ここはエーゴのブログなので、自分のことはあまり書かないように心がけているつもりですが、たまには滑ってどっぴんしゃん。
思い起こせば・・・アメリカに渡った頃から私は2足の草鞋は当たり前で、絶えず締め切りに追われ、絶えず「忙しい、忙しい」と言っております。暇であることがほとんどありません。ところが盆と正月はそれがパタッ
と途絶えるのです。盆も正月も他にやることはあるので、基本忙しいのはあまり変わらないのですが、生活パターンが崩れると、ちょっとばかし緊張感が崩れ何かがスコーンと飛んでいくことがあります。
それは、私の歯医者さんで起こりました。今年になって、ほぼ隔週でのんびり治している奥歯なのですが、この生活パターンの流れの変化の中で歯医者さんが落っこちました。10日ほど経って、「あれ?次のアポっていつだっけ?」と思い、診察券を見ると次がありません。
へっ?
最後の予約の日は10日前。
「私、歯医者行ったっけ???」
「ヒョッひょっとして、ぶっちぎった???」
記憶にないのでございます。私はこの時、政治家って真剣に嘘ついていなかったりするんじゃないか、と思いました。
「記憶にございません」
は起こるのです!
その後気になって、ようやくそのアポの日は全く別の場所にいたことをうっすらと思い出した私は、外出先からの帰りがけに恐る恐る歯医者さんに寄ってみたのです。
「すみません、私、8月X日に来ましたっけ???」
こんな間抜けな質問に受付の女性は、優しくノートをぱらり、ぱらりとめくります。
そして、その件の日、指で上から追っていくそれより先に、一人、存在感バッチリで輝いている自分の名前を受付の窓越しに見つけたのです。私が。
「いらっしゃってないみたいですね〜」
「す、すみませんっ!」「申し訳ございませんでした!」
私のアポは朝の9時半。朝から歯医者さんぶっちぎってしまった。というより、ぶっちぎったことでさえ知らぬ存ぜぬだったのです。
「記憶にございません」このフレーズは、何かを隠していたり、嘘をついているとは限らないのであります。