美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

『Artの教科書』

2008年09月11日 | 教育美術

関西学院高等部の美術授業のプリント教材をまとめた美術のテキストを作りました。

《目次》
1p  芸術とは・・・
2p  演習1マヘリア・ジャクソンのつたえたかったものは?
3p  演習2画家のイメージを読む
4p  美術史1縄文土器・演習3縄文土器の文様は・・・
5p  美術史2洞窟壁画・演習4洞窟壁画は何のために・・・
6p  美術史3ギリシア美術・演習5百済観音像
7p~ 美術史4旧約聖書の世界1
9p~ 美術史5旧約聖書の世界2
10p 聖書の生々しい表現の意味は?
11p~美術史6新約聖書の世界1
13p~美術史7新約聖書の世界2
15p~美術史8ルネサンス
17p~美術史9近代の始まり
19p 美術史10アメリカ美術1
20p 美術史11アメリカ美術2
21p~美術史12日本美術
22p 美術史13幻想・空想・超現実
23p 演習7画家の見つめていたものは?
24p~演習8「関西学院と美術」鑑賞
29p 演習9スクラッチボード
30p 演習10木彫
31p 演習11クラブポスター
32p 演習12陶芸・手捻り
33p~演習13スケッチ


高等学校の教科としての美術の位置づけは、一般的には音楽・美術・書道の3教科の中から1科目選択という形がほとんどです。
本校(関西学院高等部)では、高校1年生で音楽2単位必修、高校2年生で美術2単位必修、3年生では自由選択科目として書道、声楽、器楽、油絵、陶芸の講座を開講しています。

高等学校で必修科目として音楽2単位、美術2単位を展開していくには、教科を通してどんなメッセージを伝えていくのかという哲学が求められます。
今回、『Artの教科書』では、関西学院高等部で展開する美術教育の要点を34ページの冊子に織り込んでみました。

人間教育としての美術 という考え方をベースに、基礎学力としての美術力を深めてもらいたいということ、教養としての美術史を物語として自分の中に印象付けてほしいということを、実技の授業と合わせて展開していくことを考えました。さらに、他教科授業とのリンクも目指しています。

今年1月17日の中央教育審議会答申「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」を受けて、文部科学省では学習指導要領改訂の作業を進め、「幼稚園教育要領、小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領の改訂案」が発表されましたが、基礎学力の向上といううたい文句のもと知識量を増やすという方向のみがクローズアップされているような気がします。

どんな人間を育てようとしているのか… そのためにどんな教育が必要だと考えるのか… という根本のところが非常に弱い学習指導要領案ではないかと感じます。

私立学校は独自の人間教育を実践展開することが可能な学校です。

関西学院の人間教育としての美術授業の構築を目指していきたいと考えます。

人間としての学びをテーマに美術教育の実践を授業演習テキストとしてまとめたもので、今年度より使用しています。
(興味のある方はお問い合わせ下さい。)
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