今年の年末年始は新幹線開通に沸く青森・津軽で過ごしました。青森での年末年始は数年ぶりです。今回の目的は温泉巡り・・ではなく、津軽観光ですよ!!・・といいつつ、寒さを言い訳にダラダラ行動したもんだから実際はほとんど観光できず。
さて・・天気予報でも御存知のように、津軽地方は大晦日にとんでもない大雪にお見舞されましたが、その他の日は平穏で比較的観光しやすい年末年始だったと思います。そして今回の宿泊は温泉旅館、人気秘湯宿、素泊り宿、車中泊とバラエティに富んでますよー。
12月29日
仕事納めの後、車に荷物を積んで青森目指してレッツGO。東北道は1000円対象外の日だった事もあってか渋滞は一切なし。雪も殆どなく車は快適に進み、日付がかわる頃に浪岡IC着です。
本日は何度かお世話になっている道の駅なみおか第二駐車場で車中泊。「こんな真冬に車中泊する人なんて誰もいないだろう」などと思っていたらポツリポツリと車中泊組がいてビックリ。勿論、ゴールデンウィークや夏と比べればその数は圧倒的に少ないですが。こんな真冬に車中泊なんて、余程のマニアさん(車中泊の)に違いない。ちなみに我家は昼間の道の駅なみおかの様子をよく知りません。なかなかの人気だそうで、昼間は混むとのことです。
12月30日
朝、青森の繁華街まで行き古川市場を見学してみました。ここは昔ながらの市場という雰囲気で良いですね。
ここでのお目当ては市場の通路で売られている、青森名物の生姜味噌おでんです。生姜風味の味噌ダレでいただくおでんで、熱々で安くて美味しぃ~のです。
その後は幾つか湯めぐりしつつ、五所川原へ移動。
せっかく五所川原に来たので、5年ぶりに鬼コに会いに「くらおかみ神社」へ寄ってみました。
はて、鬼コとは?と思う人も多いかと思いますが、津軽では鳥居や拝殿の軒下などに小さな鬼を飾る習俗が今も残っています。この「くらおかみ神社」には三人の鬼コがいるんですが・・
まず一人目は拝殿軒下の赤鬼さん。トボケタ表情がかわいいです。そして二人目は緑のちょっと怖い表情の鬼コです。
そして三人目は、通りに面して鎮座する力士タイプの鬼コなんですが・・
ちなみに5年前の姿はこんな具合。
この鬼コが衝撃の変化を遂げていました。
・・・!なんと!!
いつの間にか青鬼になっちゃいましたよーーー!!
次に会う時は赤鬼になっているかもしれない・・。
さて・・青森から五所川原へやって来た目的、それは・・そう、御存知、冬の風物詩「ストーブ列車」に乗るためです。
津軽鉄道の風情ある駅舎がいい感じです。
せっかく津軽鉄道に乗りに来たのだから、五所川原から津軽中里までの往復を乗ることにしました。しかし往復で1680円だから、こりゃ~、ケチな我家にとっては清水の舞台から飛び降りるくらいの買い物ですよ。しかもストーブ車両に乗るには運賃の他にプラス300円必要。
列車は3両編成で、一番後ろが「走れメロス号」の車両そして前2両が「ストーブ」車両・・・なのだけれど、なにやら明日大晦日に放送される「ゆく年くる年」で津鉄が生中継されるらしく、その準備とやらで一番前のストーブ車両はNHKのスタッフに占拠されていました。
席は好きな所に座って良いようで、車内はとても暖かく、特にストーブの前は熱々になるのでここは避けたい!実際ここに座ったお客さんの何人かは、しばらくして熱さに耐えられず席を移動しておりました。
気が付けば、ほぼ満席に近いくらいのお客さん。さすがに相席にはならなかったけれど、あと少し人が多ければ、なっていたかも。
では、出発進行~。
「ピィィーッ」という何とも懐かしい汽笛と共にストーブ列車が発車するとトレインアテンダントと称するお姉さんが登場。このお姉さんが、名物のスルメを焼いてくれたり津軽弁で車窓の見所を案内してくれます。
車内販売のオジサンも登場。スルメやお酒、石炭クッキー、ぽっぺが落っこちる程おいしい(←オジサンがこう言って販売していた)リンゴどらやきを販売。これも津鉄の貴重な収益となるようです。
ちなみにスルメ以外を焼くのは、あまり良い顔されないようです。「車内販売のどらやきを焼きたい」と言ったお客さんも、「今日だけ特別ですよ・・」と、困った顔されてたな~。基本「焼いてよし!」は車内販売のスルメだけなのかな??
我家はお酒を購入。ただし車で来ているので土産用ですよ。
過去何度も眺めた津軽の雪景色も
ストーブ列車の車窓から眺めると少しだけ違って見えます。
金木に着くと殆どの客が降りていきました。おそらく皆さんツアーで来られて、金木でバスが待っているという段取りなのかと思います。以降列車には、鉄ヲタとストーブ列車目的のお客さんだけが数組。
終点「津軽中里」到着です。
列車を牽引していた機関車が・・・
折り返しのため前から後ろへ移動。
そして再び出発。
乗客が減り、すっかり寂しくなった車内。(まるで、銀河鉄道の夜の南十字星駅を過ぎたような)
そんな中、トレインアテンダントのお姉さんが、ひとりひとり声を掛け、話し相手になってくれます。ただ、中には一人で旅情に浸りたい人もいるので、その辺の「見極め」と「引き」がお姉さん達の課題かな。お客さんの方が逆にお姉さんに気を遣っている場面も見られました。
金木で再びツアーの皆さんと思われる大量の乗客。再び車内は賑やかに。五所川原に着く頃には、乗客の多くは車窓の眺めには目もくれずスルメと酒でいい調子になり、居酒屋状態になっていました。
ストーブの前に角巻きの津軽の婆ちゃんがチョコンと座る。そんな素朴なローカル列車を想像していたけれど実際は鉄ヲタとグズグズになった酔っ払いが溢れていました。
乗車前のイメージとは違ったけれど、下車の時は、離れがたい妙な寂しさが残る。これがストーブ列車の魅力なのかな。
夕食のラーメンを木造駅近くの食堂でいただいたのち、
今宵は屏風山温泉の温泉付き部屋で素泊りです。屏風山温泉は館内が床暖房(たぶん温泉を通している)で冬でも部屋や廊下がポッカポカ。レンジや電気ポットの設置など、すこぶる使い勝手が良いです。ここは気に入りました。
さぁ、明日は大晦日。
→つづく。