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テルペンとわ( ・ω・)

2012-07-22 16:09:37 | なんとなく有機化学がわかった気になる
どうも、ここ最近ディスガイア4にうつつをぬかしてるボクです(ぉ
いやだって、あのぶっ飛んだノリとストーリー面白いんだもん…

さておき今回の「なんとなく有機化学がわかった気になる」は“テルペン”についてです。
(例によって内容的には有機化学に興味津々♂な高校生~大学学部生ぐらいの人を対象にした感じです)

テルペン

イソプレノイドやテルペノイドなんて言ったりもしますが、「テルペノイド」って呼ぶのが一般的ですかね。ここら辺、呼び方が違っても意味合い的には同じです。
テルペンってのはイソプレンの別の呼び方で言う人もいるので、個人的にもテルペノイドって言えば問題ないかと。
ラボ時代、雑誌会で選んだ論文にテルペノイドとかイソプレノイドとか出てきて混乱した覚えがあるますよ。

さて、そんなテルペン、テルペノイドとは何か。
定義としては「イソプレンを基本単位とした基本骨格を持つ、炭素数が5の整数倍になるような天然化合物群」という感じか。
ポイントは「イソプレンが基本単位」というところですね。

イソプレンというのは下に描いたような2-メチル-1, 3-ブタジエンのことで二重結合があります。
つまりペンタンとかデカンみたいな化合物は炭素数が5の整数倍ではあるけど、テルペノイドとは呼びません、と。
そしてイソプレン同士が1, 4の炭素同士(head to tail)で連結しているのもポイントです。
ついでに、同じテルペンでも炭素数で呼び方が変わったりもします。
10個ならモノテルペン、15個ならセスキテルペン、20個ならジテルペン…という感じで。



さて、そんなテルペノイドですが、天然物としては植物に含まれる香気系な化合物によく見られたりします。
身近な例で挙げるなら、オレンジやレモンなんかに含まれるL-リモネンや、ガムや歯磨き粉なんかでスーッとミントな成分でお馴染みのL-メントール、よくビタミンAと呼ばれるレチナールなんかもテルペノイドです。あとはニンジンなんかの野菜色素なβ-カロテンとか。β-カロテンぐらいになると、今度は「カロテノイド」なんて呼ばれたりもしますが…まぁテルペノイドです(`・ω・´)
さらに、イソプレンがとにかく連結しまくったポリイソプレンは天然ゴムの主成分だったりします。正確にはcis-1, 4-ポリイソプレンですね。
このcis体部分を全体の約37%含んでいるものが、天然ゴムの木を名乗れるのです。現在はヘベア・ブラジリエンシスというものがゴムの木として栽培されてたり。



さて、そんなイソプレンはどうやって合成されるのか。
構造は単純だし、炭素と水素だけやんって思ってるそこのあなた!
作ろうと思ったら、こういうのって逆に難易度高いんだよ…?
作る過程にヘテロ原子(OやNやSなど)があってもいいけど、最終的にはなくなるようにしないといけないわけだし。
そこら辺は次回の記事であげてみます。

今回はここら辺で。

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