美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

スケッチのすすめ13 調子のバランスをつかむ

2006年09月28日 | スケッチのすすめ
「白黒写真に置き換えたときの調子の関係をイメージしましょう。」


絵を描いてみたいが、形が思うように描けなくて挫折してしまう人が多いということで、主に形を上手くとるポイントを整理(スケッチのすすめ1~11)してきましたが、絵を描ききすすめる上でもうひとつはずせない大切なポイントがあります。それは色です。

色には次の構成要素があります。
「色相」:赤や青や黄などのことです。
「調子」:白黒写真でとったときの灰色の諧調のことです。
「彩度」:色の鮮やかさのことです。
この「色相」「調子」「彩度」のバランスによって様々な色彩が生まれます。

スケッチに限らず、デッサン、油絵などすべてに共通する「色を塗る、調子をつける」というときに、赤や青やという色相にダイレクトに反応してしまいがちですが、赤でも「どんな」赤か、「どのくらいの強さの」赤かとか・・・いろいろと作者の判断が必要です。画面全体の色彩のバランスが必要なのです。

形がしっかりして、この色彩バランスがとれるようになると、もう絵画表現は自由自在です。

どんな色彩を使っても調子の関係(トーンバランス)がしっかりとしていれば、空間やものとものの関係はきちんと見えてきます。
そのトーンバランスを意識するために、「白黒写真に置き換えたときの調子の関係をイメージしてみましょう。」とよくアドバイスします。
(白黒写真の映像イメージが出来ることが必須条件となりますが・・・)

トーンバランスは絵画の骨格となるものなのです。


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