5th day in Tibet(2007.07.13)
この日は朝の0800時には起きたものの・・・
なんとなくのんびりとしてしまい、宿を出たのが0900時頃、朝食を取って少し考えてから、チベット人にとって最も聖なる寺、ジョカン(大昭寺)を見学する。ちなみにこれも世界遺産
入口付近で五体投地をする信者・信仰心のない私にしてみれば「いたそー」という以外の感想は出てこない。
これはジョカンの屋上から、しかしこの寺・・・中々の聖地感を押し出している・・・
「うむぅ・・・ジョカンとはこれ程の物であったか・・・ただの”寺”ではない・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
マシーンと化して観光している私には「見たという結果だけが全て」であるので感情などはないが・・・
とりあえず一個またきっちりと”ビジネス(観光)”は済ませていく・・・
予想以上に混雑していたので時間がかかってしまったが・・・まだ昼前だ!
早速キオスクに向かって受話器を手にする
相手は勿論おなじみになったエヌだ!!
「おい、昨日は何で勝手に切ったんだ!!」
エヌの回答はこうだった・・・
「俺はお前と話したくない、俺の邪魔をするな、もう掛けてこないでくれ・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
彼の回答はこの私のハートに火を付けた!これを人は恋と呼ぶのかもしれない・・・
こうなったら・・・熱烈なラブコールだ!!
「お前・・・そっくりその言葉を返してやるぜ、お前こそ俺の邪魔をしているんだ、その足りない頭で少しは考えてみたらどうだ!!繰り返して言ってやるが、お前がくそったれたミスをしたせいで俺は俺の貴重な時間を割いてまで電話して責任ある回答ってやつを求めているんだぜ、お前が子供じゃないってんなら少しは考えて口を利けよ。
俺はお前のせいで全てを失ってるんだ、俺はお前からキャッシュバックを要求するか、さもなくば、お前は俺に事情の全てを明らかにして納得いくように説明をしろよ!!」
私のテンションにつられたかのように彼のテンションも上がる・・・
燃え上がる二人・・・熱く交わす言葉は・・・・愛でもなく・・・そして恋でも無く・・・・
ただ単に「お金」の話だった・・・!!
「お前にもう一度説明してやる、俺は昨日も言ったとおりにホーにお金を1200元払っているんだ、その1200元の中からラサに支払ってお前のツアーを果たすことになっていたんだ!俺はホーに話した段階で責任は無いといっただろう・・・それにな・・・」
-この辺りの押し問答はほぼ昨日の繰り返しなので以下省略ー
話がこじれたまま平行線を辿り・・・
そしてその結果・・・
またしても・・・
「プッープッープッー・・・・・」
逃げられた・・・・
くぅぅぅぅぅぅ・・・・
勿論のこと、掛けなおしても出てこない・・・
ちょっと話を整理して・・・
昨日今日の双方の主張で今明らかになっていることは・・・
私の主張は
「彼が私に対してしたこと全てをラサで受けられなかったので、納得いく分をキャッシュバックすること」
で彼の主張は
「少なくともパーミッションは出しているのでそれに料金がかかっている。それにお金はホーに支払っているので責任は無い」
ということである・・・
私は私が直接支払った以上は彼が責任を取るべきと思っているのに対して、彼は私から受け取ったお金をしかるべく使っているから責任はすでに彼には無いと言い張るのが平行線の原因だ。
私にはまだ少し分かっていないのが「パーミッションが幾らするのか」ということだった・・・
そして午後になってホテルを移ることにする。今度は国際ユースだ、まあまたドミだが・・・国際ユースであるからには外国人客も多く、そうなると「トイレの使用方法」を知っている人間もほとんどだろうというのが移る決め手だ!
それにバナクショーホテルで揉め始めたから、気分転換にも丁度いいだろう・・・
そして・・・感情を殺し・・・1400時に間に合うように「ポタラ宮」を観光する・・・
どっど~んとポタラ宮!
