イブ&ロークシリーズ J・D・ロブ

2005-06-29 21:01:19 | 読書
ノーラ・ロバーツは超売れっ子のロマンス小説作家である。

彼女がJ・D・ロブという別なペンネームで書いたのが、ロマンティック・サスペンスのイブ&ロークシリーズ。
邦訳は現在9巻まで出版されています。

私はノーラ・ロバーツ名義の正統派のロマンス小説はいまいちだと思っている。
どれもこれも筋立てが似ているし、ひたすら恋のことばかりで飽きてしまうのだ。

イブ&ロークシリーズはひと味違う。
主人公はニューヨーク警察の殺人課、女性警部補イヴ・ダラス。切った張ったの世界なのであります。

その目は翳りを帯びたウィスキー色で、めったなことでは動揺しない。
短くいい加減に切った茶色の髪、顔は痩せていて頬骨が鋭く、意外なほどふっくらした唇や
顎の浅いくぼみのせいでそれが際だっている。



舞台は近未来のニューヨークだが、SFというほどでもない。
作者は時代考証をするのが面倒になって、手間のかからない未来を舞台にしたのではないかとわたしはにらんでいる。

イブは上品にはふるまわない。
闘争的で、悪態はつくわ、暴力はふるうわ、男を足蹴にするわである。
幼いころの虐待により、トラウマを抱えた孤独なイブが次から次へと起きる殺人事件に立ち向かっていく。

その彼女が巡り会う男が大富豪のローク。
ロマンティック・サスペンスたるゆえんであります。大金持ちでハンサム、頭もガタイもいい。
暗い過去も持っている。
ぬけぬけとここまでセッティングしてしまうとはすごいですね。

イブとロークのベッドシーンは、1話につき3~4回登場する。
愛情深く情熱的で、タフで、ちょっと格闘技も入っていて、イブの立場から描写されていることが
多いから楽しいのです。

そうよ、これでなくちゃって。。。

愛の流刑地なんて、渡辺淳一なんて shit!(くそったれ野郎・・・イブの得意のセリフ)でございます。


1.この悪夢が消えるまで J・D・ロブ ヴィレッジブックス
2.雨の中の待ち人
3.不死の花の香り
4.死にゆく者の微笑
5.魔女が目覚める夕べ
6.復讐は聖母の前で
7.招かれざるサンタクロース
8.白衣の神のつぶやき
9.カサンドラの挑戦



最新の画像もっと見る

コメントを投稿