江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

元禄忠臣蔵・仙石屋敷

2011年12月15日 | 文化・芸術
京都南座の年末恒例顔見世興行、今年夜の部の演目の一つが『元禄忠臣蔵・仙石屋敷』です。
先日、天井桟敷のような席で観てきました。

元禄15年(1702年)12月15日、幕府大目付・仙石伯耆守の屋敷で大石内蔵助以下46士(討ち入り後1名隊を外れたため)の取り調べが行われます。
仙石伯耆守(三津五郎)は取り調べる側ですが心情的には赤穂浪士の味方、厳しく問い質しながらも感涙を浮かべます。

しかし「徒党を組んで罪無き者を殺生したのではないか」「浅野内匠守は殿中での刃傷の咎で切腹したのであって吉良を討つのは筋違いではないか」と咎めます。
これに対して大石内蔵助(仁左衛門)は、「一味徒党ではなくそれぞれの忠義心で集まったもの」「吉良一人を目指し女子供や逃げる者に手をかけなかった」と答え、喧嘩両成敗としなかった幕府の対応に異議を申し立てながら、主君の切腹も御家没収も大法に従って受け入れたが、「唯一の無念」はすべてを捨てる覚悟で吉良に斬りつけた主君の願いが叶わなかったことであり、「主君の最後の一念を果たしただけである」と申し開きます。
観客席でも涙を拭う姿があちこちに見受けられます。
泣かせることができれば役者冥利というものでしょう。

歌舞伎は敷居が高いと思っていたのですが、涙を搾る人情話あり、笑いを取る喜劇ありで、肩肘張らずに楽しめばいいと感じました。


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