「とにかく、すんごいのです!!凄いのですよ~・・・!!中のお写真が撮れないのが残念なのです~!中もまたすんごーいのですよ~・・・!!!!」
「あぁぁぁぁぁぁ~・・・でも・・・見れただけでし~あ~わ~せ~♪」
「観光ってた~の~し~い~なぁ~♪♪♪」
「・・・」
「・・・・・・」
「ハッ・・・!!!」
もちろん、私にはポタラ宮など所詮は狙撃対象の一つにしか過ぎない・・・
世界遺産とは言え、驚くには値しないだろう・・・
何といっても私こそ「プロフェッショナル」なのだから・・・・
その後、ちょっとした観光場所を訪れ、そして気になっていた「パーミッション」の真相を明らかにしようと初日にトラぶったゼットの所に向かう・・・
都合よく英語が喋れるリーも居た・・・
そして・・・
パーミッションの真相が・・・
私が聞くと・・・ゼットはこう答えてくれた!!
「パーミッション自体はタダだよ!でもパーミッションを取るためにはツアーで入らないと今は駄目なんだ・・・」
「へっ???ゴルムドはパーミッションに金がかかるって言ってたけど・・・???」
「これを見てごらん、ここにタダって書いてあるでしょう・・・!!」
「あっ・・・」
「本当だ・・・!」
確かに正規のパーミッションの左下の隅に「タダ」って書いてある・・・
「パーミッション代・・・納得・・・でも・・・ってことは・・・エヌのクソ野郎・・・知っててとぼけていたなら容赦しないし・・・知らなかったら・・・奴は何の仕事をしているって言うんだ・・・!」
私はゼットに例を言い、そしてキオスクに向かう、まだ1800時前だ・・・
そしてエヌに電話をして・・・こう伝える・・・
「おいっ!お前はパーミッションの料金のことを言っていたが良く聞けよ・・・パーミッションそのものに関してはタダだぜ・・・」
エヌは少々驚いたようだ・・・私がゼットから聞いたというと数分後に掛けなおしてくるように伝える・・・
そして数分後・・・掛けなおすと・・・
エヌが受話器に出てきた・・・
私はおもむろに話す
「お前はパーミッション代のことを言っていたが・・・それはタダだって事は納得したのか??」
「でも・・・それはツアーに付随するもので・・・」
「ツアーに付随するというのなら・・・それが無くなって俺がパーミッションも手にしてないということがわかっただろうな・・・」
「だが・・・俺はお前にFaxをだしただろう・・・」
「だからお前ももう分かっているだろう、それに繰り返すぜ、パーミッションはそれ自体はタダだ、ただしツアーに付随する。何で昨日1200なんて言ってたんだ・・・、おかしいだろうが、俺はパーミッション代がいくらか知らなかったが・・・お前は何で知らなかったんだ?お前の仕事だろうが??それに俺はお前からツアーを取ったんだ、そのツアーが無くなってパーミッション自体手に入らなかったんだから・・・お前は俺に対する責任を果たしてもらおうか・・・??」
しばしの逡巡の後、彼は投げやりにこういってきた
「400だ!十分か・・・!!」
「あっあれっ・・・」
私は請求は確かにしていたが・・・向こうがお金を出してくるとは思ってもいなかったの(日本ならまだしも中国だったので)で・・・油断していた・・・
反射的につい一言
「OK」
「あっ!しまった・・・もっと値段を上げさせておけば・・・」
彼はさらに乱暴に付け加える
「俺は1200元払って手元にも事務所にもお金を残さなければ行けない、今回の400元は俺のポケットからいくらか付け加えて返すんだ。お前はそんなことをさせていいのか・・・」
私も彼の言い草に反応していた・・・
「オフコース!それに俺は”たった400”で諦めてやると言ったんだ、540は俺はドブに捨てるようなもんだぜ、お前さんがお前のポケットから出そうが出すまいが・・・それは”お前の契約不履行”による問題だ!俺の知ったこっちゃあない!」
彼はその後も「自分のしたサービスでなんで自分が私に払わなきゃいけないのか、払ってやる!」みたいな事を言っていたが最終的には
「問題はこれで終わりだ、いいな!」
と聞いてきた。
私も嫌味をいいながら・・・
「分かった!俺の540泣いてやる、たった400のキャッシュバックでな!後はゴルムドでだ・・・」
という形で電話を切ることになった・・・
しかし・・・400返すと言って来るとは・・・
うーん、少しでも金が返ってくると思って早めに反応しすぎたかも・・・???
