楽しい日が続いた後の撤収作業は寂しい。
晴れ女・めぐちゃんが帰った後も晴天。 お蔭で布団を干して圧縮袋に収納する。
ジャスミ～ン、静かだねぇ。
猫とのふたり暮らしは、静かなものだ。
めぐちゃんが居た朝、ジャスミンは「見て見て！」とばかりにカーテンレール渡りを披露。
「すご～い！ ジャスミン、すご～いッ！」 
めぐちゃんの拍手喝采を浴びる。
精一杯のおもてなしをしたのだろう。
夜、パソコンを打ちながら後ろを振り向くと、ぬくぬく床暖の上のハラダボックスに入って、
ポツンとしていた。
寂しくなっちゃったねぇ。 遊ぶ？
特に遊びの誘いに乗らずに、ぼんやりしていた。
しばらくして又振り返って見てみると、
いつのまにか、ぐっすり眠っていた。
私はかけていたラジオを消して、ジャスミンをじっと覗き込んだ。
ジャスミンのお腹が、小さくゆっくり上下に揺れている。
ジャスミンの呼吸を見ているだけで……ただそれだけで、なんだか嬉しい。
静かな時間。
ジャスミ～ン、これからもオカァサンと一緒に、よろしくね～。
猫にそう呼びかけた。
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