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はしご湯のすすめは引っ越しました

鉄の日きっぷ山陰湯巡り旅1 -温泉地巡りと水木しげるロード-

2004年10月10日 | 《温泉たび》西日本~九州


かねてより念願だった山陰へ行って来ました。山陰の海岸線を、のんびり列車旅がしてみたい・・というのが夢だったんですね。

前回の青春18きっぷ別府往復では「ムーンライト九州」と「ムーンライト山陽」に助けられ随分と楽をしたけれど、今回は乗り継ぎも多く常に時刻表とニラメッコ。そのぶん「あー、列車に乗ったぞぉー」という満足感はありました。帰路では台風22号の影響で帰りの「ムーンライトながら」が運休してしまったりとハプニングもありました。まぁ旅にドタバタはつきもんです。

車窓を流れる景色は美しく、人も優しい。普通列車を乗り継いでこそ発見できる地元の暮らしというものもあります。新幹線や飛行機では味わえぬ「のんびり列車」の旅もたまにはいいもんです。




↑今回利用した鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷと、鉄道の日記念・西日本一日乗り放題きっぷ


1日目

22:22埼玉県発。小雨降る肌寒い夜。平日の夜の上りとあってか車内はガラガラ。乗客は帰宅のサラリーマンが少しだけ。
23:43東京発のムーンライトながら。東京の時点で4割り程度の乗客でしょうか。「ながら」は比較的新しいのか、ムーンライト九州より断然綺麗な車内でした。乗客のほとんどが、またしても鉄オタ風の「鉄の日きっぷ」利用者。途中ポツポツと乗客が増え最終的に8割り程度。今回は指定席を購入したけれど、なんだか自由席の方が空いていたかなぁ。これだったら指定買わなくてもよかったかも。ムーンライトながら車中泊。


2日目

6:53大垣着小雨の降る生憎の天気。
6:59大垣発。車内は7割り位の乗車率かな?席はパラパラと空席。
7:34米原着。いよいよ雨は本降りとなる。
7:49米原発。時間帯の為か車内は通学の学生さんで賑わう。
8:41京都着。雨はやみ、曇り空。一度改札を出て「鉄の日きっぷ西日本」購入。おまけに列車のミニチュア付き。3種類選べる中で、どれがいいのかよくわからないので「あかつき」にしました。
9:03京都発。園部からは2両となります。山に囲まれた閑な田畑が続きました。
11:01福知山着…が、遅れて11:14分着。よって乗り継ぎの城崎行きに乗れず~。以降の乗車スケジュールをすべて組直し。ま、時間もあるしお昼ゴハンでも食べよう。
12:01福知山発。二両のかわいい列車です。閑な田園をガタゴト進む。
13:25城崎着。平日だから?駅前は閑散としていました。
13:54城崎発。相変わらずの二両列車。「竹野」を過ぎた辺りで念願の日本海に突入。
14:31香住着。ここはカニが名物ようで、ホームにカニ爪のオブジェ有り。トイレはイマドキ珍しいボットンだった。小雨降る寂しい駅。
15:43香住発。鎧、餘部鉄橋と美しい景色が続く。甍の波と海の波…これぞ日本の美しさ。
15:43浜坂着。静かな駅。
16:39浜坂発。
17:22鳥取駅着。地方都市といった感じでなかなかの都会っぷりでした。
17:50鳥取発…が10分程の遅れ。次の倉吉ではバスへの乗り換え時間10分!果たして間に合うか!?ドキドキしながら通勤通学の帰宅と重なり大混雑の電車に揺られる。辺りは真っ暗。
18:35倉吉着。間一髪で三朝行きバスに乗り込むことができました。
19:10頃、三朝着。夜着いたせいか観光客はひとりもなく、川沿いの小さい路地に、旅館・土産物屋・ヌード劇場が並ぶ侘しい光景が、なんというか昭和時代にタイムスリップしたようです。ぷらぷら歩きながら今夜泊まる宿にチエックイン。この日お世話になった宿も昭和の場末感満載で、三朝の侘しい雰囲気をより一層盛り上げました。


3日目


朝、温泉街を散策してみました。足湯に飲泉場、三朝神社の手水舎も温泉利用です。町中にはあちこちに「温泉」が溢れていました。



名物の河原風呂へも行ってみました。河原風呂は三徳川沿いに造られた混浴露天風呂で、橋からも丸見えで随分開放的。「朝行けば誰もいないし、チャンスがあればサッと湯浴みしてみよう」などと思っていたら‥なんと連日の雨で露天風呂がすっかり水没!