そうして5日目が過ぎていった・・・
6th day in Tibet(2007.07.14)
一応は昨日の段階でCITSのエヌとの話はついた・・・
ということで今日は観光だ!
その前に腹ごしらえということで・・・
これがキッチュスペシャルブレックファースト!美味しいのです!!
バタージャムのトーストにフライドエッグ、そしてカリッカリのベーコンさん・・・そして食後のコーヒーを飲みながらタバコを燻らせる・・・
チベットにいながらチベット料理に目もくれず、こんなスタイルを貫くのは私が「ヨーロッパ・エレガント・ツーリスト」だからだろう・・・
う~ん、私ってばなんて「優雅」なのでせうか・・・
そして今日はちょっと遠出だ。バスに乗って乗り継いで・・・チベット仏教ゲルク派最大の寺院、デプン寺を目指す。
言って置くがこの私には「観光の楽しみなどどうでもいい事”だ。ただ、ガイドブックに載っているからその場所を狙撃しに行くだけのことだ・・・
そして・・・「いった事実」だけ残れば・・・それ以外”俺の仕事”とは関係ない話だ・・・
これがデプンの大集会所!ちなみに中の敷地は広大、まともに見ると2-3時間はかかってしまうほど!
「うーむ!この広大な敷地の中に・・・あらゆる仏教寺院としての見所が網羅されているとは・・・このプロフェッショナルをここまであきさせないとは小癪な・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
取りあえずは一個、消化した様だ・・・
ようやく今日は観光だけで・・・
そう思っていたら・・・なにやら不穏な・・・
体が・・・体が・・・・おかしい・・・
デプンを何とか一周して・・・そしてバスに乗る・・・この体調の悪さは・・・・「高山病か!!」
そしてホテルに着く・・・
なにやら・・・この体調の悪さは・・・
ひょっとしたら・・・「高山病」か・・・!!
でも・・・呼吸は・・・特に何でも・・・
あっ・・・!!!
ゴロゴリョゴリョ~・・・
こっこの音は・・・どこから・・・・???
おっお腹からだ・・・・!!
あっ!トットイレ・・・・!!!
どうやら・・・何かが”当たった”らしい・・・・
思い当たる節は・・・イングリッシュブレックファーストの・・・フライドエッグをワンサイド(片面焼き)でお願いしたぐらいだが・・・まさか・・・・!!
その後の私は・・・悲惨な状態を向かえる・・・
当初恐れていた「高山病」でないのは明らかだ!なんといっても息苦しくは全然無い・・・
しかし・・・、この・・・おなかの具合という奴は・・・・
私が「G」と呼ばれるのは「GOLCO」だからであって「GERI」の「G」では無いはずなのに・・・
結局その日は予定していた「セラ寺(河口慧海氏等の日本人の著名人が秘境時代のチベットに潜入して学んだお寺」はカットして・・・
残りの時間の全てをトイレと部屋の往復に大量の時間を費やすことになった・・・
泊まっていたユースのドミはさながら「野戦病院」の様相をていしていた・・
同部屋の人間がいなかった事は幸運だが・・・この「野戦病院」には「医者も・・・そして看護婦一人すらいなかった」のは問題だ・・・
それにしても高山病予防には「水分をこまめに摂取して、そしてこまめに水分を出して新陳代謝を上げる」というのが基本中の基本だが・・・
この日の私は「明らかに摂取した5倍程度の水分を放出」していただろう・・・
新陳代謝絶好調!!と褒めてやりたい所だが・・・
体力は明らかに失われていった・・・・
そして私は
この東城のダイエット史上、最大の赫々たる戦果をここラサで挙げる事となった・・・
他人から見たら、その顔色から
「ダイエットというよりは、明らかに”衰弱”」
しているだけだというのは、自明の理であった事にしてもだ・・・!!
