樹木紹介・その2

2007年02月16日 | ミニ知識
 その2はサカキ Cleyera japonica Thunb.(別名マサカキ)とヒサカキ Eurya japonica Thunb.を取り上げました。

 
 県有林に入り、木地屋橋を渡るとすぐ左手に大神山神社の山神様、金屋子神社の鑪の神様が祭られている。その階段脇に生育しているのがサカキである。積雪に耐えるよう支柱が添えられ、直立している。葉は全縁、冬芽は狭披針形で弓なりに曲がる、ということは林業関係者でなくても大方がご承知のこと。

 大神山神社と金屋子神社


 分布は本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄、アジア東南部の暖温帯から亜熱帯に分布するとなっている。県有林の林内事務所付近の標高はほぼ550m、飯南町赤名峠の標高も約550mとほぼ同じ高さに位置し、かなりの積雪地帯でもある。 

 サカキの全景

 
 サカキの枝葉


 赤名の暖かさの指数は92.8、寒さの指数は-10.6、つまり暖帯落葉広葉樹林帯になるようだ。しかし、県有林(林内事務所付近の月別平均気温は不明)も広島県境当たりまで上がるとブナが出る。どうも暖帯落葉広葉樹林からブナに代表される落葉広葉樹林まで分布してるかもしれない?。

 やはりサカキは植栽されたもであろうが、社の裏にもう1本。積雪のためか幹曲がりを起こし被圧されている。これも植栽されたであろうか?定かでない。

 その横にヒサカキがある。ヒサカキの葉縁には浅い鋸歯がある。葉芽は狭披針形で鎌状に曲がる。分布は本州(秋田県・岩手県以南)・四国・九州・沖縄・中国・台湾などの暖地の林下に生える、となっている。当然県有林にも自生しているはず。  

 ヒサカキの枝葉



 サカキの用途は床柱、道具の柄、櫛などの器具材。枝葉はヒサカキと同じく玉串として神事にに用いられる。また、神前の供花として用いられるものにオガタマノキがあるそうだ。

 ヒサカキは出雲地方では、神前の供花同様仏前にも供える。仏前の供花にシキミ(別名ハナノキ)があるのはご承知のとおり。

 
 何とか書きましたが、要は大神山神社及び金屋子神社の紹介です。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-02-19 09:42:02
 大神山神社、金屋子神社へはお参りしたことがあります。
 距離は短いのですが、急な石段で少し早足では息が上がりますね。
 オガタマノキの県有林にあるのでしょうか?
 平田の一畑薬師の石段付近のどこかで見かけたような気がしますが、あまり前のことで忘れました。

 次回を樹木を楽しみにしています。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。