踊ろう！！

マイケル・ジャクソンについてあれこれ読んだりしてたら、フレッド・アステアつながりで昔読んだコニー・ウィリスの「リメイク」という小説が再び読みたくなったので、図書館で借りて来て読んだ。
読んだら今度はフレッド・アステアの「踊るニューヨーク」という映画が観たくなったけど、そのへんでは貸していないので得意の「アマゾン」で買って観た。

フレッド・アステア。
洋楽洋画洋舞好きの母をもつ私にとって、フレッド・アステアは子どものころから見ているダンサー（俳優）のひとりだ。
でも子どものわたしは「はげた燕尾服のおっさん」くらいにしか思っていなかった。ドナルドオコナーのほうがかわゆくて生きがあってぴちぴちしてていいのに、とかね。（もしかすると母がそういう趣向だったかもしれない。）

「リメイク」に書いてあったことだけど
フレッド・アステアは「ダンスシーンは全身で長回しで撮るべきだ」と主張していたらしい。
これを何年か前に読んでからそのことに注目していたら、
あのころのダンスシーンは本当に「全身＆長回し」であったし、近頃のはすごく切り替えがいっぱいだった。確かにそのほうがかっこいいんだけど、演者の実力が要求されるのはやはり前者である。

それに加えてマイケルがフレッド・アステアを手本にしてたということを知って、がぜん見たい度があがってしまったという訳なのだけど、
「踊るニューヨーク」。
これはもう踊る人なら一度は観るべきでしょう！！というような映画だった。

わたしたちは、編集技術によって「有り得ないこと」が画面に出て来ることに何の不思議ももたなくなってしまった。だからこの映画も一瞬、「そういう画像」のひとつとして処理しそうになる。
でももう一度よく観てみれば、それはどこにも編集が入っていない長回しの全身ショットなのだ。
フレッド・アステアがくるくる回って、階段をタップしながら昇ったり降りたりして、ボールをテントの上に放り、それが落ちて来るまでの間くるっとまたひとタップ。そしてボールを受ける。
エレガントで軽快。重力なんて存在しなくて、なんにも難しいことなんかなく見える。
エリノア・パウエルも女の人なのに、全然見劣りしない。かるがると、細かいリズムをつむぎだす。
ふたりのデュエット。かけあい。リズムが重なって竜巻みたいにうねり、昇る。
そのほかの出て来る芸人さんたちも、いい。
それが全て全て（しつこいけれど）編集ほとんどなし。
ああ～こんなことを生身の人間は出来るのだ！！出来たのだ！！
いや、今だっているかもしれないけど！！

勿論ライブと違って一発勝負ではなかろうし、音は後撮りだろうし、だろうけれど。
だろうけれど！！

子どもの私にわからなかったことが沢山ある。
長生きもするもんである。

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、というわけで。
クルシージョ・ハイに重なって、アステア・ハイになってますゆえ、レッスンは普段よりもきつめになっております。
やれば出来る！やらなきゃ出来ない！的な押しつけは、普段あまりしませんが、たまにはこういうこともあってもいいかもしれません。
踊れ踊れ踊れ！！！全力で踊れ！
とりあえず私たちに出来ることは全力で踊りまくることじゃないか！！
わたしも踊る！！足に３つくらい靴ずれ出来てるけど！！
ムキーー！！