7th day in Tibet(2007.07.15)
体調は完全に回復はしていないが・・・
ゴルムドに帰るのに選択したのはおなじみの「チベ鉄」だ。日中だけの移動なのにわざわざ「硬臥(2等寝台)」を購入している・・・
行は硬座だったから帰りはどうせ乗るのなら少し気分を出したかった・・・
ラサ駅には0800時に到着
これがラサ駅。新築です!
そして帰りもお世話になった「チベ鉄」君!
硬臥とはこんな感じです!ちなみに一番上にしました!!
ちなみにチケットはこんな感じで・・・
乗ったらプラスチック製のカードと交換、降りる前に客車係が回収します。
と、いうことは・・・寝てても起こして貰えるのです!下りそびれる心配がありません!
乗ってすぐに体調の悪さから寝てしまい、1230時頃に一度おきる、薬を飲んだせいもあって何とか車内で販売しているカップラーメン(ちなみに5元と市価よりは高い)とコーラを飲めるまでには回復していた・・・
そして去り行くラサに思いを馳せる・・・
そういえばラサでは・・・
「キャッシュバックの事だけ考えていたような・・・」
流れ行く車窓からの景色・・・
私にはもう”関係の無い”事だ・・・
いかに雄大な景色を見せられていようとも・・・
俺の今の体調と気持ちを慰めるほどの事ではない・・・
私は・・・全ての感情を殺し、ただ機械的に観光をこなすだけの”観光マシーン”だ・・・
この世界一標高の高い湖(確かトナミ湖と放送していた)も・・・
そして行で見逃していた世界一標高の高い駅も・・・(停車しないので、写真がぶれています。ちょっと残念!)
そして「車窓」から見えるこの景色も・・・
「・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~・・・・・!!!」
「なんて・・・なんてゴツイ景色の連続なんだ!!」
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~・・・・・・!!!」
「すっごすぎる・・・すごすぎるのですよ・・・コイツって奴は・・・・・・・・!!!!」
「うぅぅぅぅ~・・・チベ鉄・・・チベ鉄・・・・・・・・・・・乗れて・・・乗れて本当に良かったぁ~♪」
「わーい♪」
「チベ鉄君サイコー♪♪♪」
この日は朝の0800時には起きたものの・・・
なんとなくのんびりとしてしまい、宿を出たのが0900時頃、朝食を取って少し考えてから、チベット人にとって最も聖なる寺、ジョカン(大昭寺)を見学する。ちなみにこれも世界遺産
入口付近で五体投地をする信者・信仰心のない私にしてみれば「いたそー」という以外の感想は出てこない。
これはジョカンの屋上から、しかしこの寺・・・中々の聖地感を押し出している・・・
「うむぅ・・・ジョカンとはこれ程の物であったか・・・ただの”寺”ではない・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
マシーンと化して観光している私には「見たという結果だけが全て」であるので感情などはないが・・・
とりあえず一個またきっちりと”ビジネス(観光)”は済ませていく・・・
予想以上に混雑していたので時間がかかってしまったが・・・まだ昼前だ!
早速キオスクに向かって受話器を手にする
相手は勿論おなじみになったエヌだ!!
「おい、昨日は何で勝手に切ったんだ!!」
エヌの回答はこうだった・・・
「俺はお前と話したくない、俺の邪魔をするな、もう掛けてこないでくれ・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
彼の回答はこの私のハートに火を付けた!これを人は恋と呼ぶのかもしれない・・・
こうなったら・・・熱烈なラブコールだ!!
「お前・・・そっくりその言葉を返してやるぜ、お前こそ俺の邪魔をしているんだ、その足りない頭で少しは考えてみたらどうだ!!繰り返して言ってやるが、お前がくそったれたミスをしたせいで俺は俺の貴重な時間を割いてまで電話して責任ある回答ってやつを求めているんだぜ、お前が子供じゃないってんなら少しは考えて口を利けよ。
俺はお前のせいで全てを失ってるんだ、俺はお前からキャッシュバックを要求するか、さもなくば、お前は俺に事情の全てを明らかにして納得いくように説明をしろよ!!」
私のテンションにつられたかのように彼のテンションも上がる・・・
燃え上がる二人・・・熱く交わす言葉は・・・・愛でもなく・・・そして恋でも無く・・・・
ただ単に「お金」の話だった・・・!!
