美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

ワークショップ

2013年08月13日 | 教育美術

 

小磯記念美術館で現在開催されています「関西学院の美術家」展に合わせまして、8月13日(火)に美術館大作戦ワークショップを担当させていただきました。

テーマは 『風・光・力』」  これは関西学院の校歌よりいただきました。

美術館のスタッフの方々はじめ、参加者全員の自己紹介のあと、展示室に行き、特別展「関西学院の美術家」展より、野口彌太郎「那智の滝」を学芸員の金井さんの進行で鑑賞しました。2枚の「那智の滝」を比較しながら子どもたちから積極的な意見が飛び出してきます。

 

ダイナミックな野口彌太郎「那智の滝」鑑賞の後、制作の説明です。

今回は、「コピアートペーパー」という特殊な紙を使います。

光をうけてできる影、風で揺らぐ影を写しとる。光りの力で映り込む「コピアートペーパー」。

この紙は、光が当たるところは白く、光りが当たらないところは青くなるので、物や手を置くことで模様や絵を作り出します。また、光の当たる時間や影をずらしたり、いろんな工夫が考えられます。子どもたちにも1枚ずつ、少しの工夫を加えていくことを伝えます。

感光させた後は、部屋に戻りアイロンをかけます。そうすると影の青と光の当たった白の世界が浮かび上がります。

どんな風に図が浮かび上がるかドキドキする時間です。

天気がよく、子どもたちは元気に美術館の中と外を何度も往復して、太陽の光をあてにいきました。そして、少しずつ工夫していくことで、一人一人のオリジナルな世界が造られていきました。

4~5枚の作品から気に入った1点を選び、台紙に張り付け、周囲をデザインし、最後にみんなで作品を鑑賞しました。

 

普段接することのない小学生がどんな反応をしてくれるのか不安だらけでしたが、始まると皆素直ないい反応をしてくれました。

最後に子どもたちのアンケートをいただきました。
 
・実際に絵をかくときに、今日やったかげを絵に入れて、いい絵を描いて見たいです。
 ・今日、ぼくが選んだ「自分の体」で手がきれいに写ったので、大きくなったかを記録できるなと考えました。
 ・設計図を考えたり、思いついたりしました。時間が待ってくれず、できなかったりしたときもありました。面白かったです。
 ・並べるのがおもしろかった。絵が出てくるのがおもしろかった。またしたいです。
 ・どんな作品ができるかわからなかったけど、一度やってみたらいい作品ができました。一度やってみたら工作が好きになりました。
 ・チャレンジしてみて、ためしてみるところが良かったです。説明もとてもていねいで、よかったです。 

  ・光の当てる時間で、影の感じが変わるため、それを調整することが楽しかった。アイロンでえがうかびあがってくるのが、おもしろかった。

 ・すぐに白くなってびっくりしました そんな紙があるなんて初めて知りました!とても楽しかったです。

 ・かげでえをかけるのがとてもおもしろかった。

 ・どんなさくひんができるかがわからなかったけど、一どやってみたらいいさくひんができました。一どやってみたらこうさくが大すきになりました。


アンケートからも子どもたちなりに試していくことの楽しさと、うまくいかないことも受け入れて、納得しながら工夫できたことがうかがえてほっとしました。子どもたちから元気をいただいた一日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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