えんどうえこばなし

フラメンコ。レッスン動画とえこばなし。

2010-07-26 17:50:38 | えこばなし
父が死んだ。

夕食後の晩酌時に急に咳き込み、食べ物が気管に入って窒息、というマンガみたいな出来事であった。
緊急救命医療室に入ったと知らせを受けて、次の日に飛行機で札幌に向った。2~3日様子を見ないとこれからのことはわかりません、と言われていたが、札幌についたときには既にあの世の人になっていた。

70歳でポックリいく、という目標とともに生きていたのが、72歳でポックリ逝ったのだから本人としては「してやったり」という早業である。

葬儀屋がやってきて母と兄と打合せをしていった。私は末っ子なので出る幕もなく、食事とりまとめ係的な気楽な立場であった。
事故死なので警察が家にきて現場検証をしていった。北海道弁が心地よい。
お坊さんは東京の縁のあるお寺さんからやってきた。節談説教(ふしだんせっきょう) という、長唄ミュージカルみたいな説法をお通夜でやってくれた。次の日の火葬場の食事の席で「あれは良かった」と皆でほめたたえたら(ほんとによかったし)、最後のお経は増々良いものになった。坊さんは声がいいのが良いわね。
通夜の司会があまりに滑稽(大真面目で神妙なんだけど、その過剰な神妙さが滑稽、という説明の難しい滑稽さ)で、笑いスイッチが入ってしまい、泣いてるふりをしてごまかした。
叔父(父の弟)が通夜の席で爆睡&大いびき!!
父の元部下で私と同い年の人と話をした。ほろりとした。
通夜の後では父の弟たちが父の暴露話をしてくれた。母とはじめて見合いをしたときのこととか。本人いないので言いたい放題。いびきをかいた叔父も勿論、姪たち(姉とわたし)からいぢり倒される。

父は湿っぽいのが嫌いで、いわゆる「不謹慎」とされていることに全く頓着する人ではなかった(むしろ不謹慎大好きだった)。だからそういう意味で良い葬儀ができたと思う。

笑ったり居眠りしたりは「まったくしょうがねえなっっ」って怒ってるかもしれないけれど。

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3 コメント

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不謹慎が許されるなら (しんちゃん)
2010-07-26 20:07:06
お久しぶりです。

不謹慎が許されるのでしたら、お父様、アッパレ!と天に向かって合掌させていただきたい。

「死ぬまで元気」が私の目標。お父様の最後そのものです。
とは言え、突然のことですから大変だったでしょうし、また、あとから寂しさがジワジワと襲ってくるかもしれません。
いつもと同じ、と思ってもどこか歯車が空回り、そんな感じになりますので、しばらくはいつも以上にご自愛くださいね。
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Unknown (Luna)
2010-07-26 23:21:38
人は、最期に色々なモノが見えますよね。
"よい"お葬式だったようで、お父様のお人柄、ご家族のみなさまとの愛情が伝わってきました。

私は今年が父の三回忌でした。

疎遠な関係でしたが、やはり後になると色々な思いがやってきます。

自分では普通のつもりでしたが、今になってみると、闘病中から一周忌までは、やっぱり普通じゃなかったかな。と思います。

寂しさ、辛さに襲われた時は押し込めない方がいいと思います。
えこさんの事だから、みんなの前ではきっと明るく変わらずに過ごされるとは思いますが、
ご主人などご家族の前など、甘えられる時は甘えてくださいね。

お父様のご冥福をお祈りするとともに、残されたみなさまが抱えられた寂しさが、少しでも癒されますよう祈ってます。

(久しぶりなのに、突然ごめんなさい。なんか他人事に思えなくて。つい…)
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ありがと (えこ)
2010-07-28 23:40:17
しんちゃん Lunaさん
ありがとございます。
そうですね。まだバタバタした気持ちのままですから、これから何かしらの反動があるのかもしれませんね。
まあしかし羨ましいくらいの最期だったので、それが何よりです。
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