「お前にもう一度説明してやる、俺は昨日も言ったとおりにホーにお金を1200元払っているんだ、その1200元の中からラサに支払ってお前のツアーを果たすことになっていたんだ!俺はホーに話した段階で責任は無いといっただろう・・・それにな・・・」
-この辺りの押し問答はほぼ昨日の繰り返しなので以下省略ー
話がこじれたまま平行線を辿り・・・
そしてその結果・・・
またしても・・・
「プッープッープッー・・・・・」
逃げられた・・・・
くぅぅぅぅぅぅ・・・・
勿論のこと、掛けなおしても出てこない・・・
ちょっと話を整理して・・・
昨日今日の双方の主張で今明らかになっていることは・・・
私の主張は
「彼が私に対してしたこと全てをラサで受けられなかったので、納得いく分をキャッシュバックすること」
で彼の主張は
「少なくともパーミッションは出しているのでそれに料金がかかっている。それにお金はホーに支払っているので責任は無い」
ということである・・・
私は私が直接支払った以上は彼が責任を取るべきと思っているのに対して、彼は私から受け取ったお金をしかるべく使っているから責任はすでに彼には無いと言い張るのが平行線の原因だ。
私にはまだ少し分かっていないのが「パーミッションが幾らするのか」ということだった・・・
そして午後になってホテルを移ることにする。今度は国際ユースだ、まあまたドミだが・・・国際ユースであるからには外国人客も多く、そうなると「トイレの使用方法」を知っている人間もほとんどだろうというのが移る決め手だ!
それにバナクショーホテルで揉め始めたから、気分転換にも丁度いいだろう・・・
そして・・・感情を殺し・・・1400時に間に合うように「ポタラ宮」を観光する・・・
どっど~んとポタラ宮!
「とにかく、すんごいのです!!凄いのですよ~・・・!!中のお写真が撮れないのが残念なのです~!中もまたすんごーいのですよ~・・・!!!!」
「あぁぁぁぁぁぁ~・・・でも・・・見れただけでし~あ~わ~せ~♪」
「観光ってた~の~し~い~なぁ~♪♪♪」
「・・・」
「・・・・・・」
「ハッ・・・!!!」
もちろん、私にはポタラ宮など所詮は狙撃対象の一つにしか過ぎない・・・
世界遺産とは言え、驚くには値しないだろう・・・
何といっても私こそ「プロフェッショナル」なのだから・・・・
その後、ちょっとした観光場所を訪れ、そして気になっていた「パーミッション」の真相を明らかにしようと初日にトラぶったゼットの所に向かう・・・
都合よく英語が喋れるリーも居た・・・
そして・・・
パーミッションの真相が・・・
私が聞くと・・・ゼットはこう答えてくれた!!
「パーミッション自体はタダだよ!でもパーミッションを取るためにはツアーで入らないと今は駄目なんだ・・・」
「へっ???ゴルムドはパーミッションに金がかかるって言ってたけど・・・???」
「これを見てごらん、ここにタダって書いてあるでしょう・・・!!」
「あっ・・・」
「本当だ・・・!」
確かに正規のパーミッションの左下の隅に「タダ」って書いてある・・・
「パーミッション代・・・納得・・・でも・・・ってことは・・・エヌのクソ野郎・・・知っててとぼけていたなら容赦しないし・・・知らなかったら・・・奴は何の仕事をしているって言うんだ・・・!」
私はゼットに例を言い、そしてキオスクに向かう、まだ1800時前だ・・・
そしてエヌに電話をして・・・こう伝える・・・
「おいっ!お前はパーミッションの料金のことを言っていたが良く聞けよ・・・パーミッションそのものに関してはタダだぜ・・・」
エヌは少々驚いたようだ・・・私がゼットから聞いたというと数分後に掛けなおしてくるように伝える・・・
そして数分後・・・掛けなおすと・・・
エヌが受話器に出てきた・・・
私はおもむろに話す
「お前はパーミッション代のことを言っていたが・・・それはタダだって事は納得したのか??」
「でも・・・それはツアーに付随するもので・・・」
