質でしょう。
ただ、実際に大学病院で行われてきたのは あわせて精神神経科とか神経精神科といった医学部の講座があります。これは順番が違うだけ同一です。
古い分類であえて並べると、精神分裂病、躁鬱病、てんかん、神経症、痴呆、アルコール依存症、脳血管障害、内科疾患や薬物による精神症状、だいたいこのあたりが、主に精神神経科の主な守備範囲です。
ただし、大学精神神経科医局で学んだ医師は、精神科オンリー 神経科オンリーという医師はいないと思います。ほぼ診療できるように教育されるはずです。
さて、神経内科は パーキンソン病や神経の変性疾患やウイルス性脳炎などの神経系感染症、脳血管障害などの末梢神経や中枢神経の病態を中心に診療を行います。
以前はてんかんは精神科医が診察してました。今はアメリカの精神医学の教科書には精神疾患としては分類されていません。神経内科の疾患とされています。若い精神科医はてんかんの治療を専門的に行える医師は少なくなってきてます。
強いて違いをいえば、「精神病」は脳神経系の病変部位ははっきりせず、「機能性」(=原因不明)の疾患と言えます。
一方神経内科は原因は分からない疾患も多いのですが、神経系の病理的な異常が見つかります。
このblog精神科の専門医で大学病院の先端研究をしている方が読んでいるとは思いませんが、あくまでも教科書的な説明です。
研究が進み、色んな研究者が幻覚妄想が出現する病態の脳神経系で解剖学的変化があるとか報告はあります。まだ定説には至ってないと言うところでしょう。
ただ神経内科の疾患でも、幻覚や妄想、痴呆などの精神症状が強く出ると、精神神経科の守備範囲となることもあるので、「神経科」の定義が「神経内科」とダブって解釈されることもあるので、話はややこしいですね。(簡単に線が引けないところはどうしてもあります)
さて、心療内科ですが、これは少々意味合いが違う説明が必要でしょう。
本来的には「心療」内科なので、日本語の順番としては「内科」疾患となります。
基本的には心身の相関がみられる身体疾患「心身症」が心療内科領域で得意な分野ですね。・・・・簡単に言うと、ストレスで高血圧となった人たちです。
ただ、市中の「心療内科」はボクのように 「精神科」という看板では抵抗がある方にアクセスしやすいように、精神神経科を専門にしている医師が、診療を行っていることが多いようです。
仮に、本来的な内科出身の心療内科だと、少し重症なうつ病の治療や、幻覚・妄想の出現した患者さんの治療は難しいところがあるでしょう。
ただ、現実的には 精神科と神経科は精神科医がみることが普通です。
神経内科は専門が全然別になります。
心療内科は本来的な内科専門医と、実は精神科医が診療の敷居を低くするために行っている場合と別れます。
以前は精神病院と表記していたのですが、ここ数年精神科病院とシフトしてきています。ホントはそんなことでなく、啓蒙活動と精神病院のオープンイノベーションが必要でしょう。それに対しては厚労省の政策は後手後手です。
・・・とコメント欄にあったことに対してのblogです。
blogなので、ここで相談などにはお答えできませんので、あしからず。
幻覚や妄想を中心とした「精神病」の研究と治療ですね。(精神病に「」をつけています。通常の精神状態でない知覚と思考の異常をここでは「Psychotic state」という意味で使っています。)
一方神経症 neurose 日本語でもノイローゼといいますが、これも 一般的にpsychoticもneuroticもごっちゃになって使っています。
このふたつが 精神科と神経科の定義の本質でしょう。
ただ、実際に大学病院で行われてきたのは あわせて精神神経科とか神経精神科といった医学部の講座があります。これは順番が違うだけ同一です。
古い分類であえて並べると、精神分裂病、躁鬱病、てんかん、神経症、痴呆、アルコール依存症、脳血管障害、内科疾患や薬物による精神症状、だいたいこのあたりが、主に精神神経科の主な守備範囲です。
ただし、大学精神神経科医局で学んだ医師は、精神科オンリー 神経科オンリーという医師はいないと思います。ほぼ診療できるように教育されるはずです。
さて、神経内科は パーキンソン病や神経の変性疾患やウイルス性脳炎などの神経系感染症、脳血管障害などの末梢神経や中枢神経の病態を中心に診療を行います。
以前はてんかんは精神科医が診察してました。今はアメリカの精神医学の教科書には精神疾患としては分類されていません。神経内科の疾患とされています。若い精神科医はてんかんの治療を専門的に行える医師は少なくなってきてます。
強いて違いをいえば、「精神病」は脳神経系の病変部位ははっきりせず、「機能性」(=原因不明)の疾患と言えます。
