美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

スケッチのすすめ8 直線で捉える

2006年09月09日 | スケッチのすすめ
「直線で捉えましょう。」
「三角形の関係で捉えましょう。」
「かたまりで捉えましょう。」
「30度、45度、60度、90度」


と私はよくアドバイスします。
言い方は違いますが、ねらっているものは同じことを言っているのです。
これらはかなり形を捉える上で大切なことを言っています。


ものの形のポイントとなる点と点を直線で結ぶことで、位置関係が明確になります。ものの動きの方向感(ベクトル)がはっきりするのです。

ポイントを結ぶ線が曲線だと、位置関係や、動きの方向感があいまいになってしまい、絵の大きな構造もなくなってしまいます。だから直線がいいのです。

直線は必ず角度を形成し三角形を形成します。
角度と言ったときに、傾きが「なんとなく右上がりかな・・・」という認識ではなく「右上がりに、30度よりは大きく、45度よりは小さいかな・・・」とか精度を高めたいのです。
50度の角度と言われてもピン!ときませんが、45度の角度はわかります。それは、見慣れた直角三角形の持つ角度だからです。60度の角度も直角三角形の形をイメージすることで具体的にイメージでき、いいかどうかということを自分で判断できます。この判断が大切なのです。

直線をひくというときにあまり小さな単位に反応しすぎると方向感の無いジグザグになってしまいます。対象を大きなかたまりの単位で捉えて、ポイント同士を直線で結んでみることで、正しい形が見つかりやすくなります。

正しい形へのセンスを鍛えるには必須の内容なのです。


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