母の介護を始めて、
今まで見えなかったもの
いえ、見ようとしなかったものが
見え始めました。
最近、感じることは
今まで、出来ていた事が出来なくなった時、
「出来ない」
と、言うことの辛さと大変さです。
「最初からできなくて、頑張ったけど出来ない」
ではなく
「今までは出来てたことが、できなくなる事」
これを認めることが、一番大変だと思うのです。
私たちは、子供の頃から
努力すると、少しずつですが、できるようになっていたのです。
例えば、
オムツを外して、一人でトイレへ行ける。
一人でご飯を食べる。
そうやって何十年間かけて作り上げた自分が
ある時から、少しつづ出来なくなるなるのです。
それを受け止めることは、
大変なことだと思うのです。
母も最初は、色々な出来ない事を
認めようとはしませんでした。
一人でお風呂に入れるし、
(直接ではないけど)オムツもいらない。
と、言っていました。
何度も私が母に話をしたり
介護専門からから母に話をしてもらったりして
長い時間をかけて母は
一人では出来ない。助けが必要。
と、いう事を母は受け入れていきました。
今、思う事は
母がそれを受け入れてから、強くなった気がします。
逆に強さが、それを受け入れたのかもしれません。
どちらにしても、
「出来ない自分を受け入れる事」
これは、強い人にしか出来ないのかもしれません。
そう言う意味で、私は母を尊敬します。
私も、これから歳を重ねていき出来ない事が増えてきます。
その時々で、しっかりそれを受け止める強さを持ちたいと思っています。
ましてや自分の長く生きてきた歴史やプライドの存在は決断を遅らせるんでしょうね
また女性ならではの羞恥心はいつまでも存在するものだし、自立願望は人間の本能だと思います
それだけに決心されたお母様は精神的に強い方だと想像できます
それを見守り寄り添うことも優しさですね
でも、現実を受け入れてくれた母には感謝しています。
私が母の年齢になった時、同じ事ができるように、今から心の準備をしつつ暮らしたいと思っています。