一方神経内科は原因は分からない疾患も多いのですが、神経系の病理的な異常が見つかります。
このblog精神科の専門医で大学病院の先端研究をしている方が読んでいるとは思いませんが、あくまでも教科書的な説明です。
研究が進み、色んな研究者が幻覚妄想が出現する病態の脳神経系で解剖学的変化があるとか報告はあります。まだ定説には至ってないと言うところでしょう。
ただ神経内科の疾患でも、幻覚や妄想、痴呆などの精神症状が強く出ると、精神神経科の守備範囲となることもあるので、「神経科」の定義が「神経内科」とダブって解釈されることもあるので、話はややこしいですね。(簡単に線が引けないところはどうしてもあります)
さて、心療内科ですが、これは少々意味合いが違う説明が必要でしょう。
本来的には「心療」内科なので、日本語の順番としては「内科」疾患となります。
基本的には心身の相関がみられる身体疾患「心身症」が心療内科領域で得意な分野ですね。・・・・簡単に言うと、ストレスで高血圧となった人たちです。
ただ、市中の「心療内科」はボクのように 「精神科」という看板では抵抗がある方にアクセスしやすいように、精神神経科を専門にしている医師が、診療を行っていることが多いようです。
仮に、本来的な内科出身の心療内科だと、少し重症なうつ病の治療や、幻覚・妄想の出現した患者さんの治療は難しいところがあるでしょう。
ただ、現実的には 精神科と神経科は精神科医がみることが普通です。
神経内科は専門が全然別になります。
心療内科は本来的な内科専門医と、実は精神科医が診療の敷居を低くするために行っている場合と別れます。
以前は精神病院と表記していたのですが、ここ数年精神科病院とシフトしてきています。ホントはそんなことでなく、啓蒙活動と精神病院のオープンイノベーションが必要でしょう。それに対しては厚労省の政策は後手後手です。
・・・とコメント欄にあったことに対してのblogです。
blogなので、ここで相談などにはお答えできませんので、あしからず。
障害・疾患に関する「これは!」と思う本などご存知でしたらブログのなかで関連づけて紹介していただけたら嬉しいのですが。だめでしょうか?
題名の通り,私が「息子よ罪深き父を許し給え…」で書いた問題提起に対する,なかまたさんのまじめな答えがこのエントリーなので;ちょっとこの中で紹介などは誤解を生む可能性が非常に高いため,難しいのではないでしょうか……。
また,なかまたさんが書いておられるように「若い精神科医はてんかんの治療を専門的に行える医師は少なくなってきてます。」は事実らしく,私はたまたまてんかん患者でもあるため,診察机の横に時々レジデントが座っていたりします(笑) 精神神経科を志望する学生の肴になるならば,と私も積極的に幼児期からの発作歴を話したりしています。
# おかげで,学生がいるからといって,元気に話をしちゃだめですよ,と怒られることもしばしば。でも,医学に一生を捧げたなら,献体するくらいの勇気は必要でしょ,なんて話したりもします。将来,私の大脳を病理解剖した時に,何が原因でてんかんを起こしたのかが分かれば,私はそれで十分だと思ってます。
やはりネットでは知らない者通しというメリットとデメリット、1対1で通信しているようで、不特定多数が読んでいるという背景など色々難しい面があります。
また、精神病理学的な問題や、診察と治療という臨床の問題は難しい面があります。そのため精神医学の話題は扱わないようにしています。
発達障害に関しては 日本では ADHD で検索するとえじそんクラブがヒットします。
そこでも文献紹介など色々あります。
また、4月に大学で総論の講義をするので、参考と図書の紹介もあわせてblogで 出来たら・・・くらいには考えています。
私もちょっと事務的な対応をしてしまったかな,と後で反省してたところです。
私の場合,医療者であり,かつ患者本人であるという両義性を持っているトリックスターのため,かめさんのお気持ちも分かるし,また誤解を防ぐためにできるだけ精神医学の話をネットでは扱わないというなかまたさんの立場も分かるんです。これが普通の内科とか外科だとか私が関わってる基礎医学のように目に見える分野だと,ある程度体系的な(理科系的な)知識を示していけば論理的にかめさんも納得がいくと思うんですよ。
ところが発達障害に関しては本で知識を得る事よりも,やはり現在罹っておられる医療者を信頼する,情報をお互いに出し合い,コミュニケートすることから全てが始まると思うんです。本を書いている医療者も実は暗中模索の中でさ迷っているのかも知れません。その辺はかめさんもご理解頂ければと思って筆を執りました。でも「素人であること」は恥ずかしくないですよ。私も精神医学に関しては専門外ですから「素人」です(笑)