中秋の名月

2008-09-08 22:46:06 | 天文・天文学
今年は9月14日です。
今度の日曜日の晩ですから、もう秒読みですね。

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さーて、うんちく系にはいりましょうか。
去年も書いたかも・・・ 中秋の名月は旧暦8月15日の月のことです。

春・・・1、2、3月
夏・・・4、5、6月
秋・・・7、8、9月
冬・・・10月、11月、12月
そしてひとつの季節を初、中、晩と分けていました。 例えば春だったら、初春、中春、晩春と呼んだのです。

今もそうですね。
5月は初夏と呼ばれていますが、それは旧暦の4月だから。
というわけで、中秋は旧暦の8月、新暦の9月なのでございます。

月齢による1ヶ月は30日より若干短いため、旧暦15日=満月とは限らないのですが、中秋の名月については、満月と日にちがずれた場合は「日」を優先するのだとか。
なにがなんでも、旧暦8月15日の夜だということです。



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秋のけはひ入り立つままに、土御門殿のありさま、言はむかたなく をかし。池のわたりの梢ども、遣水のほとりの草むら、おのがじし色づきわたりつつ、おほかたの空も艶なるにもてはやされて、不断の御読経の声々、あはれまさりけり。やうやう涼しき風のけはひに、例の絶えせぬ水のおとなひ、夜もすがら聞きまがはさる。(紫式部日記)

猛暑のあと、ようやく秋に入ったかなという感じがして、いいですね。
でも、秋のけはいですからまだ初秋、旧暦の7月。 今の暦で8月の半ば頃、暑さの峠を過ぎたかというところでしょう。

[現代語訳]
秋の気配が立ち染めるに連れて、土御門殿の様子はいいようもなく趣がある。 池の辺りの木々の梢や、遣水のほとりの草むらは、それぞれ一面に色づいて、辺り一帯の空も優美であるのに引き立てられて、絶え間ない御読経の声々もいっそうしみじみと趣がまさるように感じられることだ。
次第に涼しくなる風のそよめきに、いつものたえることのない遣水の音が、一晩中紛らわしく聞こえてくる。


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