「ツアーに付随するというのなら・・・それが無くなって俺がパーミッションも手にしてないということがわかっただろうな・・・」
「だが・・・俺はお前にFaxをだしただろう・・・」
「だからお前ももう分かっているだろう、それに繰り返すぜ、パーミッションはそれ自体はタダだ、ただしツアーに付随する。何で昨日1200なんて言ってたんだ・・・、おかしいだろうが、俺はパーミッション代がいくらか知らなかったが・・・お前は何で知らなかったんだ?お前の仕事だろうが??それに俺はお前からツアーを取ったんだ、そのツアーが無くなってパーミッション自体手に入らなかったんだから・・・お前は俺に対する責任を果たしてもらおうか・・・??」
しばしの逡巡の後、彼は投げやりにこういってきた
「400だ!十分か・・・!!」
「あっあれっ・・・」
私は請求は確かにしていたが・・・向こうがお金を出してくるとは思ってもいなかったの(日本ならまだしも中国だったので)で・・・油断していた・・・
反射的につい一言
「OK」
「あっ!しまった・・・もっと値段を上げさせておけば・・・」
彼はさらに乱暴に付け加える
「俺は1200元払って手元にも事務所にもお金を残さなければ行けない、今回の400元は俺のポケットからいくらか付け加えて返すんだ。お前はそんなことをさせていいのか・・・」
私も彼の言い草に反応していた・・・
「オフコース!それに俺は”たった400”で諦めてやると言ったんだ、540は俺はドブに捨てるようなもんだぜ、お前さんがお前のポケットから出そうが出すまいが・・・それは”お前の契約不履行”による問題だ!俺の知ったこっちゃあない!」
彼はその後も「自分のしたサービスでなんで自分が私に払わなきゃいけないのか、払ってやる!」みたいな事を言っていたが最終的には
「問題はこれで終わりだ、いいな!」
と聞いてきた。
私も嫌味をいいながら・・・
「分かった!俺の540泣いてやる、たった400のキャッシュバックでな!後はゴルムドでだ・・・」
という形で電話を切ることになった・・・
しかし・・・400返すと言って来るとは・・・
うーん、少しでも金が返ってくると思って早めに反応しすぎたかも・・・???
そうして5日目が過ぎていった・・・
6th day in Tibet(2007.07.14)
一応は昨日の段階でCITSのエヌとの話はついた・・・
ということで今日は観光だ!
その前に腹ごしらえということで・・・
これがキッチュスペシャルブレックファースト!美味しいのです!!
バタージャムのトーストにフライドエッグ、そしてカリッカリのベーコンさん・・・そして食後のコーヒーを飲みながらタバコを燻らせる・・・
チベットにいながらチベット料理に目もくれず、こんなスタイルを貫くのは私が「ヨーロッパ・エレガント・ツーリスト」だからだろう・・・
う~ん、私ってばなんて「優雅」なのでせうか・・・
そして今日はちょっと遠出だ。バスに乗って乗り継いで・・・チベット仏教ゲルク派最大の寺院、デプン寺を目指す。
言って置くがこの私には「観光の楽しみなどどうでもいい事”だ。ただ、ガイドブックに載っているからその場所を狙撃しに行くだけのことだ・・・
そして・・・「いった事実」だけ残れば・・・それ以外”俺の仕事”とは関係ない話だ・・・
これがデプンの大集会所!ちなみに中の敷地は広大、まともに見ると2-3時間はかかってしまうほど!
「うーむ!この広大な敷地の中に・・・あらゆる仏教寺院としての見所が網羅されているとは・・・このプロフェッショナルをここまであきさせないとは小癪な・・・」
「・・・」
「・・・・・・」
取りあえずは一個、消化した様だ・・・
ようやく今日は観光だけで・・・
そう思っていたら・・・なにやら不穏な・・・
体が・・・体が・・・・おかしい・・・
デプンを何とか一周して・・・そしてバスに乗る・・・この体調の悪さは・・・・「高山病か!!」
そしてホテルに着く・・・
なにやら・・・この体調の悪さは・・・
ひょっとしたら・・・「高山病」か・・・!!