朝食後「株湯共同浴場」で入浴し、お宿をチェックアウト。三朝での湯巡りは各旅館の受付け時間が遅いので一度バスにて倉吉駅へ移動。そこから隣の松崎駅へ。



案内所で教えていただいた「寿湯共同浴場」「老人福祉センターの湯」と入り、



東郷湖の温泉鯉の像を見学、再び湯巡りのため三朝へ。三朝温泉では「木屋旅館」「旅館大橋」と巡りました。ちなみにこの日は鉄の日きっぷを使わず、バスや電車でチョロチョロと移動し湯巡りしたので細かい記録をとっていません。



倉吉駅まで戻りバスにて関金温泉へ。関金温泉は細い路地に数軒の宿が並ぶだけの小さな小さな温泉街でした。

路地の奥に位置する「関の湯共同浴場」で湯浴みし、本日の宿泊「湯楽里」にチェックイン。温泉は「・・・」だけれど、部屋の清潔感と使い勝手は大変素晴らしいです。現在湯治の宿とは、まさにこの事。湯楽里の建つ丘の下には日帰り温泉センター「湯命館」があり、湯楽里宿泊者は割引きで利用できるとの事で、なんとご親切にも帰宅する女性職員の方が入口まで送ってくださいました。感謝、感謝です。

湯命館は食事もできる広々センター系。訪問時は地元の人で大賑わいでした。その後、徒歩でトボトボと坂道を上り湯楽里へ戻りましたが、ここまで来て夕飯の買い出しをしていない事に気が付く。周囲は何も無い丘の上。下った温泉街にも小さな商店があったけれど、多分もう閉まっている・・・。湯命館まで戻って食事するのも面倒だなぁ~(道中、暗いし・・)という事で御茶を飲んで早々に寝てしまいました。


4日目

早朝、湯楽里をチェックアウト後、徒歩でバス停へ。途中、関の湯共同浴場の準備をしていた管理人さんに会い、なんと車でバス停まで送っていただきました。感謝、感謝です。

6:40関金温泉発バス。7:15倉吉駅着。この日は先日購入した「鉄の日きっぷ西日本」を使用します。
7:23倉吉発とっとりライナー。
8:24米子着。0番線より「鬼太郎列車」発って事で、0番線ホームを探すも見当たらず??実はこの「O番線ホーム」がかなり曲者で、メインホームの片隅も片隅、随分と隔離された小さなホームでした。

8:38鬼太郎列車発。鬼太郎列車は一両だけのかわいい列車で、車体は勿論、車内にまで沢山のイラストが描かれ嬉しくなってしまう~。

9:17境港着。ここで一度車内に荷物を残し、鬼太郎列車の外観を撮りに行きました。再び車内に戻ると、地元のお爺ちゃんお婆ちゃんが私の荷物を囲み何やら話し合っていました。どうやら忘れ物だと思ったらしい(^^;)



境港駅前です。



境港駅前から続く水木しげるロードです。平日だったからか観光客は勿論、地元の人すら誰もいない閑散とした水木しげるロードを一人寂しくぶらぶら歩き。


並ぶキャラクター像はエース級をはじめ、「えっ?こんなマイナーなキャラまで?」と思わず見入ってしまうものまで。


どれもこれも、本当によくできてます。


ゲゲゲな電話ボックスやポスト、そして妖怪広場。外灯は目玉オヤジ。妖怪広場のテーブルには妖怪の絵がはめ込まれています。



おっと、レアな白溶裔の後ろの観光協会の車まで。よくぞここまで徹底的に水木しげる一色にしたもんだと感心してしまう。


水木しげる記念館。軽い現代版の鬼太郎だけではなく、墓場時代の湿度のある水木ワールドも随所にちりばめられ、ここは良く出来ていました。館内の主要展示物が撮影不可なのが残念~っっ。



鬼太郎に見送られ


10:43境港発。再び鬼太郎列車に揺られます。
11:22米子着。構内のコンビニにて昼食調達。紙カップのインスタントコーヒーを買ってお湯を貰おうとしたら、お湯は無いとの事。えー?まぢで!?コーヒーは夜のお宿で飲む事にしました。
11:47米子発。晴天の上に日差しが強く暑いっっ。車内で昼食。車窓は穴道湖。

12:55出雲市着。バスにて出雲大社へ。



ほほぅこれが有名な巨大注連縄か~・・。人と比べるとその大きさが凄い。どうやって作るんだろ?10月は別名「神無月」なぜなら日本全国の神様がこの出雲大社に集まる為だからだそうな。逆に神様の集まるこの地域では「神無月」ではなく「神在月」と言うらしい。「そんな神様の総会に訪問できるなんて縁起いいぞ!」と、ワクワク訪問するも、よく考えたら10月は10月でも神様の集まるのは旧暦でした。「なぁんだ、ちょっと早かったか」と、ガッカリ。参拝の後、再びバスにて出雲市へ。

14:55出雲市発。出雲市を過ぎると車窓は日本海へ。
15:42大田市着。ここよりバスにて新池田へ。

そして、お宿の送迎にて小屋原温泉「熊谷旅館」にチェックイン。アワアワの素晴らしい名湯でございました。


→つづく。