マスコミの世論調査

週末、新聞各紙に総選挙予想が掲載された。
そろって民主党の圧勝を予想している。

有権者に電話で質問して、支持政党や投票動向を調査するものだが、ナマの数字で調査結果を書くわけではない。
各社とも記者の取材や過去の傾向などをもとに数字にバイアスをかけてポイントを出し、「優勢」とか「先行」とか「接戦」とかと書くわけだが、新聞社によってこのバイアスのかけ方に特徴が出る。

有利と伝えられると陣営が緩んだり、また有権者も「大丈夫だろう」と投票動向に変化が生じたりする。
マスコミの選挙報道が結果を変えてしまうことは過去にもよくあった。

従って選挙運動の当事者たちはあまりよく書かれることを好まない。
かと言って劣勢と書かれて喜ぶわけもないが。

最終週にもう一度調査結果を掲載する新聞もあって、そこで「急迫」「差が詰まり逆転もあり得る」などと書けば、劣勢の候補にとっては大いにありがたいことになる。

いずれにしても、マスコミの世論調査で政権交代が実現するわけではない。
実際の投票によってしか政治を変えることはできないのである。