でも・・・呼吸は・・・特に何でも・・・
あっ・・・!!!
ゴロゴリョゴリョ~・・・
こっこの音は・・・どこから・・・・???
おっお腹からだ・・・・!!
あっ!トットイレ・・・・!!!
どうやら・・・何かが”当たった”らしい・・・・
思い当たる節は・・・イングリッシュブレックファーストの・・・フライドエッグをワンサイド(片面焼き)でお願いしたぐらいだが・・・まさか・・・・!!
その後の私は・・・悲惨な状態を向かえる・・・
当初恐れていた「高山病」でないのは明らかだ!なんといっても息苦しくは全然無い・・・
しかし・・・、この・・・おなかの具合という奴は・・・・
私が「G」と呼ばれるのは「GOLCO」だからであって「GERI」の「G」では無いはずなのに・・・
結局その日は予定していた「セラ寺(河口慧海氏等の日本人の著名人が秘境時代のチベットに潜入して学んだお寺」はカットして・・・
残りの時間の全てをトイレと部屋の往復に大量の時間を費やすことになった・・・
泊まっていたユースのドミはさながら「野戦病院」の様相をていしていた・・
同部屋の人間がいなかった事は幸運だが・・・この「野戦病院」には「医者も・・・そして看護婦一人すらいなかった」のは問題だ・・・
それにしても高山病予防には「水分をこまめに摂取して、そしてこまめに水分を出して新陳代謝を上げる」というのが基本中の基本だが・・・
この日の私は「明らかに摂取した5倍程度の水分を放出」していただろう・・・
新陳代謝絶好調!!と褒めてやりたい所だが・・・
体力は明らかに失われていった・・・・
そして私は
この東城のダイエット史上、最大の赫々たる戦果をここラサで挙げる事となった・・・
他人から見たら、その顔色から
「ダイエットというよりは、明らかに”衰弱”」
しているだけだというのは、自明の理であった事にしてもだ・・・!!
7th day in Tibet(2007.07.15)
体調は完全に回復はしていないが・・・
ゴルムドに帰るのに選択したのはおなじみの「チベ鉄」だ。日中だけの移動なのにわざわざ「硬臥(2等寝台)」を購入している・・・
行は硬座だったから帰りはどうせ乗るのなら少し気分を出したかった・・・
ラサ駅には0800時に到着
これがラサ駅。新築です!
そして帰りもお世話になった「チベ鉄」君!
硬臥とはこんな感じです!ちなみに一番上にしました!!
ちなみにチケットはこんな感じで・・・
乗ったらプラスチック製のカードと交換、降りる前に客車係が回収します。
と、いうことは・・・寝てても起こして貰えるのです!下りそびれる心配がありません!
乗ってすぐに体調の悪さから寝てしまい、1230時頃に一度おきる、薬を飲んだせいもあって何とか車内で販売しているカップラーメン(ちなみに5元と市価よりは高い)とコーラを飲めるまでには回復していた・・・
そして去り行くラサに思いを馳せる・・・
そういえばラサでは・・・
「キャッシュバックの事だけ考えていたような・・・」
流れ行く車窓からの景色・・・
私にはもう”関係の無い”事だ・・・
いかに雄大な景色を見せられていようとも・・・
俺の今の体調と気持ちを慰めるほどの事ではない・・・
私は・・・全ての感情を殺し、ただ機械的に観光をこなすだけの”観光マシーン”だ・・・
この世界一標高の高い湖(確かトナミ湖と放送していた)も・・・
そして行で見逃していた世界一標高の高い駅も・・・(停車しないので、写真がぶれています。ちょっと残念!)
そして「車窓」から見えるこの景色も・・・
「・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~・・・・・!!!」
「なんて・・・なんてゴツイ景色の連続なんだ!!」
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~・・・・・・!!!」
「すっごすぎる・・・すごすぎるのですよ・・・コイツって奴は・・・・・・・・!!!!」
「うぅぅぅぅ~・・・チベ鉄・・・チベ鉄・・・・・・・・・・・乗れて・・・乗れて本当に良かったぁ~♪」
「わーい♪」
「チベ鉄君サイコー♪♪♪」